【MLBドラフト】2021ドラフトレビューSTL編

上位10人の簡易レポと総括になります。

凡例
ラウンド(全体指名順位) 名前(Name):ポジション:投打:身長/体重:出身校:契約金額(ボーナススロット)
簡易レポ


1(18) マイケル・マクグリビー(Michael McGreevy):RHP:右投右打:6-4/215:UC Santa Barbara:$2.75M($3.48M)
90マイル前半の速球とカーブ、スライダー、チェンジアップのコンビネーション。昨秋から上昇傾向の速球は最速で96マイルをマークし、課題を克服。キレよく曲がるスライダーと大きく曲がり落ちるカーブで空振りを狙う。チェンジアップは発展途上。非常に優秀なコマンドの持ち主でOBのシェーン・ビーバーとも比較されている。



2(54) ジョシュア・バエズ(Joshua Baez):OF:右投右打:6-4/220:Dexter School:$2.25M($1.34M)
打撃ではパワーポテンシャルの高さが魅力。大振りで豪快なスイングによってハードヒットを量産する。それに伴い空振りが多く、ブレーキングボールに全くタイミングが合わない場面もしばしば。守備ではマウンド上で97マイルをマークするキャノンアームが武器。スピードは平均以上だがCFを任せられるほどではない。



CBPB(70) ライアン・ホルゲート(Ryan Holgate):OF:左投左打:6-2/193:Arizona:$875K($906.8K)
体重を落として鋭いスイングを手に入れることに成功。引っ張った時はもちろん、逆サイドにも長打を打つことができるパワーを有している。一方で空振りの多さが気になるところ。スピード、アームは共に平凡でLFに留まることができるかも怪しい。


3(90) オースティン・ラブ(Austin Love):RHP:右投右打:6-3/232:North Carolina:$600K($657.6K)
90マイル前半の速球とスライダー、チェンジアップのコンビネーション。速球は最速で98マイルをマーク。イニングが進んでも球速を維持できるスタミナが魅力。スプリットとも表現できるほどキレのよいチェンジアップがベストピッチ。スライダーのクオリティも悪くない。コントロールもまとまっており、スターターとしての素質は備えている。


4(120) ゼーン・ミルズ(Zane Mills):RHP:右投右打:6-4/220:Washington State:$375K($478.3K)
90マイル前半の速球とスライダー、チェンジアップのコンビネーション。球速は平凡だがシンカー系の速球を多投しゴロアウトを狙うピッチングスタイル。スライダー、チェンジアップのクオリティは平均レベルだが、いずれも狙ったポイントに投げ込めるコマンドが強み。デリバリーもエフォートレスで再現性に優れている。定着できるかは別問題だが、メジャー昇格は果たせそうなタレント。


5(151) ゴードン・グレセフォ(Gordon Graceffo):RHP:右投右打:6-4/210:Villanova:$500K($353.7K)
90マイル前半の速球とスライダー、チェンジアップのコンビネーション。速球は最速で95マイルをマーク。シンカー系の速球を果敢にストライクゾーンに投げこむ。アウトピッチのスライダーは大きく鋭く曲がり左右関係なく空振りを奪うことができる。チェンジアップの評価も悪くない。コントロールもまとまっており、プロでもスターターとして活躍できるだろう。


6(181) アルフレッド・ルイス(Alfred Ruiz):LHP:左投左打:6/200:Long Beach State:$50K($270.3K)

7(211) アレク・ウィリス(Alec Willis):RHP:右投右打:6-5/220:Regis Jesuit HS:$1M($211.5K)
90マイル中盤の速球とスライダー、チェンジアップのコンビネーション。速球は最速で97マイルをマーク。今年に入って球速を3マイルほど上げてきており、体格を考えると今後さらに速くなる可能性を秘めている。アウトピッチのスライダーもキレがよく空振りを奪えるボール。コマンドも高校生にして優秀。手術経験のある故障歴とチェンジアップのクオリティが懸念材料。


8(241) マイク・アンティコ(Mike Antico):OF:右投左打:5-10/200:Texas:$20K($171.2K)
17年のフレッシュマン時から昨年の短縮シーズンを除き毎年40試合以上に出場してきた大学野球の申し子。エネルギッシュなプレースタイルで、守備では常に全力で打球に向かい、出塁すれば次の塁をうかがう。打撃では鍋理強いアプローチが魅力だが、その他は平凡。チームメイトから厚い信頼を寄せられるリーダーシップを持っている。


9(271) トレント・ベイカー(Trent Baker):RHP:右投右打:6-3/240:Angelo State:$75K($153.3K)


総括
 1巡目でドラフト前に評価を急上昇させたマイケル・マクグリビーを指名。ハイフロアーかつハイシーリングなタレントで、たとえ大成しなくともローテーションには入ってくるだろうというソリッドさは今ドラフトでもトップと言ってもいいでしょう。
 マクグリビーを含め上位10人中大学生Pを6人指名。オースティン・ラブ、ゼーン・ミルズ、ゴードン・グレセフォはいずれもソリッドなスターターです。ラブについては、奪三振能力を活かしてリリーフに回しても面白いタレントではあります。
 唯一の高校生Pとなったアレク・ウィリスは球速とともに評価を上げてきたハイシーリングなタレント。故障歴は気になるところですが、高校生離れしたコマンドを武器にマイナーシステムを瞬く間に駆け上がっていく可能性を秘めています。
 野手は高校生/大学生を含めていずれもOFとなりました。ジョシュア・バエズは1巡目で消えてもおかしくはないタレントでしたが、2巡目オーバースロットでの契約に成功。ニック・プラマーのように育成に時間がかかる可能性はありますが、時間をかける価値はあります。



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