認定言語聴覚士を取得する意味とは?

日本言語聴覚士協会では「認定言語聴覚士」という制度を設けており、STが該当する各分野の認定資格があります。

認定言語聴覚士制度は、以下の趣旨で実施されています。

「本協会では、高度な知識および熟練した技術を用いて高水準の業務を遂行できる言語聴覚士を養成することにより、業務の質の向上をはかり、社会に寄与することを目的として、平成20年(2008年)度から「認定言語聴覚士」制度を進めています。」            日本言語聴覚士協会HPより

私は「失語・高次脳機能障害領域」の認定を取得しました。

さて、この資格ですが取得者はさほど多くありません。私の周囲でも「とってもメリットがない」「お金が高い」「遠方でいけない」といった声も多かったですね。

では、なぜ私がそんなデメリットに関する情報を沢山聞いていたなかで認定言語聴覚士を取得したのか?についてお話しするとともに、認定言語聴覚士を取得する意味についての私見を述べたいと思います。

結論から言うと、私は「取得してよかった!!」と思っています(笑)

実際に取得者の方ともお話ししたのですが、目的は色々とあるようです。

1.職場内外での価値を高めるため

2.講習会を通して、知識を深めるため

3.職場から受講するように言われた場合

私は、1の理由で受講しました。はっきり言って、この認定資格を持っていても給料は上がりません。笑 ただ「失語・高次脳機能障害に詳しい人」というレッテルを頂けることになります。

院内外で、そのレッテルを活かした仕事が入ってくる可能性は、少し広がると思います。ただ、それだけではたりません。結局は、自分の実力がないとその先には広がってこないです。私にとって、その「レッテル」を取りにいった形になるかと思います。

ただ、実際にいってみると「2」の側面でもメリットが大きかったですね。「こんなの知らなかった…!」という新しい知識を得たという意味ではなく、知っているはずの知識にしても、研究者による考え方の違いを知ることができました。

案外、自身が教わった教員の考え方に偏っていたりすることもあるので、そういうのをフラットに聞けたのは、私にとって非常にメリットでした。

あとは、大学の先生や大ベテランの臨床家の先生から、これからの若手に対するメッセージを受け取ったと勝手に思っています(笑)診療報酬の兼ね合いで、昔のように長期間で同じ方のリハビリテーションに携われる機会は減ってきています。その分、我々の世代は経験値として弱い部分もありますが、良い点は見習って、改善点は私たちの世代が解決していかないといけないと思っています。

そんなこんなで、無事に試験も合格して、晴れて認定言語聴覚士になることができました。(ちなみに試験はマークシートで、講義の内容を理解していれば問題ないレベルです)

じゃあ、これで満足?と言ったら、そんなはずがありません。これから、どうやって活かしていくのかが大事ですよね!

あなたは認定持ってるっていうけど、何にもできないじゃん。では意味がないですよね。これをきっかけとして、院内外での活動を積極的におこなっていきたいと思います。

別に、認定STをとることがゴールではないということですね。活かし方は人それぞれ!

皆さんは、どうやって活かしますか??