【MLBドラフト】2024ドラフトレビューLAA編

上位10人の簡易レポと総括になります。

凡例
ラウンド(全体指名順位) 名前(Name):ポジション:投打:身長/体重:出身校:契約金額(ボーナススロット)
簡易レポ




1(7) クリスチャン・ムーア(Christian Moore):2B:右投右打:6-1/210:Tennessee:$5M($6.5M)

コンスタントに長打をマークできるパワーポテンシャルを有する。上半身を捻りすぎて速球に差し込まれないかが懸念材料。アグレッシブすぎるアプローチは改善の一途をたどり、ドラフトイヤーにブレークを果たした。。スピードに欠け、アームも平均以下なので2B転向が既定路線。


2(45) クリス・コルテス(Chris Cortez):RHP:右投右打:6-1/205:Texas A&M:$1.6M($2.07M)

90マイル後半の速球とスライダーのコンビネーション。速球は最速で100マイルをマーク。シンカー系の速球はムービングが激しく、空振りを奪える球種。このシンカーと対となるスライダーも変化量が大きくアウトピッチとして使える。ゾーン外でのボールで勝負しようとするあまり、四球が多くなっている。


2C(74) ライアン・ジョンソン(Ryan Johnson):RHP:右投両打:6-6/215:Dallas Baptist:$1.75M($1.06M)

90マイル中盤の速球とスウライダー、チェンジアップのコンビネーション。速球は最速で100マイルをマーク。シンカー系の速球で空振りを奪えないが、コントロールはよくカウント球として有効。ベストピッチの横方向に大きく動くスライダーはコマンドに優れている。ワインドアップをしながら大きく足を上げない独特なデリバリー。


3(81) ライアン・プレイジャー(Ryan Prager):LHP:左投左打:6-3/200:Oklahoma:-($948.6K)

90マイル前半の速球とスライダー、チェンジアップのコンビネーション。速球は最速で94マイルとスピードに欠けるが、高いアングルから投じる4シームは垂れることなくプレートに向かうため空振りを奪うことができる。アウライダー、チェンジアップもハイクオリティ。コントロールは悪くないが、コマンドはアバウト。



4(110) オースティン・ゴードン(Austin Gordon):RHP:右投右打:6-5/200:Clemson:$572.5K($662.9K)

90マイル中盤の速球とスライダー、カーブ、スプリッターのコンビネーション。速球は最速で97マイルをマーク。ノビのある4シームで果敢にゾーン内を突く。ベストピッチは縦に割れるスピン量の多いカーブ。4シームと逆の軌道を描き大量に空振りを奪う。スターターとしては泣かず飛ばずだったが、リリーフとしては優秀でプロでもブルペンに回るだろう。


5(143) ディラン・ジョーダン(Dylan Jordan):RHP:右投右打:6-3/205:Viera HS:$1.25M($480.8K)

90マイル前半の速球とスライダー、チェンジアップのコンビネーション。速球は最速で96マイルをマーク。シンカー系の速球はムービングが激しく、非常に捉えづらい球種。変化球は発展途上。腕を大きく引いて低いアングルから投げるデリバリーは安定感に欠け、好不調の波が安定しない理由になっているとも。


6(172) ペイトン・オレニック(Peyton Olejnik):RHP:右投左打:6-4/218:Miami University:$197.5K($366.1K)

90マイル前半の速球とスライダー、チェンジアップのコンビネーション。シンカー系の速球でカウントを稼ぎつつ、落差の大きいチェンジアップで仕留めるピッチングスタイル。リリーフとしてドラフトリーグで活躍し、注目を集めた。


7(202) ブリッジャー・ホルムズ(Bridger Holmes):RHP:右投右打:6-4/218:Oregon State:$215K($286.2K)

90マイル前半の速球とスライダーのコンビネーション。サイドハンドのアングルから真横に小さく曲がるスライダーを多投し大量の三振を奪う。ゾーンの外で勝負をすることが多いため、四球数は少し多くなっているがコマンドが壊滅的なわけではない。


8(232) ランディ・フローレス(Randy Flores):SS:右投左打:5-9/180:Alabama St U:$1K($227.7K)



9(262) デレク・クラーク(Derek Clark):LHP:左投左打:6-4/220:West Virginia:$1K($197.5K)



総括

 指名順位が回ってきた時点で残っていた高校生のトップクラスの選手には目もくれず若干オーバーピック気味にクリスチャン・ムーアを指名。アンダースロットでもありましたが、大学生IFという点では残っている誰よりも能力も実績もあり的外れな指名ではないでしょう。
 2巡目以降は大学生投手を中心に指名。ライアン・ジョンソンとライアン・プレイジャーのソリッドなスターターを2人指名ましたが、プレイジャーがまさかの大学残留を表明。不作気味な大学生投手の中で好成績を残していたプレイジャーを取り逃してしまったのは痛手です。
 ほぼ全ての指名でアンダースロットを作っていましたが、ディラン・ジョーダンとここでは紹介していませんが11巡目で指名したトレイ・グレゴリー・アルフォードの2人の高校生投手にアンダースロットで浮いた分のほとんどをつぎ込みました。
 ただ、いずれもハイリスクかつ大きなリターンを得られるかは微妙なレベルで、10巡目までのやりくりに見合うほどの選手ではないでしょう。


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