ジレンマ
天井をただ眺めながら自分を持て余していた
視界の端が少しずつ狭まりながら
心身ともに湿り気を帯びていく中で
思考は何の役にも立たずに
行き場を見失う感情が渋滞を起こす
今ではワゴンに並んでいる
ありきたりで安売りな言葉が
あの時は確かな価値を持っていた
景色が変われども距離は変えられず
少しずつ軌道を逸らしたつもりで
抗えない引力を確認しただけだった
絶望の振りと物足りない毎日に飽きながら
文字を響かせて雑音に包まれたり
まともに悲しめる自分に少し驚いたり
懲りずに与えることで満たしたり
果たされない約束の督促状を
いつまでも破れずに大事にしまう自分が
滑稽に感じることもあるけれど
飾った自分じゃ楽しみきれない
一定の距離を保って生きていたいし
その隔たりを取り除きたい
不変の中の変化から楽しさを見出している
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