【MLBドラフト】2022ドラフトレビューTOR編

上位10人の簡易レポと総括になります。

凡例
ラウンド(全体指名順位) 名前(Name):ポジション:投打:身長/体重:出身校:契約金額(ボーナススロット)
簡易レポ


1(23) ブランドン・バリエラ(Brandon Barriera):LHP:左投左打:6-2/180:American Heritage School:$3.6M($3.08M)
90マイル前半の速球とスライダー、チェンジアップのコンビネーション。速球は最速で97マイルをマーク。エフォートレスなデリバリーながらも出力を維持できる点が強み。ベストピッチはスライダー。どのカウントからでもどこにでもコマンドすることが可能で、扱いの上手さは大学生も顔負け。チェンジアップのクオリティも悪くない。


2(60) ジョシュ・カセビッチ(Josh Kasevich):SS:右投右打:6-2/200:Oregon:$1M($1.22M)
コンタクトスキルに長けるヒットメーカー。コンパクトかつシンプルなスイングでギャップに打球を運びヒットを積み重ねることができる。フラットな軌道のスイングのためさく越えとなるような打球が少ない。持ち前のパワーポテンシャルが悪くないため、二塁打は多い。守備ではアームと打球反応の速さが魅力。


2C(77) タッカー・トーマン(Tucker Toman):SS:右投両打:6-1/190:Hammond School:$2M($846.9K)
スムーズなスイングでラインドライブの打球を飛ばすアベレージヒッター。無理に長打を狙わず、ヒットゾーンへと打球を打ち分けることができる。パワーポテンシャルも低くない。守備では平凡なスピードとアームが懸念材料。現在守っているSSから3Bへと移ると言われているが、3Bにも留まれるかは微妙なところ。


2C(78) ケイド・ダウティ(Cade Doughty):2B:右投右打:6-1/195:LSU:$833.6K($833.6K)
ハイレベルなヒッティングツールでハイアベレージをマーク。好球必打のアプローチを体現し、フレッシュマン時から大量のヒットを積み重ねてきた。パワーも平均かそれ以上あり打撃は隙なし。守備ではフットワークの軽さを見せる。グラウンド内外で見せるリーダーシップの高さも魅力の1つ。


3(98) アラン・ローデン(Alan Roden):OF:右投左打:6/215:Creighton:$497.5K($623.5K)
卓越したゾーン管理とコンタクトスキルの高さで大学では圧倒的なスタッツを残した。常にBB>Kの数字を残している。ハードヒットを飛ばすパワーを有しているが、角度がそれほど上がらずHR数は少ない。高校時代からポジションを転々としており、OFに収まるかは不明。昨年が本来のドラフトイヤーだったが学位取得のため大学に残っていた。


4(128) ライアン・ジェニングス(Ryan Jennings):RHP:右投右打:6/190:Louisiana Tech:$70K($465.6K)


5(158) メイソン・フラハティ(Mason Fluharty):LHP:左投右打:6-2/215:Liberty University:$222.5K($347K)
90マイル前半の速球とスライダーのコンビネーション。速球は小さく横にスライドするカッター系を好んで投げる。ベストピッチは大きく真横に曲がるスライダー。ストライクゾーンを大きく使ってどこにでも投げ分けることができる球種。大学時代は全てリリーフとしての登板で、プロでもその役割を続けることになるだろう。


6(188) T.J.ブロック(T.J.Brock):RHP:右投右打:6-1/200:Ohio State:$72.5K($268.5K)
90マイル中盤の速球とスライダーのコンビネーション。速球は最速で99マイルをマーク。ノビのある4シームを高めに投じて空振りを奪う。縦に小さく落ちるスライダーをアウトピッチとして使う。コントロールが悪く、四球は多め。


7(218) ペイトン・ウィリアムス(Peyton Williams):1B:左投左打:6-5/255:Iowa:$197.5K($210.5K)
スイングスピードの速さだけなら全米トップクラス。ただ、打球はそれほど上がらず長打数は控えめ。ヒッティングツールも上々でアプローチも健全。身体能力は平凡で1Bもまともに守れるかも怪しい。


8(248) ディラン・ロック(Dylan Rock):OF:右投右打:6-1/210:Texas A&M:$22.5K($173.9K)


総括
 1巡目のブランドン・バリエラは大学生を含めても今ドラフトでトップのLHP。この指名順位で小規模のオーバースロットで済んだのはおいしい指名と言えるでしょう。
 その後の投手指名は大学生リリーバー2人で終始。メイソン・フラハティもT.J.ブロックも見どころの多い投手なので、ぜひとも昇格までこぎつけてほしところ。
 野手はタッカー・トーマンを筆頭にジョシュ・カセビッチ、ケイド・ダウティとトップクラスのIFを複数確保することに成功。いずれもセンターラインに残れるか微妙なタレントですが、完成度の高い打者が揃っておりメジャーまでは到達できるでしょう。他2人も非常にアプローチがよくソリッドなタレントをかき集めようとした意図がくみ取れます。

 







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