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28歳初産 出産レポ 4徹の記録と子宮内反症


今月29歳になりますが、先日ギリギリ28歳で第一子を出産しました。
2人目は諦めよう!!!二度と無理!!!と分娩台で叫びながら考えていました。

水天宮に安産祈願に行き、両親、義両親、友人、お客さまからも御守りをいただきましたが、無念の難産となりました。
出産は命懸けだと知りつつも、全く理解できていなかった。


記録は出産5日前から始まり長いので、難産になった結論から書いてしまうと、

・頭囲が37cmあった(平均33cm)
・胎盤癒着で胎盤を子宮から出す際に子宮がひっくり返った(子宮内反症)ため、胎盤が剥がれたところから大量出血し搬送

頭がでかいととにかく痛い。赤ちゃんが下に降りない。いきんでも出せない。それでめちゃくちゃ痛いのにお産が進まず、最後まで難産となりました。

では以下より長いレポートです。ご興味あって、お時間ある方は暇つぶしにどうぞ。


8/24 前駆陣痛がはじまる

数日前から軽い生理痛のような痛みが始まる。生理痛だったら薬飲むな〜くらいの痛み。前兆がなにもなかったので、やっと前駆陣痛きた!と嬉しくなる。
この日の夜中から眠れないくらいの痛みがくる。朝になるとマシになり、日中にお昼寝するが寝不足が続く。

8/25 予定日前日

早朝にトイレに行くとおしるし!いよいよかな〜!と喜ぶ。
夜中から朝まで重めの生理痛3倍くらいの痛さがきて、一睡もできず。でも本陣痛はこんなもんじゃない、と耐える。陣痛感覚10分〜15分。
また朝になり痛みが少しマシになる。進めたいのでららぽーとに歩きに出かけるが、痛くて全然歩けない。

8/26 予定日

日付が変わって夜中から呻き声が出るくらいの定期的な痛みがで始める。
そばで寝てる夫が起きてしまうくらいの痛がり方。

19:00
痛みが6〜7分間隔で定期観測できたため病院に電話。
お決まりの、帰ってもらうかもしれないけど入院セット持って来てください と言われ30分ほどで行く。

20:30
子宮口1.5センチ〜2センチ。
助産師さんに入院しましょうかと言ってもらえて入院。
だけど、ここかなり時間かかると思うから、と夫だけ家に帰される。


8/27 予定日1日超過

痛くて朝まで眠れず。ケータイをみる余裕はなし。

8:00
夫が病院に来てくれる。陣痛のあいだずっと腰をさすっててくれる。(この日から分娩台にあがるまでずっと)
昼過ぎまで10分間隔を切る良い陣痛がきてたのに、夕方になると遠のいてしまう。我慢できる痛みに戻ってしまってめちゃくちゃ焦る。
内診してもらうも、子宮口の開大 変わらず…心折れて泣く。
助産師さんにお家に一旦帰る?と提案され、もう歩けるくらいの陣痛に戻ってしまったので、帰った。かなしい。

19:30
帰宅。お風呂に入ってご飯たくさん食べたらまた陣痛くる。お産はメンタルが大事、と助産師さんに言われたけどほんとうにその通り。リラックスが大事。でも痛いのにリラックスしろってなっかなか難しい。
また眠れないほどの痛みが続く。

8/28 予定日2日超過

7:00
夜中からけっっこう痛くて、もう声我慢できないし波がくるたびにかってに涙があふれる。
若干間隔が不安定だけど6〜10分間隔。病院に電話したら?と親に何度も言われるけど、また帰ることになりたくなくて耐える。ただただ耐える。
5分間隔になったら病院に電話しようと決める。
痛くて泣きながらむりやり朝ごはん食べる。もう無理で病院に電話する。泣いてたのですぐ来てと言われる。

10:00
病院着。子宮口4センチ→入院
この日は実父の誕生日だったので、じいじと一緒が良かったのかね〜なんて話してた(産まれません)
この時内診してくれた助産師さんがベテランなのかなんなのかめちゃくちゃ痛がってる私に、そんな痛がってたら進まんよ!力抜いて!と言って身体中を揺すって力を抜かそうとしてくる。これが雑すぎて見てた夫ちょっと怒る。

12:00
病院で出されたお昼ご飯食べられる余裕がでてくる。焦る。食べられないくらい痛かったのどこいった!?てなる。痛いのは痛いけど耐えれる。

14:00
陣痛7-8分間隔。雑な助産師さんがきて、お産は力抜いたもん勝ちやで。とまた脚を揺すってくる。夫嫌がる。
眠気が勝っちゃって陣痛の合間にうとうとする。
体力勝負だから寝れる時に寝ときな〜と夫からも助産師さんからも言われるけど、寝ると陣痛が遠のいてしまいそれがこわくて寝ずにあえて痛い体勢を探す(大馬鹿者)
私はなぜか左を下にして寝転ぶとめちゃくちゃ痛いのがきたのでずっと左向いてた。

20:00
陣痛遠のく(白目)
子宮口4センチで変わらず(白目)
こっからすぐってことはたぶんないから、旦那さんに一旦帰ってもらって、また夜中か早朝にきてもらったら?と助産師さんに提案される(このひとめちゃ優しい)

いつも良い陣痛くるの夜中から早朝でしょう?たぶんこの子(赤ちゃん)の波がそうなのよ だから今からは寝る時間にしたほうがいいよ 旦那さんも。ととても説得力があったので受け入れる。

21:00
旦那帰る。また朝の4時頃来るねと約束。
22時から1時間くらい、陣痛が若干弱かったので10分間隔くらいでうとうとする。

23:00
痛くて寝れない

8/29 予定日3日超過 (産まれる)


am 1:00
痛すぎてひとりで耐えるのが無理になる。
助産師さんには我慢せず旦那さん呼んだら?と言われるが旦那も寝不足なので申し訳なくて、もうちょっとがまんしますぅ…と泣きながら言う。

2:00
痛すぎて死にそう。4時まで我慢しようと思ってたけど夫に電話。寝てたけど出てくれて、すぐ行くねと言ってくれた。ごめんねぇと泣く。

3:00
夫到着&痛くて声が我慢できなくなってくる。
もう頭がおかしくなりそうで、陣痛がきたら夫に泣きながら抱きついてた(しがみついてた)
陣痛室に同室の方がいたので助産師さんに個室へ移動要請される&内診。なんと子宮口4センチから変わらず。
絶望。
個室に移動して泣きながらうるさくしてすみませんと謝る。助産師さん優しく慰めてくれる。
助産師さんいわく、赤ちゃん全然おりてくるつもりがないとのこと(びっくりした)
赤ちゃんの向きが悪いのと、私の骨盤が狭いせいでうまく降りてこられないと。
なので四つん這いの姿勢を提案される。(ヨガの猫のポーズ)
四つん這いになると骨盤が開くそう。陣痛くるたびに四つん這いになるという拷問。痛いぃぃと叫びながら朝7時まで、4時間し続ける。
陣痛間隔7-8分だったので合間にふたりともうとうとする。夫は陣痛がきたときの私の呻き声で起きてた。


衝撃の後日談
搬送先の病院から産院に戻ったとき、四つん這いを教えてくれた助産師さんが心配して部屋まで会いにきてくれて衝撃のセリフ。
「も〜めちゃ心配した!大丈夫!?あのときなかなか降りてけえへんなあと思ってたけど、この子頭37センチもあってんな!四つん這い勧めたけど、そんなんママの骨盤ぶちやぶらな無理やったわ〜!」

え!?ぶちやぶらずでてきたけど!!

骨盤ぶちやぶるって、下から産むの物理的に不可能だったのか?いや産んだから可能だったんだけども そういうのって予め帝王切開の可能性視野に入れてレントゲンとかするのでは?私が身長でかいから心配されてなかったのか
ナースステーションに並ぶ他の新生児たちの頭を見させてもらったけど、うちの子だけ2まわりくらい頭がでかかった。


7:00
四つん這い終了。朝ごはん。
小さいおにぎりひとくち食べてあとは全部夫に食べてもらう。

先生の内診。
赤ちゃんの向きはだいぶいいけど、陣痛がいまいち弱いとのこと(こんなに痛いのに!?)
微弱陣痛というらしい。
痛みが強くても陣痛感覚が3分にならないといけないらしく、そこまでノッてないと。
点滴の促進剤使ってお手伝いしようか?と言われたので即お願いした。
もっと早く!その言葉が!聞きたかった…ッッ!!


10:00
促進剤開始
開始30分で陣痛間隔が5分を切るようになり、もう痛すぎて次の波がくるのが怖くて泣く。夫ずーーっと腰をさすりながら励ましてくれる。眠気がピークで2人とも5分間隔で気絶する。
急にいきみたい感じが出てきたのでナースコールして内診してもらう。
子宮口4センチから変わらず(驚愕!!!)
だけど入口柔らかくなってるし今日中に会えるよ!!と言われ、初めて希望をもらえる。


11:00
痛さよりいきみ逃しがキツくなってくる。
持参してたテニスボールをお尻の下に敷いて座る。(テニスボールなかったら死んでた)
陣痛持続時間は約1分間。
お腹→肛門→腰 の順番で痛みと圧がくる感覚を掴み、肛門さえ突破したら息ができるようになってくる。呼吸をコントロールできてきて夫がめちゃくちゃ褒めてくれる。褒められて嬉しい(夫は私の下手くそな呼吸をずーっと褒めてくれてた)


12:00ちょい前
促進剤開始から2時間弱。
いきみ逃しが限界になってきたのでナースコール。
先生がきてくれて内診。
子宮口8〜9センチ!!!急に突破!
ゴールまであと1センチ。
やっっと分娩台に移動。
促進剤すごすぎる。今までの苦しみ何やったん!?て心の中で叫んでた。


ここから新たな地獄の始まり


12:00
お昼ご飯が運ばれてきたらしく、まだすぐすぐには出てこないと思うからご主人お昼代わりにたべてきて?ダッシュで!と助産師さんに言われ夫5分消える。
そのあいだにいきみ方の練習。
やっと大好きなサンシャイン池崎のいきみ方を実践する時が来た!!と思い出してみるが、まっっったく上手にできない。
痛みの波が来るたびいきんでみる。便秘を出す感じ!とよく言われるが感覚が全然違う。
とりあえずいきんで破水させよ!と言われたので頑張るが破水しない、ぜんっぜんしない。つらい。


12:30
先生がきて人工破水(破膜)の説明をされる。
もう今すぐやってほしいのに、とにかく説明が丁寧すぎる。このおじさん先生は診察の頃から優しくて丁寧で大好きだけど、今だけはその丁寧さを忘れてくれと心底思った。
他の方の出産レポなどを読み漁ってたので、てっきり破水はパチンっと一発やれば終わりと思ってたが違った…。
ハサミが入った感じはわかって、お股から水が溢れてくるのもわかったがそれで終わらず、子宮のなかを手か器具かでぐりぐり何周もされる。激痛。
あとちょっとなんやけどな〜裏側がとれへんな〜と言われる。激痛。


13:00
子宮口9センチ〜ほぼ全開大。
本格的にいきみ始める。

分娩台がトランスフォームし、両脚を台にのせられ、いきむのかとおもいきや、脚を自分の方に引き寄せ、脚立に乗った助産師さんふたりに両側から見下ろされ、お腹に全体重を乗せられ、脚を押さえつけられ、その状態でいきめという。
人体としてあり得ない体勢になるも、
(何回も足が攣った)痛みの波がきたらいきまざるを得なくまさに拷問だった。

ドラマや漫画のあの感じで産む人ももちろんたくさんいると思うけど、私はこんなんさせられて予想外でした。それを伝えたかったけど絵が描けないのでTwitterで残念がってたら、
なんとヤチナツ先生が描いてくださいました!!!
感激。地獄の瞬間が宝物になりました。

股も子宮も痛いのに脚とお腹押さえつけられるのほんとにやばかった
いきむ瞬間夫が首を支えてくれてた


もうほんとうにこのイラストの通りです。

2分ごとに陣痛の波が来るので、その度にこのポーズになり、息が続く限りいきむのを繰り返す。息続いてないのに先生たちにもう一回!!と言われて逆らえずいきんでたけど息吸えてないので何度か過呼吸になりかけた。

幸い私は股関節が柔らかいのでこのポージングにも耐えられたけど、体が硬い人は関節外れるとおもう。
とにかく助産師さんの全体重+押さえつけを受けながらいきむのは無理があった。苦しかったなあ。

ヤチナツ先生アカウント↓
X @11yc4
https://twitter.com/11yc4

https://x.com/11yc4/status/1676170213581275136?s=46&t=zZPcmjkW8J2e-0TReEVbAA


頭上で夫が励ましてくれるけど、

"もうやめたい"
"もう無理"
"ぜんぜん出てこーへんやん(怒)"
"なんで出てこやんの?(涙)

など汗と涙でぐちゃぐちゃになりながら、情緒不安定に叫び散らす。

つらすぎて、もうやめたいです、おねがいします、助けてとずーっと言ってたが先生たちに無視される。

何度かいきんで、じょうずにいきめてるよ!頭見えてきてるから!と言ってもらってたけど信じてなかった。多分嘘だったと思う。

14:00
気力も体力も尽きはじめ、いきまない間の1分ほどの時間に気絶し始める。
出てこないので、先生が吸引の準備をする。またとっても丁寧なご説明をしてくれてるが頭に入ってくるはずもない。とりあえずokした。
吸引がこれまた痛くて頭がおかしくなりそうになる。赤ちゃんを引っ張られてる感覚はしっかりあるのに、わたしのいきみが弱いのかなんなのかなかなか出てこない。
先生、汗だく 息切れ。
なぜか冷静に先生の様子が見えた。

吸引してもなかなか出てこないので先生もなんで??って感じになってた。
そしてそろそろ赤ちゃんしんどくなってくる頃合いなのに、赤ちゃんの心拍みるモニターで子があまりに元気なので、この子元気すぎる!と看護師さんたちが笑ってた。


吸引数回目
もうほんとうに無理だと思って、もういいですやめます!と言う。(子、ごめんね。。)
先生と助産師さんたちに次最後やから!!ほんまにあとちょっと!!とまた嘘を吐かれる。
やめますと言いつつ陣痛の波が来たら止まれないので絶望しながら例のありえないポーズをとる。
このときはもう意思とは関係なく身体がかってにその体勢に動いてた。
やめますと言いながら泣きながらしぶしぶ体勢をとる私が面白くて、笑える状況じゃなかったけど夫は笑いそうになってたらしい。


頭が出てくる感覚がわかる。
痛い、めちゃくちゃ引っ張られる、痛い。

もういいよ!いきまないで!短く息して!下向いて!見える!?赤ちゃんよ!と言われる。嘘じゃなかった。
最後に肩が引っかかって痛い痛い痛いとまだ叫ぶ。
そこに院長が急に現れて、落ち着いて!!と声をかけてくれ手伝ってくれた。

(夫談:隣の部屋から院長がスッと両胸ポッケに両手を入れながら どんな感じ?と言いながら入ってきた時の強者感にめっちゃ安心したとのこと)


14:26
産まれた!



頭上でもえちゃん、産まれたよ!泣いてるよ!と夫の声がぼんやり聞こえる。カンガルーケアを希望してたので、そのとき感動するかな、と思いながら茫然自失としていた。
本当に笑ったり、声かけに応答する力がなくて、10分くらい夫にも助産師さんにも何を言われてもリアクションができなかった。

胎盤をぐいぐい出される。
これも痛い。
赤ちゃん出すために散々お股を拡げられ切られ、子宮内もずーっと痛かったのにまだ痛い思いさせられるのかとキレてた。

赤ちゃんが2メートルくらい先で泣いてるのをぼんやり見て、夫と2.3語会話する。

赤ちゃんを拭いてくれてる助産師さんたちが、「頭でっかいね〜!」「こりゃ引っ張っても出てこーへんわ!」と笑ってる。
エコーの時から頭がでかいでかいと言われてたが、やっぱりでかかったか…。

夫がへその緒切ってるのを眺める。その間もずっと痛い。

先生が急に内診すると言い出し、子宮のなかにまた器具を入れられる。
これがまた激痛で、今痛いの終わったのにまだやるの!?ねえ先生なにしてんの!?やめて、痛いのもういや!!とタメ口で叫ぶが、先生表情ひとつ変えず無視。
院長呼ばれる。
子宮内反症とおもう、と話してるのがうっすら聞こえる。

そして、出血2000ml バイタル異常。
(後から調べたが、分娩時の出血量は500ml以上を異常出血とするらしい 私出血しすぎでは)
赤ちゃんまだ抱っこしてないのに、自分の周りに看護師さんやらが集まっててなにも見えなくなる。点滴いっぱい刺されながら、院長が焦って処置を施してるのが見える。言わずもがな激痛で、痛いぃぃなんでぇえと叫ぶ(叫びすぎて声が枯れてきてた)院長はごめんね痛いね!!と言いながら手をやめない。鬼に思えた。

これも後から調べたが、子宮内反症って失神するほど痛いらしい。院長のせいじゃなかった。ごめんなさいね助けてくれてありがとうございます…。

子宮内反とは、子宮が内膜面を外方に反転した状態をいう.子宮が裏返しになり子宮内膜面が腟内または腟外に露出し,胎盤剝離面から出血が続く状態である

日本産婦人科医会



救急車がすぐ来て、人生初のストレッチャーにのせられる。ガタガタして吐きそうになる。
分娩室でる直前に、看護師さんが赤ちゃんを見せてくれて、お顔とお顔をピタッとくっつけてくれた。すべすべ。
院長と取り上げてくれた先生が10秒ください!と救急隊員の方に言ってくれたらしく、夫に写真撮って!!とシャッターチャンスをくれた。いま思うと、もしかしたらそのまま二度と会えないかもしれない可能性を考えてむりやり10秒くれたのかな。生きててよかったな。

10秒もらったときの写真↓

顔色が終わってる


近くの大学病院へ運ばれ、3時間いろいろな処置をされ続けた。喋れなかったけど(喉が枯れてて)意識はしっかりあったので全部聞こえてた。大量の輸血と点滴とCTスキャン。
処置が落ち着き、3時間待合室で待っててくれた夫が一瞬面会にきてくれ、急展開すぎて普通の会話だけした。
産まれたね かわいかったね 生きててよかったねえ など

追記:一通りの処置が終わって落ち着いたあと、切られてた会陰を急に縫われて痛くてびっくりして絶叫しました。ちょっと時間経ってから縫われるのほんとやばかった。

夫も救急車に同乗したので持ち物がケータイと身分証しかなく、ケータイひとつ渡されて面会が終わった。
そのあと産院に夫と両親が行き、赤ちゃんを抱っこする動画やらが送られてきた。
母親なのに一番に抱けなかったのが悔やまれる。

その日は絶食で、陣痛で数日満足に食べてなかったからお腹ぺこぺこでつらかった。
ベッドからも動いちゃダメで、やっと次の日の朝看護師さんに歩いてみよう!と言われ、立った瞬間、あ、無理、腰と恥骨と尾てい骨割れる、ってなった。はやく赤ちゃんのいる病院に戻りたかったから無理矢理歩いて、そのまた次の日転院できて、無事赤ちゃんに会えました。

状態が悪かったら最悪の場合子宮摘出します、と搬送先の病院の先生に言われてたので回復してほんとうによかった。
いきなりすぎて現実味がなかったけど子宮がなくなるかも、と思うと怖かった。

今日は産後10日目ですが、まだ立ちくらみと骨盤周りの骨が軋んでます。悪露もまだまだある。

子宮内反症は予期せぬトラブルだけど、お産が進まなかったいちばんの原因は赤ちゃんの頭囲が37cmあり、とっても大きかったことです。
平均33cmなので大きくても35cmとからしく、37cmはそうそういないらしい。
どんなに骨盤の広いひとでも37cmあったらめちゃくちゃ痛いよ、と助産師さんに言われて、痛みに強い自信があったのに痛い痛いと叫んでしまった自分を恥じてたけど、頑張って下から産めた自分をようやく褒めることができた。
お産がなかなか進まなかったのも、痛くてつらくてもうやめたいと思ってたのも、弱い母でごめん、と子に申し訳なかったから、少し報われた。仕方なかったと思えた。
しかし陣痛も長く母は苦しんだのに赤ちゃんはずっと元気で、それがすごかった。
何事もなく、ほんとうに元気に産まれてきてくれた。それが今回唯一よかったこと。


そりゃあ出てくるほうもさぞ痛かったろう、お互い大変な思いをしたね、とすやすや眠る子に話しかけた。

そしてなにより、夫がそばにいなければ乗り越えられなかった。そうそうにメンタルが壊れてたとおもう、無理だった。
立ち会いする?と訊いたとき即答でする!と答えてくれてありがとう。里帰り出産なのに実家についてきてくれてありがとう。
徹夜に付き合ってくれて、ずーっと腰をさすっててくれて、リラックスできるように脚をマッサージしてくれて、励まし続けてくれて、ありがとう。
こんなに大変だとは思わなかったねと、終わって笑い合えて幸せだった。


以上、人生で一番の地獄を味わった4日間でした。
5年前にした肺気胸の術後をはるかに上回るつらさだったな。
これを超える痛みはもうこの先ないと信じたい。

長々と読んでくださった方ありがとうございました!

一人息子(になるであろう)を、一生懸けて守っていきます。


終わり

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