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「シークレットオブガーデン」企画書

キャッチコピー
魔法少女の姉妹が母の敵討ちのために、巨大企業の暗部に切り込む!

あらすじ
 超能力を持つ女性による警備会社『ヴァルキリーガーデン』。会社の創設メンバーであり、伝説の魔法少女を母に持つ双子の姉妹、ハルとエマは母に憧れて『ヴァルキリーガーデン』に入社する。ハルは魔法少女として、エマは広報部の社員として。
 エマは母との「魔法少女にならないで」という約束を守りつつも、魔法少女への憧れを捨てきれず、悶々とした日々を送っていた。
 ある時、姉妹は会社のパーティーで母の死は事故ではなく、会社内部の人間によって殺されたという事実を知らされる。
 魔法少女が真に守るべきものとはなにか。各々が信じる正義のために、魔法少女同士の血で血を洗う壮絶な殺し合いが始まる。

第1話のストーリー
 舞台は近未来の日本。
 凶悪犯罪が増加する時代に頭角を現した民間警備会社『ヴァルキリーガーデン』。
 この会社の売りは超能力者の女性を『魔法少女』と呼称し、多数雇用している点にある。
 派手なPR活動によって魔法少女達の業務は警備や保安に留まらず、アイドル的な活動も行っており、特殊なかたちで巨大企業へと急成長していった会社である。
 会社の創設メンバーであり伝説の魔法少女『ブリュンヒルデ』を母に持つ姉妹も、母と同じ職場で働けることを誇りに持っていた。おしゃべりで明るく自信家の妹ハルは魔法少女として、実直で少し頑固な姉エマは会社の広報スタッフとして入社する。
 姉妹共に超能力を持っていたが、エマは応募時に魔法少女の部署を希望しなかった。
 それは母が死ぬ間際「超能力を使わないで。魔法少女にならないで」という言葉を残したからだ。エマはその約束を守り、超能力者であることも隠すのだが、魔法少女への憧れを捨てきれずにいた。
 妹のハルは母と魔法少女に憧れる気持ちに嘘をつきたくないと主張し、魔法少女部門に応募。『ブリュンヒルデの娘』という肩書きもあって、人気魔法少女として活動している。
 ハルのこの選択をきっかけに二人は仲違いしている。

 ある日、会社の創設パーティーが行われ、各界の要人が数多く出席するのだが、突如『ジェノサイドウィッチーズ』と名乗るテロ組織が会場を強襲する。
 出席者の避難活動を行なっていたエマの元にもテロ組織が襲いかかる。間一髪でエマはハルに助けられるのだが、ハルはそのために負傷してしまう。
 エマは葛藤しつつもハルや出席者を守るため、自分の正体を隠して超能力を発動する。
 エマの能力は『フィルム』と呼ばれる、膜状のバリアで様々なものを吸収したり打ち消したりする能力で、母の能力を色濃く継承していた。
 エマの活躍によってなんとかテロ組織を撃退するのだが、エマとハルがブリュンヒルデの娘だと知ったテロ組織のリーダーから、ブリュンヒルデは作戦中の事故で死んだわけではなく、『ヴァルキリーガーデン』内部の人間によって殺されたのだと告げられる。
 テロ組織のリーダーは信じようとしない二人に対して、自分も作戦に参加した魔法少女の一人だったと言い、母のトレードマークのバッチを見せ、その場を去る。
 姉妹は、母の死の真相を知るべく、事件を調べる決意をする。

第2話以降のストーリー
 エマは入院しているハルのもとに行き、今後のことに関して話し合う。
 あくまで調査は慎重に行うこと、エマが超能力者だということも秘密のままにするという方針を決定する。
 エマは終業後、母の死んだ事件を調べ始める。
 母の死んだ事件とは、ある要人の家族が誘拐され、その救出に向かうという任務であった。母はその任務の最中に爆発に巻き込まれ重傷、病院に搬送されるも死亡してしまったというものであった。

 エマは事件の関係者である要人の家族に会いに行くが、門前払いを受ける。
 後日、要人の息子から連絡が来て会いに行くと、息子は終始怯えた様子で事件当日のことを話し始める。要領を得ない説明に困惑するエマだったが、息子はしきりに「誘拐なんかじゃない。あれは全部嘘だ」と連呼する様子にこの事件の闇を感じる。
 息子がいよいよ事件の真相を話そうとした際に、家屋が爆破。息子は死んでしまう。

 一方、ハルの病室に会社の重役であり魔法少女の現リーダーがお見舞いに現れる。
 ハルはそれとなくリーダーから母の事件に関して聞き出そうとするが、はぐらかされてしまう。
 反対にハルの言動に怪しい点があったことを会社上層部に報告され、監視対象にされてしまう。

今後の作品の展開案

●エマの変化と成長
 エマは母の死の真相を調べていく中で、母が魔法少女としてなにを守りたかったのかを追求していく。エマは自分なりに『正義とはなにか? なにを守るべきか?』の答えを魔法少女の活動を通して見つけていく。
 エマの能力は戦闘の中で次第に進化していき、単純な盾の能力だけでなく、バリアに触れた者、能力を使用した者を検知出来る能力や敵からの攻撃の反射、転移能力を身につける。またバリアをヴェールのように身に纏い、ステルス機能に応用するなど、汎用性の高いものへと成長していき、ハルに吸収したエネルギーを与えるコンビネーション技なども身につける。
 
●ハルの変化と成長
 ハルの能力は『パワー』。
 この能力は単純に自身の身体能力(筋力、反射神経等)を著しく上げることが出来る。母の死の疑惑を知るまでは深く悩まず能力を発揮出来たが、会社に対する不信感や自分の正義に関しての疑問が生まれてくることで能力に陰りが出てしまい、人気も低迷してしまう。
 ハルは『自身と向き合う』といったことが苦手であったが、魔法少女の原点に戻って、自分はなんのために魔法少女になったのかを思い出し復活、成長を見せる。

●『ヴァルキリーガーデン』の現状、展望
 『ヴァルキリーガーデン』は魔法少女のアイドル活動を推進しており、ライブ、配信イベント、グッズ販売などでもかなりの収益をあげている。
 それゆえに、魔法少女のクリーンなイメージを保つことに必死で、本来の警備や保安活動と矛盾するような命令をすることがあり、社内外で問題になりつつある。
 また会社の開発部門では、魔法少女のDNAサンプルから人工的に超能力者を生み出すことの出来る新薬の開発をしており、『ジェノサイドウィッチーズ』はその新薬強奪のために会社を襲った。

●ブリュンヒルデの死の真相
 『ヴァルキリーガーデン』はその昔、企業の規模拡大ために国の汚れ仕事を請け負っていた時期があった。ブリュンヒルデはこの活動に反発するも、国とのパイプを強くして会社がより自由に活動するための一時的なものだと説得されていた。
 ある時、ブリュンヒルデは今回の任務を最後に会社を辞めようと考えていたが、その作戦で無関係の親子を過失で死なせてしまう。
 ブリュンヒルデは罪の意識に苛まれ、会社の裏仕事を告発しようとするのだが、それに勘づいた会社はブリュンヒルデを任務に乗じて抹殺し、全てを隠蔽する。

●ブリュンヒルデの死の真相の波紋
 母の死に関して、姉妹の間で意見が割れる。エマは母の意志を引き継ぎ、会社を告発しようとする。
 ハルは会社が今まで残した功績を考え、会社がこの件で傾けば、世の中のパワーバランスが崩れ、治安維持に関して問題があるのではないかと主張する。
 主張を譲らない二人は決別。これが会社を真っ二つに分ける魔法少女同士の血で血を洗う戦争へと発展していく。

●テーマと展望
 この作品のテーマは『己の正義』。
 其々が持つ譲れないもの、大事にしているもの、それが個々の人格、行動規範を作っている。言うなれば、それなくして自分自身は成立しないものである。時にそれが対立することもあるが、それはどちらが正解でどちらが不正解ということはない。どちらも譲れないもののために、ぶつかり合う。
 エマとハルは自分達の母がそれに当たるが、エマとハルは其々違うアングルで母を捉えているため、抱える正義もまたそれに付随する問題も違う。
 二人は其々『己の正義』が正解なのか不正解なのかを確かめるために突き進む。その先にあるものが光なのか、闇なのか。葛藤しながらも突き進む物語。

●他の魔法少女達の能力
 魔法少女達には其々多種多様な能力が備わっており、それはその人物の性格や環境に大きく影響されている。

 『メイクアップ』の能力を持つ魔法少女は、どんな人間にも、ひいては人外のものにも変身することが可能で、また他者も変身させることが出来る。 
 美容番長を売りにした魔法少女で女性支持者が多いキャラクター。

 『メロディー』の能力を持つ魔法少女は、自身が演奏する音色によって、聞いた人間の心情を変化させることが出来、遠隔操作をすることが出来る。
 音楽家を両親に持ち、音楽の英才教育を受けてきたが、不慮の事故で視力と足を失い、車椅子生活を送る中で覚醒し、能力を得たキャラクター。

 『ドライブ』の能力を持つ魔法少女は、車に変身する事が出来る。高速で移動することが出来、ハイビームのように光を発したり、車輪で敵を八つ裂きにしたり出来る。
 元々レースクイーンとして活動していたが、ストーカーに暴行を受けそうになった際に覚醒し、能力を得たキャラクター。

 『グラトニー』の能力を持つ魔法少女は、色々なものを食べまくり、食べ物以外のエネルギーなども取り込むことが可能。また能力を一時的に使用することが出来る。
 幼少期に育児放棄を受け、空腹の末に色々な物を食べた際に覚醒し、能力を得たキャラクター。


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