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言葉は無粋と分かっているけど-GANMI × SIRUP ONLINE LIVE 感想文-

突然発表されたオンラインライブ。
SIRUPさんとのライブは昨年のG3LXで見たので迷わず購入。

今回は言葉にするのがとてもとても難しかったのでいつも以上に書き起こす大変でした。

そして今回声を大にして言いたいのは、
※あくまでも個人の感想です。
ということ。

それではどうぞ。


1.with U

よく見たらここKazashiくんTHANK YOUツアーのTシャツ着てるのね。アーカイブ見て気づいた。ソロで光を浴びるKazashiくんは神々しい。

ここからメンバーが続々でてくる。
こういう出方をみるとJG計画の東京公演っぽいなと思った。
1人1人にフィーチャーしていく感じ。
全員ソロでも強いからこその演出だなと思う。

2.DON'T LOOK JUST GANMI

いつ見てもここの始まりで静止してるところがとても好き。
このイントロ聞くとGANMIのライブ始まる〜〜〜!ってなる。

そういえばどこのパート見てもいるDysonめちゃすご。鉄人じゃん。
ラスサビのRyogaくんのソロがすごい好き。
何か放ってる感じがとても好き。文章にできない。

3.Online

最初のバンド陣とYU-KIくんのセッションがとってもとっても良い。
本当に音を楽しんでるんだなというのが伝わる。まさに音楽だな、と。
身体から音鳴ってるのか?と思うくらいどの動きもとっても好き。気持ちがストレートに出る踊り方するなぁ。

そしてSIRUPさん登場。
ここでGANMIと向き合っているのが好き。

まとまらないので以下好きなポイント箇条書き

  • 全体的にみんなの踊りの余白を楽しんでる感じ。

  • O.S.Mちゃんのソロ。なんというかフォルムが好きすぎて。

  • 2サビの自由さ。みんな楽しんでる表情から伝わる。

  • 最後のビートの乗り方の個性出すぎ。ダブルピースのYU-KIくん流石にかわいすぎでは???


4.Why Can't

ここできたか!と思った。
前までフリースタイルだったのに振りがついてる…!

まず最初のkooouya Dyson shunのトライアングル強い。
ステップもたくさんで見ててむちゃくちゃ楽しい。

<縦より横だな これからは>がMr.Dさんなのは完全に解釈一致。
個人的に2番サビ前の5人のゴレンジャイ感がツボ。

後半のkooouyaくんの帽子も髪型も吹っ飛ぶところはめちゃくちゃパッションを感じた。

5.Need You Bad

なんかずるいな〜色々と。
音の取り方が絶妙であんな楽しげで余裕な感じ出されると割と許されるよねなんでも。歌詞はまあまあなこと言ってるのに。

この振付を踊るKazashiくんの妙な大人な感じは何なんだろう。髪色のせいだけじゃ無い気がする。

そして劇団さんにん(Sota Kazashi SUN-CHANG)は駄目もう色々と。
こんなのずるでしかない。察してくれ…

6.Overnight

ビデオのときは全体的に大人な仕上がりだったけど、生でやるとまた雰囲気が変わる。
音と戯れてる大人たち、という伝わらないイメージ。

2番からのユニットも熱い。
チーム専修(SUN-CHANG AOI Ryoga)の小洒落た感じ。

F.A.D(YU-KI kooouya)コンビの遊びまわる足元。
見れば分かる<身体一つでぶっ飛べるさ>の説得力。

チームご当地(Mr.D AOI Yuuki Dyson Ryoga)はただただ好き。理由なんていらない。

そこからのソロも大変。
O.S.Mちゃんのフォルム大好き。(2回目)肩から腕辺りがすごい良い。
ビートそのまま鳴らしてるようなYU-KIくん。
音とダンスに愛されてるKazashiくん。
説明できないけど骨感というかフレームから好きなDyson

なんかずっと贅沢な遊びをしていた。
踊りって身体ひとつで遊べるからいいな〜ってうらやましくなった。

7.LMN

(この辺りから言葉にするのが難しくて感情が溢れ出てすごく気持ち悪くなります…何回書いても駄目だった…)

とにかくSUN-CHANGが眩しい、の一言。

なんかあまりにも眩くきらきらした空間で、歌ってるSIRUPさんとその音で踊ってるSUN-CHANGを見るだけで何故か泣きそうになる。

どうしても歌詞とリンクしている気がしてならない。2番サビからAOI Dysonと合流したとき、この人達が出会えてよかったな、とクソデカ感情を抱いてしまった。

そこから細かくなる音に合わせてKazashiと踊る2人。ここ以外でもよくアイコンタクト取っていた2人はとにかく今を楽しんでることが伝わる。

そこからSotaも合流したラストは言うまでもない。

8.LOOP

最初のサックスの音がギターになってるところが最高。フルバンドはとってもいい。

shunくんのこの振付ってLOOPの最適解なんじゃないか。(てかご本人とコラボしてる時点でもはや公式じゃんと友人とは話している。)それくらいこの振付があまりにも好きで。

G3LXでもビデオでも披露しているけど踊るメンバーも音も変わっていて新鮮。

音も少ない分本当に繊細な曲だし、その分踊る個人個人の動きがよく見える気がする。その人の身体のフィルターを通した動きというか…表現が気持ち悪いけど。夜に1人でじっくり見たい曲。

9.Ready For You

このあたりからSIRUPさんがすごくストーリーテラーみたいだなって思った。

shunくんの余白のある踊り方や振付が好き。パーツパーツの動かし方が丁寧というか。専門的なことは全く分からないけどそう感じる。

途中の間をたっぷり取るところがすごくよかった。あそこに舞台上の全員がプロさというか力の強さを感じた。緊張と緩和。

「止まる」という動きがいい。ただの動きと動きの間や休みの時間ではないところが。
無という有がある。shunくんは色即是空。

10.Thinkin about us

結論から言うと自分の変な固定概念が崩れた。

白い布に横たわるSotaくん。まるで雲の上にいるような非日常感。
かと思えば潜り込んで今度は1人の空間を作り出す。
さっきまでのとても広い空間からいきなり変わる視点。

布と振付とカメラワークで視点がころころ変わり色んな場所を演出できるのは無観客じゃないとできない。

以前のGANMI VISIONの『THANK YOU』では文字を映す壁として使われてた白い布を、今回は雲になり天井になり自分を縛り隠すものになり…
2Dから3Dな使い方をしていた。

個人的にこの布をまとったり潜ったりする演出がすごい舞台みたいだなと思った。(自分がコンテをやっていたのもある。)

だからすごく意外だった。ヒップホップではやらないものだと思ってたから。勝手にそういう固定観念があった。それを簡単に壊された。

アーカイブを見ていたときにインタビューでAOIさんが「盆踊りだってダンスだと思う。」という言葉をふと思い出した。 
作ったSotaくんがそう感じてるかは分からないけど、無意識のうちにジャンル分けしていて「このジャンルのダンスはこういうもの」と勝手に思い込んでいた自分の了見の狭さが恥ずかしい。普通にダサい…

影と歌だけの静かな場所から布が剥がされたときの解放感。それまでと違う眩しいくらいの照明に照らされた踊りは突き抜けたというか、さっきまでとは全く違う別空間に連れていかれた気がした。

失敗が許されない布を使う演出。1人きりで音を背負い続ける踊り。演出家そして表現者のSotaくんを見せつけられた時間だった。

11.HOPELESS ROMANTIC

本当に言葉が出ない。一言で言えば圧倒された。

まずMr.Dさん演じる主人公と黒の人達。
ここまで個をフィーチャーしていた演出が多かっただけに、個を消す群衆の演出に驚いた。

主人公を囲み、まとわりつき、それでも常に一定の距離感(これは精神的な意味の方が強い)で存在し続けている黒の人達は世間なのか、もうひとりの自分なのか、それとも…

本当のところは振付した人にしか分からないけれど、観た人個人個人で感じたことがそれぞれの正解になるんだと思う。

途中自分が主人公になったかのような頭越しのカメラワーク。自分の傍にも黒の人達がいるような感覚に陥る。

もがいてる主人公とは全く違う温度の無い黒の人達の踊りがゾクゾクした。<まるで他人のように>そのものだった。こんな無機質で冷えた踊りができるのかと。

最後黒の人に顔を覆われてからのMr.Dさんの表情の変化と何度拭っても目を覆ってしまう振付に思わず息を呑んでしまった。


12.MAIGO

ここに繋がるのかと気持ちが大暴れ。ちょっと感情がえげつなくてしんどい。

G3LXでも見たことあるはずなのに全く違う意味を持って見てしまう。前曲では黒の人達であった群衆がみんなさっきの主人公のように見える。MAIGOが前曲に対しての完璧なアンサーソングになっていた。

HOPELESS ROMANTICでは<言い聞かせてもどうしようもない>
MAIGOでは<どう感じたかは そう It's your choice>

地を歩くような深く沈むような曲に対して下向きから目線を前に上げるような曲。
前曲で主人公と同じように深く沈んだ観客をここで演者と一緒に目線を上げさせる演出 音楽 振付が本当にすごい。<誰もが同じさ>という言葉で。

ステップが多いサビでフリーなった左手に個性が表れていて何度も見返してしまう。

最後の目隠しが剥がれた数分ぶりにメンバーの顔がとてもいい。数分ぶりなのにとても久しぶりに見たような気がする。

最後フロントにくるkooouya Dyson shunのスリーマンセルとジャケットをサッと直すYU-KIくんが刺さりました。

蛇足

俺らはこの身体、ダンスで音楽を表現して

と冒頭でSotaくんが話しているので本来こうやって言葉にして残したり語ったりするのは良くないことなのかもしれない。それこそ言葉を使うこと自体野暮。それで変にチープにもなってほしくないという気持ちとは裏腹に、自分が感じた記憶をできるだけ言葉にして残したいという気持ちが両方あります。あまり多くを語らない方が綺麗なのかもしれないですが、それでもあまりにも感情が揺さぶられる時間だった。特に10~12曲目は。


この投稿からずっとどういうものになるのだろうと思っていたけどここまでとは…

SotaくんもMr.DさんもGANMIのブレーン的存在なのかなと勝手に思っていたので、ダンサーとしてはもちろん演出家としての2人の脳みその中身を少し見ることができた気がしてすごくうれしかった。

小道具を使う演出、個人に着目してた流れから一気に無個性の群衆にする判断、ジャンルとか関係ない振付…そのどれもにぶったまげた。参りました。

しばらく頭抱えてたくらい衝撃的。息つく間もないくらいの時間だったからかMCの時間に入ってすごくこっちも疲れていた。冷静考えてここまで殆どMC無しのぶっ続けなことに驚く。演者 スタッフ全員の集中力がすごい。このセトリはビビる。感服です…

13.Feels Like Summer

MC中にポヤポヤしてるKazashiくんとshunくんが見切れてて癒しだった。話あまり入ってなさそうな顔が面白すぎた 笑

この曲かかるとむっっっちゃ安心する。圧倒的ホーム感まである。この曲かかればエブリデイ夏。

何よりみんなの解き放たれた感がすごい。輪になっているステップの安心した面々見てこっちも安心。やっぱりライブはとにかく楽しいなと。

Yuukiちゃんのソロが好きでして…あの空気を押し上げるような重い腕の使い方が好きなんですよ…
あと周りのみんなの見守り隊の微笑ましさ半端ない。

14.SWIM

最後にこんな面白ポイントあるなんて聞いてない。

個人的ツボだったのたのが、Yuukiちゃんと水温確かめつつ飛び込みフォームがプロすぎたSUN-CHANGです。あれ水しぶき少ない、加点。

あと浮き輪膨らましてるDysonはめちゃかわだし、入念に準備運動しつつ最後は岩場から飛び降りるようなshunくんもツボ。そして左側にいるKazashiRyogaは何イチャついてるんですか???

全てから解放されたダンスって最高ですね。相変わらず体幹どうなってんの?って思うシーンは多々ありましたけど。

全員のソロめちゃくちゃ助かった…
特にAOIちゃんの振りをにこにこ真似するSUN-CHANGさんが平和すぎた。ありがとうございました。

最後ゆっくりカメラが離れてテーマパークが閉園してしまう寂しさを感じたけど、Mr.Dさんの解放されきった終わったダンスに爆笑した。むちゃくちゃGIFにしたい。退勤したら心の中であれやりたい。

おわりに

去年こぞってエンタメ業界が配信ライブをあちこちでやっていて、見る人もなんとなくオンラインライブ慣れした段階、かつG3LXでも見たコラボだしあんなに一旦手の内明かしている状態でどうなるのかと考えていたことが馬鹿らしくなるほど圧巻でした。

終わってからしばらくは立ち上がれなかったくらい。すごい舞台や映画を見た後の感覚。そしてセトリすらあやふやなほど…

何が「お酒片手に楽しんで下さい」だ。そんな余裕全く無かったわ。逆に優雅に飲めている人がいたら知りたい。

よくある“観客を入れられないから無観配信しているライブ”なんてもの(という言い方は棘があるけど)はとっくに超えてました。

オンラインだからこそできることを試していくGANMIの姿勢が好きです。彼らにかかればライブハウスごとセットになってしまうんだなと。普通のライブができないというネガティブ要素が感じられないのが本当にすごい。変な話普通のライブができるようになってもこういう映像作品ライブが見てみたいって思える。

『もっとたくさんの人に見られるべきライブだ』という感想が出るのは当然だと思う。でも私は『こんなに素敵なものを見ることができないなんてもったいないね』と思ってしまう。捻くれているので。

GANMIを知ってまだまだ全然経っていないけれど、今この段階の彼らを見ることができたのはラッキーだなと思う。こんな素敵な集団を前から知っていたんだぞとにやにやする日がきっと来るんだろうな~

観客が目の前にいようがいまいが表現し続けるGANMIがとても好きです。

あと1ヶ月でツアー始まるらしいけど、画面を挟まないで彼らを見たらどうなってしまうのか…今から友人とある意味戦々恐々としています。

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