児童養護施設に訪問した話

前々からツイートしてた通り、児童養護施設に訪問・寄付をしてきたので記録。

【訪問のきっかけ】
元々、寄付とかボランティアとか一切興味がない人間だったんだけど、二つの理由があって一度訪問してみようと思った。

①将来の職探し
52歳に仕事を辞めた後、何をしようか決まってなく、色んな選択肢を検討しておきたかった。
賃金の為に週5日働くのは選択肢として無いので、週2〜3日ぐらいで役に立てる所があるならそれもありかなと思っており、社会福祉法人という選択肢を検討したかった。

②テスタさんの取組
テスタさんの取組を見て児童養護施設が全国に600しかない事を知り、自分が手を上げて更に輪が広まれば状況が変えられるのではと思った。生まれながらの環境格差で夢を諦める人がいる事は凄く悲しい事だなと。

以上の思いから寄付を行う事を条件に施設に訪問して施設長、児童3名と面談をさせてもらった。

結論としては児童と直接話せたことで凄く沢山の気付きがあった。

【児童との面談】
高校生3名と話をして認識した事を箇条書き
・ゲームとかは相応に買える
・国から補助金が出る習い事(塾等)は出来る
・高校生になるとスマホを自費購入するので
   バイト必須(=部活、勉強の時間が減る)
・補助金が出ない習い事は基本的に出来ない
・保護者(虐待等)から守る為の情報統制(SNS禁止)
・性悪説で運営ルール作りがされてる
・運営側と話をする機会がない
   (+外の世界の大人と話す機会があまりない)
・高校卒業と同時に施設を出る必要がある為に
   金を貯める必要がある(目標100万円と)

上記を聞いた上でどの様な支援があったら嬉しいかを聞いた。

・将来の夢に関する習い事をしたい
・バイトをせずに部活に没頭したい
・高校卒業からいきなり一人になるのが苦しい
・施設イベントへの支援などは嬉しい
 
【感じた事】
直接話して思ったのは情報が統制された中で高校1年生が将来を考えて判断をするのはかなり難易度が高いなと。
加えて構造上(施設出た後の為の貯金要)、高校生ではバイト必須になる為、時間が無くなる。
結果としてある程度パターン化されたルートに進むケースが多くなる。
面談が終わった後に、同席してくれた施設の人から子供たちがあそこまで色んなことを考えていて話をするとは思わなかった。運営側にも課題がある事を認識したとFBを受けたのだが、まさに一番必要なのは子供達に向き合う事、大人の知見を伝える事なのだと思った。
また一番解決できそうな所で行くと、スマホと格安SIMを与える事の方が嬉しいのではと思った。
理想としては国の補助が受けられない使途で使える奨学金の様な仕組みがあればいいのではとも思った。

最終的に面談時間までもらって児童に何のお返しもできないのは避けたかったので、児童からの要望を施設に全て伝えて話し合いの場を設けてもらう様に依頼する事、寄付金の半分は子供たちに使い方を決めさせて欲しいと申入する事を約束した。

結果として行ってみなければ分からない事は沢山あるなと思ったし、別に寄付するお金が無くても子供達に知見を伝える事自体に価値があるんじゃないかと思った。
私自身、いきなり訪問するのは相応にハードルが高かったし、寄付するのもお金に余裕が無いとできないから全員に賛同して欲しいとは思わない。

ただ近くの施設でイベントがある場合には参加してあげるとか、子供の同級生に施設から来てる子がいても偏見を持たないとか、そういう思いを1人でも多くの人が持つ事が環境の改善に繋がるのではと思った。
今後も定期的に寄付できるかは分からないけどイベントとかは参加して自分にできる事をしていこう。気にかけてる大人がいる事を分かってもらえる事が大事だなと思った。
長文失礼しました。

(訪問サンプル1件なので施設によって事情が異なる部分はあると思うのでご容赦下さい。また特定を避ける為に若干フェイクを入れてます。)

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