マガジンのカバー画像

脳からコンディショニング

48
神経可塑性とは、個人の経験に応じて脳の接続を変化させる能力です。この変化は、新しい神経接続と、すでにある神経接続の再マッピングという2つの形で現れます。 神経可塑性は、英語でN…
運営しているクリエイター

2024年6月の記事一覧

20240626: 視覚認知反応トリプルホップテスト・ACL(R)・認知運動干渉

スポーツやレクリエーション活動に参加することは、個人の健康と幸福に全体的にプラスの影響を与えますが、筋骨格系の怪我を発症するリスクも伴います。スポーツ関連の時間喪失による怪我の約半数は下肢に発生し、サッカー、バスケットボール、バレーボールなどのスポーツでは足関節や膝の捻挫が最も多く発生します。下肢の怪我を負った人は、長期間のリハビリが必要となり、スポーツ活動の喪失や、場合によっては再建手術を受けて元のレベルの機能に戻る必要があるかもしれません。下肢の怪我後にスポーツに戻るため

20240623: 骨格筋の記憶・epigenetic・運動学習・トレーニングの質

筋肉の記憶とは? 「記憶」という言葉を聞くと、私たちはいつも、人生で遭遇した特定の出来事の記憶が脳に記憶されていることを思い浮かべます。より広い生物学では、「記憶」のもう 1 つの身近な例は、過去に曝露した特定の抗原から身を守るために抗体を生成する能力を保持する免疫系に当てはまります。 特に「筋肉の記憶」について言及する場合、私たちはおそらくこれを、自転車に乗るなどの特定の動作や運動技能を再現する能力と関連付けるでしょう。習得した技能で、通常は忘れられません。しかし、筋肉の

20240615 :スポーツ関連脳震盪・SCAT5・自己申告・認知テスト・

脳震盪のサイドラインまたは急性期の診断は難しいことが多く、アスリートが競技に復帰できるかどうかが問題となります。現在、脳震盪の客観的なバイオマーカーはなく、診断はアスリートの症状報告に大きく依存しています。スポーツ脳震盪評価ツール (SCAT) は、2004 年にスポーツ脳震盪グループによって、症状評価 (脳震盪後症状スケール [PCSS])、認知評価 (脳震盪の標準化評価 [SAC])、バランス評価 (修正バランスエラースコアリングシステム)、神経学的スクリーニングなど、既