ドーナツ
帰り道衝動的にドーナツをいくつも買った
何かに抗ってみたくなったのだけれど
ドーナツを食べたい欲求には
素直に従ってしまっていたことに
食べ終えてから気づく
食べきれない量を買うつもりだったのに
結局食べ切れる量だったのが
抗う気持ちに比例しているみたいで
いつだって利口でいれば
きっと良いことがあると思っていたし
積み上げた塵が山になることを
ただ呆然と待ち侘びていた
迂闊に息を吹かなきゃよかった
浅はかさが体温に混じっていた
今日もなんだか塵みたいな一日で
ネオンの光よりも
電車の行き先の方が魅力的
思い出を辿った先にも塵しかなかったし
まどろみながらドーナツを食べる
次々に変わる自分が忙しい
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