心を抑えることの弊害

同年代が好きだ。一番安心できる。同い年は魂の友だと思う。
大人になると、たかだか数歳の違いは関係が無くなる。それでもやっぱり同い年が一番好きだ。

違う世代と話すことは勉強になる。適度に話すと世界が広がって面白い。
けれど最近、年下が怖くて仕方がない。正確には、年下の子を前にした自分が怖い。

自分は良い子だった。話を聞くのが上手だったし、丁寧に返事もお礼も言えた。大体の大人には好かれた。
でも心の中で大人を見下してもいた。もちろんそうじゃないときもあったけど。持ち上げておけば上機嫌でいるんだろう。言ってることは聞き流そう。それぐらいに考えてる時もあった。

最近は若い子、特に良い子と話していると過去の自分を前にしているような気分になることがある。あの頃の私が、ニコニコしながら「気持ちよさそうに喋ってるなぁ、どうでもいいなぁ、早く終わらないかなぁ」と心の中で思っている。

趣味の繋がりで、話を聞くのがうまい良い子がいる。その子と話していると自分が大きく立派な人間になったように感じてしまう時がある。それが恐ろしくて仕方がない。子供の時なりたくなかった大人になっているように思えてならない。

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