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アイデンティティと私のYAZAWAと自問自答

自問自答ガールズにはきっともうすっかりおなじみの、“アクセサリーはアイデンティティ“。
私のアイデンティティ、私のアクセサリーは何だろうなーとモニョモニョ考えていたら、叙勲のニュースが聞こえてきた。
へぇ〜文化勲章って勾玉と橘がモチーフなんだ〜……
勾玉と橘!?

橘を一族の名に冠する少女が、7つ集めると願いがかなうアレばりに全国津々浦々に散らばる勾玉を集めて敵討ちに邁進するおはなし(かなりの意訳と語弊あり)。
私を私として形作った根っこの世界の、大事なモチーフ。
痛車ならぬ痛八掛として、大好きな世界をほんのりほのめかす刺繍を入れてもらう妄想の、第一候補が勾玉と橘なんですけど?
待って……待って待って待って、私のエモーショナルなアイデンティティって、文化勲章だったの?
コンセプトチェッカーに当てはめてみる? 妄想クローゼットに入れてみる?
……と、好きとアクセ(と言っていいのか? まあとにかく身につける装飾品)がつながった興奮のまま一瞬の内に血迷いかけた私、ここにきて、そのコンセプトがどうどう落ち着いてと手綱を引いてくれた。
そもそも、ねらって得られる類のものではないですからね勲章って。

私のコンセプト、ざっくり言うならあしながおじさんのような人。
つまり、後に文化勲章を得るような人のあしながさんをしたいってこと? メダリストがお世話になったコーチとかにメダルをかけてあげるあのイメージ的な?
長の研鑽を積み上げた先に、もしかしたらあるかもしれない叙勲の可能性。その才能の芽吹きを見守る人って、え、どれだけ長生きする前提なの?
長生きというかもはや不老不死? 不老不死といえば仙人? 仙人になれば良いの私?
文化勲章を妄想クローゼットに入れる蛮行にはちゃんと待ったをかけられたけど、今度は生命の限界に挑戦しようとし出しましたよ私大丈夫? 賢者の石探す?

でも、あきやさんにつけていただいたコンセプトに【仙人のような】という枕詞をつけるとなんだかしっくりきた。
そしてコンセプトのイメージがより明確になった気がする。

【仙人のような】年齢不詳、というか年齢を超越した存在。
憧れの人がみんなお話の世界で年齢が完結している非実在少女(ジーナさんという非実在マダムやミスマープルという非実在おばぁちゃまも混じってるけど)だったのもこのせい?
なんだか魅かれるとして例にあげた生身をお持ちの方の中にも年齢の近しい人はひとりもおらず、見事に素敵なおばぁちゃまばかりだったのもきっとそういうアレ?

【仙人のように】くるくるふわふわ風の向くまま気の向くままに飄々と。
フットワークは間違い無く軽い。面白そうなことがあったら西に東にどこでもふんふん鼻歌まじりにひょっこり出没しそう感。
でも別に、動きやすい服装はしていないかな? 袖も裾もズルズル長く引いていても何の問題もない。移動は雲に乗ってヒョーイとひとっ飛び、あるいは空も自力で飛べる系だから。
つまりフットワークの軽さと、私の好きなたっぷりの布をまとう機動力の高くない格好は別に両立させたってなんの問題もないはず。

そしてコンセプトをリアルの行動に繋げるために大事な、役割。

一番悩んだのは、「職業名的なものを入れるかどうか」でした。

ムンプラさんの講座を聴いて思いついたのが「概念としての職業名」を入れることでした。

それでお金を稼ぐわけじゃなくて、ライフワーク的な意味での職業。

自問自答始めました・その5 より

講座を受けて、こちらの記事を読んで、役割は必ずしも職業である必要はなく、ライフワークで良いのですという目からウロコな気づきがあった。
それでもなお、役割≒人様の助けになること≒生業≒食べていくための労働≒自分の口に入るものは自分の足で稼ぎたい≒つまり私の権利であり義務……
と堅っ苦しい固定観念から中々抜け出し切れなかった私にとって、途端に生きていくために必要な生臭さ? を感じなくなるこの正体不明感【仙人のような】。
もちろんリアルの私は霞だけ食べるわけにはいかないので、そして美味しいものが大好きなので、気兼ねなく美味しいを堪能するための労働は避けては通れない。
でも、この現実を生きていくためにネバナラヌ労働も、仙人のようなナニカが楽しそうなことを探してこっそり紛れこんでいるのだ考えれば、擬態して労働するのも悪くない。
(イメージはほーずき様の現世視察)悪くないどころか、なんだかわくわくするかもしれない。
そんな風に、発想を転換できた気がする。

それにこの【仙人のような】、智慧と戦略の福朗見習いともイメージが近くて良い。

……と、ここまで書いたところでなんかうまくオチないなと例によってしばらく放置していたら、ガールズがファンタジー小説の話題で盛り上がっているのを見て、あ、そうだ十二国記の利広だと唐突に降りてきた。

正体不明でちょっとうさんくさくもある、謎のお助け人。
間違いなくフットワーク軽くて、面白そうな気配がしたら喜んで首をつっこみにいく。
自分を味方に巻き込めたことが一番の幸運(うろ覚えの意訳)とか言っちゃえる、実は結構すごい人。
私のしたい謎のあしながさんって、まんま利広ですね?

そっか、私のYAZAWA、利広かも。
なりたい、とはちょっと違う気もするけど、行動の規範? DOに迷ったときに利広ならどうする? って考えると、自然と動き出せるような気がする。
考えて考えて、DOまでたどり着く前に飽きたり疲れ果てたりして放り出すことがままある私、利広なら〜と思うと、構え過ぎずに気負い過ぎずに、するっと行動に移せそうな気がしますね?
いや利広、ラグジュアリーブランドだろうとなんだろうと間違いなく臆せずつっこんで行くわと思ったら、それなら私も行けないはずがないと足が軽くなった。

〜からの、前回は結局ビビって果たせなかったエルメス行ってとんでもなくすてきな布の塊見てくる&家賃よりお高い靴履いたよー! でした。
気付きと勇気と最後のひと押しをありがとうございますガールズ。
よぉし、これからもDOに迷った時は無敵の呪文を唱えてくださるイマジナリーあきやさんと利広を召喚するぞ。

ということで無事有言実行できました。
ラグジュアリーブランドエルメスデビュタントハトノサン。

スカーフやストールの類を、何かしら巻いていないと忘れ物をしてしまったようで落ち着かないレベルの私。
憧れというよりも、ここを避けたままでは胸を張ってストール好きとは言えないだろうという巨塔、それがエルメスのカレ。
はじめて間近で拝んだ圧倒的なステキ布の塊は、包まれたらきっと至上の私になれる予感がした。
縫い目に分断されていない、広げた一枚布の迫力は圧巻の一言に尽きた。
けれどその圧巻の布のパワーに気圧されて判断力を失くしてしまうことはなかった。(どれだけ圧を感じたのか・笑)

アクセサリーはアイデンティティ。
なんとかなるよ、絶対だいじょうぶだよに並ぶ無敵の呪文が私を冷静なままにしてくれた。
確かにとってもとってもステキな布の塊だけど、色味や柄の取り合わせが、これは私のアイデンティティじゃないなと頭の片隅でとてもシビアにジャッジしていた。
そしてストールは大きければ大きいほど良い教の熱烈な信者な私、最低でも90サイズじゃないと物足りないこともよくわかった。
天下のエルメス様に物足りないとか何様? 己の購買力をわきまえなさいとこれまでの経験値は言うけれど、私のアイデンティティを譲るわけにはいかない。
靴とも鞄とも違う、必ずしも必需品ではないアイデンティティを譲るわけにはいかない。
だから、今はまだいつか会えるトキメキ一本買いの日を楽しみに、新作チェックをマメにしたいと思う。
ネット越しの【いつか】で終わらずに、現物を拝めたからこその気づきだ。

いやーそれにしても本当にうつくしいステキな布の塊だった。
前に本で見かけて、なんだそのエモの塊! と思った“エルメスのスカーフを羽裏にリメイク”も、いつか絶対にする。
これまたご本で見かけた、気に入った柄のスカーフを帯に仕立て変えたい、という気持ちもよくわかった。ステキな布を見つけるたびに帯にならないか考えちゃう病を患って長いけれど、いやほんと、帯にしたいわあの質感最高。

そういえば、乗馬なんてハイソなご趣味とは欠片も縁がないと思っていたけど、たてがみのなびく馬のシルエット見て阿高を連想してしまったらもう途端断然愛おしいですね?
鞍にも馬車にもさほどトキメキはないと思っていたけど、馬ならしっかりご縁がありましたね?

(登場人物を誰かひとりと言われたら迷わず遠子、次点にフィリエル@西の善き魔女ですが、おはなしとしては薄紅天女が一等好きです)

一番ステキだなと思った、阿高を連想したたてがみなびく馬のデザインは額に飾られていた非売品。人気のあまり入荷即完売らしい。
妄想クローゼットに入れておこうと改めて検索をかけてみたら公式には出てこない。
残念。備忘録として、気づきとときめきの瞬間の記録と一緒に画像とリンクを貼っておこうと思ったのに。
でも公式じゃないところには完売/販売終了? したと思われるたくさんのたぶんヴィンテージがあふれててなんだこれ楽しすぎるぞと今度はこちらのサルベージの手が止まらなくなった。
たーのしー! の気持ちのままどんどんスクロールをしていたら、ユニコーンに騎乗しているように見える一枚があった。
え、エルメスさんユニコーンも出してたの?

はいユニコーン!
ユニコーンといえばもう、姫と騎士と竜退治とファンタジーの王道をこれでもかと詰めこんでおいて、竜ってそれかーい! などんでん返しが待ってる西の善き魔女のことですね?

え、やだやだ本当にユニコーン? とイッソイソに拡大してみたら、騎手が掲げた杖? 鞭? がちょうど角のように見えていただけの様子。残念見間違い。
でも、一度ユニコーンだと思いこんでしまえば、もう、そうとしか見えない。連想ゲームは大得意です。
やだーこれもしっかり匂わせ痛羽裏になるじゃないですかたとえ見間違い目の錯覚がきっかけだったとしてもいーんです私が楽しいんだから。
知らない人にはただの素敵な柄のスカーフ、おはなしを知ってる人とは実はねこれうふふという符丁になるところがとってもステキ。

なるほど、勾玉しかりユニコーンしかりクローバーしかり、あ、カワイー好き♡を越えた先にある、私の大好きな世界の【見立て】ができるものに弱いんだ。
それがきっと私のかけがえのないアイデンティティになる。
そのためには色も柄もドンピシャな一枚に出会うところからだけど! はい、いつか出会うどなたかのために!
まだ出会えていないということは、今は準備の時。私のYAZAWA、利広と一緒にフットワーク軽く経験値を重ねていこう。
あ〜妄想は広がる〜

よし、アウトプットひとつ終わったからアーカイブ見る。