【MLBドラフト】2024ドラフトレビューCIN編

上位10人の簡易レポと総括になります。

凡例
ラウンド(全体指名順位)　名前(Name):ポジション:投打:身長/体重:出身校:契約金額(ボーナススロット)
簡易レポ

1(2)　チェイス・バーンズ(Chase Burns):RHP:右投右打:6-3/210:Wake Forest:$9.25M($9.79M)

90マイル後半の速球とスライダー、カーブ、チェンジアップのコンビネーション。速球は最速で102マイルをマーク。球速の割には空振りを奪えていないが、カウント球としては有効。ベストピッチは90マイルに到達するスライダー。小さく鋭く真横に曲がり空振りを奪う。カーブとチェンジアップは発展途上。コントロールは悪くないが、コマンドに難有り。

2(51)　タイソン・ルイス(Tyson Lewis):SS:右投左打:6-2/195:Millard West HS:-($1.8M)

冬の間にパワーアップに成功し、打撃面での評価を上げた。もともとフィールド全体に打球を散らすスタイルだったが、パワーを発揮するために引っ張り傾向が強くなり、空振りも増えているがそれに伴ってハードヒットも増えた。スピードは文句なしだが、送球とグラブさばきは難あり。

CBPB(71)　ルーク・ホルマン(Luke Holman):RHP:右投右打:6-4/201:-($1.11M)

90マイル中盤の速球とスライダー、カーブ、チェンジアップのコンビネーション。速球は最速で96マイルをマーク。最速が出なくともコースを問わず空振りを奪える上質な球種。スライダー、カーブともに変化量、キレ、コマンドすべてが優秀でどのタイプの打者にもアウトピッチとして使える。チェンジアップは発展途上だが、大学では投じずとも抑えることができている。

3(87)　マイク・シロタ(Mike Sirota):OF:右投右打:6-3/188:Northearstan:$863.3K($865.8K)

卓越したアプローチでゾーン外へのボールには滅多に手を出さない。深いカウントに進めることが多くなっても、なかなか空振りをしないコンタクトスキルも有している。パワーも平均以上。スピード、アームも優秀でルートランにも優れるためCFを長く守れるだろう。

4(117)　ペイトン・ストーバル(Peyton Stovall):2B:右投左打:5-11/200:Arkansas:-($618.8K)

高校時代から評価されていたヒッティングツールがようやく本格的に開花。コースに逆らわずフィールド全体に打球を飛ばすことができるが、甘く入ったボールをしっかり引っ張って長打にする器用さも見せる。スピードは平凡で肩の故障もあり守備に不安を残すが2Bでは大きなマイナスにならない程度には守れるか。

5(150)　トリスタン・スミス(Tristan Smith):LHP:左投右打:6-2/195:Clemson:-($448.7K)

90マイル前半の速球とスライダー、チェンジアップのコンビネーション。速球は最速で96マイルをマーク。ノビのある4シームとシンカーを投げ分ける。スライダー、チェンジアップともにコンスタントに空振りを奪える球種。コントロールが悪く無駄なボールが多いため、スターターとして長い回を投げることができない。

6(179)　ジェイコブ・フレンド(Jacob Friend):C:右投左打:6-1/200:Davidson:-($345.1K)

打撃ではピッチセレクションに優れ、四球を多く選ぶことができる。極端なフライボールヒッターなため、打率が伸び悩む傾向にある。Cとして指名されているが、もともとCFということもあってスピードがあり、身体能力も高い。

7(209)　マイルズ・スミス(Myles Smith):OF:右投左打:6-1/205:University of California-Irvine:$247.5K($270K)

ドラフトイヤーにブレークを果たしたコンタクトヒッター。べったりと両足を地につけて確実にボールに当てに行くスイングで、野手のギャップを狙う。この手のタイプの打者にしてはピッチセレクションは悪くなく、出塁能力も高い。スピード/アームはとも平凡でLFが主戦場。

8(239)　ルーク・ヘイデン(Luke Hayden):RHP:右投右打:6-1/195:Indiana State:-($217.4K)

90マイル中盤の速球とスライダーのコンビネーション。速球は最速で98マイルをマークするが、ムービングに欠けておりアウトピッチとするには心もとない。ポテンシャルは高いが、それを活かすコントロールとコマンドに欠けている。

9(269)　ライアン・マクリスタル(Ryan McCrystal)):C:右投左打:6-2/215:East Carolina:-($193.6K)

総括

　大方の予想に反してチャーリー・コンドンではなく、チェイス・バーンズを全体2位で指名。よく大学生投手を1巡目で指名する球団であることを考えるとありえなくはない選択肢でしたが、リリーフリスクもあるバーンズに高額な契約と全体2位指名権を費やすのは賭けに出たとも見れます。
　その後も上位10名に限ると投手は全て大学生を指名しました。中でもルーク・ホルマンはソリッドなタレントでいずれはメジャーでもローテーションの一角を担ってくれるでしょう。
　野手は2巡目のハイシーリングなタイソン・ルイスを始めとして、ドラフトイヤーはスランプだったもののもともとは高い評価を受けていたマイク・シロタ、高校時代は3巡目以内の指名も噂されたペイトン・ストーバルと面白い顔ぶれがそろっています。