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歳を重ねていくたびに、摩耗しない生き方ばかりが染み付いている。
有限の感情を奮い立たせないように、虚像に騙された振りをしている。
口裏合わせて口実作って口内交わして夜はいつでも味気ないから昼に満たされている。
与え合って分け合いながら誤魔化し合って交わした約束の中に潜む自分の表情は思い浮かべたくもないから偽っていようよ。身勝手に振る舞いたいから、使い古した優しさばかりを性懲りも無く提示する。

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