【MLBドラフト】3年後...2019ドラフトレビューCOL編
目ぼしい選手を5人(場合によっては4人)ピックアップして、ドラフトから3年経った選手達の活躍を見ていきます。
凡例
ラウンド(全体指名順位) 名前(Name):ポジション:投打:身長/体重:出身校:契約金額(ボーナススロット)
簡易レポ
成績
1(23).マイケル・トリア(Michael Toglia):1B:左投両打:6-5/201:UCLA:$2.73M($2.93M)
パワーツールに定評を得るスラッガー。滑らかなスイングでハードコンタクトを量産する。勝負を避けられるためか四球は多いが、三振の数も多くコンタクトスキルに難ありか。ケープコードリーグでの低打率も気になるところ。体格の割には動けるタイプでアームも強いためOFを守ることもできる。1B守備も高い評価を得ている。
昨年キャリア初となるフルシーズンを過ごし、低打率に苦しみながらもA+-AAで22HRをマーク。今年もAA-AAAで30HRをマークすると、シーズン終盤にメジャー昇格を果たしました。
ドラフト当時からの指摘通り空振りの多さがあだとなり大学時代のようなハイアベレージは残せていませんが、パワーツールのアウトプットには成功しています。二塁打も2シーズン連続で20以上をマークしており、トータルでの長打数の多さはマイナーの中でもトップクラスです。
低打率ながらもBB%はマイナーのどのレベルでも2桁以上を維持しており、出塁率は一定以上の水準をマークしています。打率さえ最低限の数字を残せばメジャーでもシーズン30HRをクリアできるでしょう。
1B守備は非常に上手く将来のGG賞候補とも呼ばれており、マット・オルソンのような選手になるポテンシャルを秘めています。
2(62).アーロン・シャンク(Aaron Schunk):3B:右投右打:6-2/203:Georgia:$1.1M($1.1M)
全てをそつなくこなすソリッドなタレント。打撃ではラインドライブの打球を飛ばすミドルヒッター。クローザーとしてマウンドに上がる肩の強さを活かした守備が魅力。スピードに欠けるが、全く走れないわけではない。飛びぬけた成績には期待できないが、安定感は飛びぬけている。
プロデビューイヤーは少ない出場数ながらも好スタートを切り期待が高まりましたが、A+でフルシーズンを過ごした昨年はOPSが.700以下に落ち込みトーンダウン。AAで過ごした今年は14HR&OPS.743をマークし、少し持ち直しました。
ドラフト当時と変わらず大きな穴はないのですが、これといった強みもないため大きく跳ねることも大スランプに陥ることもなく3シーズンが経過しています。パワーポテンシャル自体はいいものを持っているため、いっそ無理にアベレージを残そうとせず長打を多くするアプローチに変えてみてもいいのかもしれません。
3B守備は平均かそれ以上には守れているようです。
4(129).ブレントン・ドイル(Brenton Doyle):OF:右投右打:6-3/200:Shepherd University:$500K($438.7K)
NCAAディビジョン2所属の選手では史上最も早い順位で指名を受けたアスリートタイプのタレント。持ち前のスピード&パワーが最大の魅力で、純粋な身体能力の高さをフィールド上で見せつける。それでいて打席では粗さを見せず、三振は少なく四球を多く残すことができる。アームも平均以上であるためCFを守れる。大学では圧倒的な数字を残していたが、それもそのはず。元々NCAAディビジョン1のVMIに進学する予定だったが、予備役将校訓練課程で野球に集中できなくなることを嫌いかなり遅めに進学先を決定したため、NCAAディビジョン2の大学に進学することになったという経緯がある。
プロデビューイヤーRkながらもOPS1.000超えをマークしましたが、昨年は少しトーンダウン。それでもA+で16HR&OPS.790と悪くない数字を残しました。今年はAAで低打率に陥りましたがそれでも23HRをマーク。AAAに昇格後は少ない試合数ながらも好成績を残し、いい形で1年を締めくくりました。
ディビジョン2からのプロ入りということで大学時代のようなアプローチを続けることはできていません。年々BB%は低下している一方でK%は上がっていくよくない傾向が続いています。マイナーレベルでは一定の成績を残していますが、これほどまでにひどいBB/Kでメジャーでも同様の数字を残せるとは思えず来年果たすであろうメジャーデビュー後定着できるかが気がかりです。パワーツールは想像以上に大きく伸びているため、低打率ながらも長打を狙うという第4のOFに収まるのではないでしょうか。
守備ではマイナーのGG賞を受賞しており、走塁も2シーズン連続で20盗塁以上&成功率75%以上をクリアしているためベンチプレイヤーとして使う分には貴重な戦力とはなりそうです。
6(189).ギャビン・ホロウェル(Gavin Hollowell):RHP:右投右打:6-7/215:St.John's:$225K($253.3K)
90マイル中盤の速球とスライダーのコンビネーション。速球は最速で96マイルをマークする4シーム系。縦に曲がり落ちるスライダーはアウトピッチとしては優秀。大学ではクローザーを務めるも、ドラフトイヤーに調子を崩し評価を落としてしまった。アバウトなコントロールが懸念材料。
プロ入り後も変わらずリリーフとして登板。今年はAAで42試合に登板し、好成績を残すとAAAを飛び級してメジャーに昇格しました。
プロ入り後球速が上がることはありませんでしたが、よりコンスタントにストライクを稼げるようになり、ピッチングが安定するようになりました。プロ入り後まだシーズン50試合以上を投げたことがなく、シーズンでフル回転した時に一定の成績を残すことができるかが鍵となるでしょう。
総括
1巡目のマイケル・トリアはメジャーデビューも果たしており、悪くないキャリアの滑り出しとなりました。あまりの三振の多さは気になるところですが、クアーズという環境であのパワーツールがあれば毎年20HRは打ってくれるでしょう。
野手ではブレントン・ドイルもまずまずの成績ですが、トリア以上に三振しているにも関わらずピッチセレクションは皆無に等しいアプローチとなっており打撃面で暗雲が立ち込めています。
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