主催挨拶


 改めまして、主催の紺色です。
 夏コミc96で頒布するミリオンライブSSR合同第2弾、その主催を務めさせております。
 今回は挨拶として本合同誌について少しばかりお話をさせてください。お付き合い頂けると幸いです。
 本合同誌は前回の冬コミc96で頒布された『ミリオンライブSSR合同』の第2弾となります。よくもまあ、こんなとんでもない合同の主催を引き受けたものです。前回のSSR合同が成功したからといって、今回もまた成功するとは限りません。ましてや、今までまともな小説を書いたことがなかった私が主催を務めるのです。本当にふさわしい作品が書けるのか悩むばかりの日々でした。全く書けない日もありました。投げ出したくなったことも、主催を引き受けたことを後悔したこともあります。参加者も同様です。深夜にまで及ぶ執筆と批評会で体調を崩す者、何が面白くて何が書きたかったのか見失う者、度重なる改訂と推敲に精神を磨耗して自棄になりそうな者もいました。それらを乗り越えて、書かれたのがこの「ミリオンライブSSR合同2」です。
 さて、私事ではありますがひとつ。何故このような苦難必至な合同誌を引き受けたのか、という話です。
 ご存知の方もいらっしゃるとは思いますが、私にとってのSSの主戦場はR-18作品です。かつては、某投稿サイトのミリオンライブR-18SS全作品の6分の1を私の作品が占めていた時期もありました。当時、ミリオンライブの二次創作も今ほど活発でなかったことも一因にあげられます。
そうした中で、私が感じたことは「ことR-18の二次創作SSにおいては、キャラさえ出ていれば、シチュエーションさえ考えていれば、最低限の質でも評価される」ということです。構想をしっかり練って書いた作品より、一時間そこらで書いた人気キャラ人気シチュの作品が評価された、なんてことは何度もありました。そんな世界で評価されるなんてつまらない。もっと良いものを書きたい。より強く読者の感情を揺さぶる作品を。この想いが今回のSSR合同を主催したきっかけです。これは私にとっての武者修行でもあるのです。
 しかし、そう思うだけで上手くなればこの世は文豪だらけでしょう。「何を書きたいのかさっぱりわからない」「こんなんじゃ読者はわからない」等々散々に言われながらの日々でした。悪戦苦闘、泥中を這うように苦しい執筆期間のただ中で参加者の1人がこう言いました。「結局のところ、プライドなんだよな」と。参加者それぞれが、様々な想いを持ってこの合同に集いました。その根底に共通するものは「面白い物語を書いてやる」という文字書きのプライドです。この合同誌は言うなれば私たちの「誇りそのもの」なのです。己の誇りを曲げないために戦い抜きました。何度も何度も書いて書いて消して、少しずつ筆を進めていきました。厳しい日々でした。だからこそ、確信が持てます。胸を張って言えます。この合同誌につまらない作品は載せていません。
 簡単ではありますが、以上とさせていただきます。私を含め、皆が各々のプライドをかけて書いた作品、情熱の結晶、このSSR合同誌をどうぞよろしくお願いします。

 日曜日、南ミ19-b「flat style」様に委託しております!どうぞ、足をお運びください!


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