新入社員が入ってきた
会社に新入社員が入ってきた。俺が勤めている会社はとあるラジオの会社で、大体なにかしらラジオを好きな人間が入社してくる。で、ラジオを好きな人間ってほとんどの場合どこかひねくれているし、イタい奴な事が多い。
俺はラジオ制作をやりたくて入社したものの営業に配属され、今3年目になるんだけど、入社したての頃は今以上にそれはそれはイタかった。
制作と営業が一緒になった飲み会で、「俺は面白いんです。面白いものを作る自信があるんです。」と豪語したら、制作の先輩に「そんな自分のどこが面白いか説明もできない奴がいきなり制作にくるより、営業でやることやってから来たほうがいい」と、含蓄あるお言葉をいただき、まあマジで秒速で自分を恥じた記憶がある。
で、話を戻すと新入社員が入ってきたんだけど、コイツがまあマジでイタすぎる。俺の入社時の比じゃないかもしれない。
昨日そいつの歓迎会をやってたんだけど、とにかく人の逆を言えばいいと思っている。人が楽しく喋っている事に水を刺さずにはいられない奴。人を雑にイジる割に、イジられた時の対応は準備できてない。抽象的な大きな夢を語る割には、具体的な道筋が見えてない。
でもなんか全部それって、自分と一緒だなと気づいた。まさか後輩を反面教師にする事になるとは。
歓迎会の二軒目、カラオケに行った。新入社員は「一発カマさないと」と思ったのか、氣志團の「One Night Carnival」を入れて、語りのパートで「僕…実はみなさんに隠してた事があるんです…僕実は…素人童貞なんだァァ!!」といきなりフリもなしにぶち込んで、目のやり場もない程に大スベリしていた。
俺は家に帰った後も、あの姿を思い出しただけで共感性羞恥で叫んでしまっている。
ただ一方、あそこまでイタくはなれなかったから、羨ましくもある。俺が一番イタいと思ってたのに、もっとイタいやつがいた。そのイタさを肥やしに、お互い大成できるよう頑張りましょう。
サポートして頂いた暁には、あなたの事を思いながら眠りにつきます。