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新作カメラ発売ラッシュ フォト&ビデオグラファーの機材選び③

仕事用の動画撮影カメラとして重要な3つのポイント
① 動画の高精度なAF
② 内部収録のクオリティー
③ ポストプロダクションの対応

今回は③のポスプロの対応について、現在私が仕事をしている地方のポスプロの状況について私の知ってる範囲で書こうと思う。

まずカメラマンとして気になるのは、データの受け入れ状況だと思う。その前に簡単だが動画カメラマンのワークフローを説明をする。全体を相関図にしようとしたらかなり複雑になったので、また別の機会にする。簡単にすると ディレクター(監督)のイメージ→コンテ等を踏まえてカメラマンが撮影→制作部がデータを受け取る→編集室でオフライン→MA→本編集→納品 といったイメージで良いと思う。

本来はオフライン編集から本編の間にカラーグレーディングが入るが、私の地域では専門のカラリストを1人しか知らない、では他はどうしてるかと言うとエディターが兼任してるケースが大半だ、その場合は必然的にラーグレーディングではなくカラコレに近い作業となる。なぜなら映像ではなく、色に関する専門知識がないからだ、本当の意味でカラーグレーディングができるのはカラリストであってダヴィンチオペレーターではない、専門外なので仕方がない部分と言える。

しかし仕事で実際に、その専門的な知識が必要とされてないのも事実で、そこはクリエイターのエゴとも通ずる。だから、何となくのカラーグレーディングも悪いと言うことでは決してない。

かなり脱線したので話を元に戻そう、スムーズなデータの受け入れ対応ができるフォーマットは現段階だと、h.264系とProResになる、RAWで納品したいと言うと途端に編集室に確認が入る感じだ、RAWといってもProResRAWは例外で現状殆ど受け入れてくれないと言っても良い。理由は1つDaVinci Resolveで読み込めないからだ。

ここの問題は何とか解決して欲しいが、BlackMagicかATOMOSのどちらかが折れないと解決しなさそうだ。ブラックマジックRAWは勿論問題なく対応してくれる。この状況を踏まえてポスプロで全てのミラーレス機の動画RAW対応はもう少しかかりそうだ。

実際の撮影ではメディアをプロダクションから預かる場合も少なくない、カメラはカメラマン所有かレンタルで準備し、記録メディアはプロダクションが準備して撮影終わりでそのまま制作部に渡して終了、なんて場合もよくある。そうなるとやはりSDカード運用が基本になるので、H.264で比較的軽いデータを選ぶ事が多くなる。

広告業界の仕事の全てにおいて、撮影クオリティーを追求しているかと言うと答えはNOだと言える。クライアントに対して甚だ失礼な事だが「納品モード」的な言い方もあるくらいで、そこそこでスピードや利便性重視でよろしく、なんて雰囲気も少なくない。

地方における映像業界の制作環境の話を少ししたが、現状を踏まえて機材を選ぶ必要があるのでプロを目指す方は特に、知識として知っておいても良いと思う。決して僕の話が全てではなくその様な界隈もあると思って頂ければ幸いだ。

次回は、④写真の仕事道具としてのカメラ選び

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