Vol.42 伊藤 心 2
いつも応援ありがとうございます。
まず初めに、SS伊豆を支えてくださっているスポンサー様、現地まで足を運んでくださっているサポーターの方々、遠くの地から応援してくださっているサポーターの方々にこの場を借りて厚く御礼申し上げます。
昨季は、おかげさまでチームの最大の目標である東海リーグ2部昇格を果たすことが出来ました。
本当にありがとうございました。
今季もSS伊豆への変わらぬご声援をよろしくお願いいたします。
SS伊豆のイノシシこと江口から指名を受けましたMF 背番号14番 心(ジン)です。
今回は僕らがどんな生活を送っているのか(デュアルキャリア)について話そうと思います。
せっかくなので僕の話の前に、指名してくれたブレーキがないゴリゴリ突進重戦車こと江口について少しだけ話させてください。
江口は同じ栃木県出身でチームも学年も違いましたがとてもサッカーが上手で有名だったのでジュニアの時から知っていました。
そんな江口と矢板中央高校で一緒にプレーすることになりました。
江口は1年生からTOPに所属していて、持ち前の明るさと人懐っこさで先輩から気に入られてよくいじられてました。
僕の1つ上の学年で出場した全国高校サッカー選手権大会で、前日の夜に宿舎で先輩に「お前五厘にすれば明日試合出れるぞ」とのせられて五厘にしていたのが印象的です。
わずかな時間ではありましたが、本当に翌日の試合で抜擢され1年生で選手権を経験した唯一の選手になったという個人的にはめちゃくちゃ面白くて好きな思い出です。
またプライベートでも時間を共にすることが多いのですが、プレースタイルとは一変してとても優しくてめちゃめちゃ良い子です。
いつもお世話になっているので、と突然プレゼントをくれたり僕の運転で出かける際には必ず飲み物を買ってくれます。
高校、大学、そしてSS伊豆で一緒にプレーしてきて今年で9年目になりますが、とてもとても頼りになる可愛い後輩です。
江口だけでなく、新加入の魁世も高校から一緒で、凌平も大学から一緒です。
SS伊豆の魅力に惹かれて、僕を慕ってくれて、SS伊豆でサッカーをすることを決断してくれたこの3人には本当に感謝です。
今季は、チーム作大(作新学院大学)の連携にも注目していただけると嬉しいです。
まさかの冒頭で前回の江口の文量を越えてしまいましたが、ここから本題に入りたいと思います。
1 . デュアルキャリアとは
SS伊豆の選手はみんなプロではありません。
みんなデュアルキャリアです。
デュアルキャリアって聞いたことはあっても、じゃあ実際にどんな生活をしているのって思う人も少なからずいると思います。
僕も大学生の時はそうでした。
そんなデュアルキャリアについて、SS伊豆での(僕の生活が主になってしまいますが)生活を簡単にご紹介したいと思います。
まずデュアルキャリアを直訳すると、デュアル(2つ)キャリア(経歴)となります。
このことから簡単に説明すると、人生や生涯において1つの軸をキャリアとして捉え、そこにもう1つの軸を加えた二重性を示す言葉です。
これを僕たちに当てはめると、1つの軸が「仕事」、そこに「アスリート」と言うもう1つの軸を加えた、「仕事 × サッカー」のデュアルキャリアとなります。
SS伊豆の選手は、正社員として働きながら趣味ではなく本気で上を目指しているサッカー選手としても活動しています。
2 . 1日のスケジュール
ではざっくりではありますが曜日ごとに1日のスケジュールを説明します。
月 / 木 (OFF)
5:30 起床、朝食
7:00 出勤
8:00 仕事開始
12:00 昼食
12:45 仕事開始
17:00 残業
18:30 仕事終了
(移動、夕食)
19:00 スクール
21:30 帰宅
21:45 お風呂
22:30 家事
23:00 自由
23:30 就寝
火 / 水 / 金 (練習)
5:30 起床、朝食
7:00 出勤
8:00 仕事開始
12:00 昼食
12:45 仕事開始
17:00 仕事終了
18:00 夕食
19:00 練習
21:30 帰宅
21:45 お風呂
22:30 家事
23:00 自由
23:30 就寝
土 (OFF)
7:00 起床、朝食
8:00 自由
10:00 地域貢献活動(ない場合は自由)
13:00 自由
17:00 お風呂
18:00 夕食
19:00 家事
19:30 自由
23:00 就寝
日 (試合)
6:00 起床、朝食
7:00 移動
8:00 試合
17:00 帰宅
17:15 お風呂
18:00 夕食
19:00 家事
19:30 自由
23:30 就寝
週末の予定はその日によって異なりますが、ざっくり示すとこんな感じです。
日中は正社員としてフルタイムで働き、夜は練習、週末は試合と言う日々を送っています。
チームによっては日中に練習、午後から仕事というチームもあります。
平日は忙しい日々が続きますが、SS伊豆では比較的OFFの時間があるため、仕事とサッカーどちらも全力で取り組み両立することができています。
加入する前はOFFが多すぎないかとも思いましたが、仕事とサッカーの両立をする上でこのようなスケジュールはとてもバランスが良いと今は思います。
また、スポンサー様の施設でそのような時間をケアやトレーニングに費やすことができ、週末の試合に向けてコンディション調整ができています。
仕事とサッカーを両立できることは、素晴らしい環境があることで成り立っているため、スポンサーの方々や職場の方々には本当に感謝しかありません。
そのような感謝の気持ちをピッチで表現し結果で恩を返すことはもちろん、まずは練習や試合に全力で取り組みサッカーに本気で向き合うこと。
また、日頃の仕事態度、作業効率を上げる工夫をして残業せずに仕事を終わらすことが1番ですが、それが難しい場合サッカーがない日などの時間を利用して可能な限り残業するなど、会社に少しでも貢献することが大切だと僕は思います。
サッカーがあるから仕事を疎かにする、仕事が忙しいからサッカーを疎かにするのではなく、どちらも全力で取り組むことが僕たちのあるべき姿だと思います。
3 . デュアルキャリアで感じたこと
SS伊豆に加入して3年目、デュアルキャリア3年目の僕が感じたことを記して終わりにしようと思います。
まず、社会人になって感じたことは、「親のありがたみ」と「お金を稼ぐ大変さ」です。
1人暮らしをしていると、仕事を終えて、サッカーを終えて帰ってきてから家事をやる際に疲労からかめんどくさいって思う時は多々あります。
その度に母の偉大さを感じます。
また、お金を稼ぐことの大変さ。
朝早く出て夜遅く帰ってくることが当たり前の日々。
家族を養って、僕に大好きなサッカーを続けさせてくれた父の偉大さを感じます。
両親には本当に感謝しています。
そしてデュアルキャリアで感じたことは、
「この環境は当たり前じゃない」
これに尽きます。
大輔さんも口酸っぱく僕たちに伝えてくれますが、これだけはいつまでも忘れてはいけないことだと思います。
正社員として働くことで知ることができたお金を稼ぐ大変さ。
そんなお金を自分の為ではなくSS伊豆の為に使ってくださるスポンサー企業やサポーターの方々がいる。
全国大会や参入戦で平日に前泊する際、仕事が忙しくても「頑張ってこいよ!」と快く有給休暇を認めてくださる職場の方々がいる。
僕たちがこのような恵まれた環境でサッカーができていることは当たり前じゃない。
これはデュアルキャリアだからこそより強く感じれた部分だと思います。
そんな気持ちを大切に3年目もサッカーと仕事、どちらも全力で目標達成できるよう努めたいと思います。
4 . 終わりに
最後になりますが、SS伊豆に関わってくださる全ての方々に感謝を伝えたいです。
本当にいつもありがとうございます。
昨季の東海リーグ2部昇格決定戦。
後半30分で0-2の状況でも諦めずに闘うことができたこと、2日で210分の死闘を大学生にも負けず走り勝つことができたことは皆様の存在があったからこそです。
このnoteに記してきたデュアルキャリアだからこそ強く感じれた部分。
そのような想いが僕たちの原動力でした。
SS伊豆はそのような想いをピッチで、ピッチ外で表現できるとても良いチームです。
SS伊豆でサッカーができることを誇りに思います。
まだまだ足りないところは多々ありますが、SS伊豆が伊豆の象徴となるべく、サッカーでの結果はもちろん、その他の活動でも地域に貢献できるよう今後も精進してまいります。
「井の中の蛙大海を知らず」
どれだけ昇格しても、どれだけ成長しても、上には上がいる。
現状に満足せず常に向上心持って頑張ります。
今季も共によろしくお願いします!
次回は、背番号19番 根本 海斗 選手です!
どんなに辛くても、自分が犠牲になっても、
チームがより良い方向に進めるよう思考し、
行動に起こし、東海リーグ2部へ導いてくれた漢。
スピードとパワーと高さが特徴の我らがキャプテンです。
お楽しみに!
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