【MLBドラフト】2021ドラフトレビューCOL編
上位10人の簡易レポと総括になります。
凡例
ラウンド(全体指名順位) 名前(Name):ポジション:投打:身長/体重:出身校:契約金額(ボーナススロット)
簡易レポ
1(8) ベニー・モンゴメリー(Benny Montgomery):OF:右投右打:6-4/200:Red Land HS:$5M($5.18M)
スピード&パワーに長けるフィジカルモンスター。一瞬動きが止まるなんともぎこちないスイングだが、ツボにハマればハードヒットを飛ばす。非常に積極的なアプローチだが、とにかく当ててスピードを活かすことができるとも捉えることができる。守備ではアームの強さと広いレンジが光る。現時点ではCFでも問題はない。
2(44) ジェイデン・ヒル(Jaden Hill):RHP:右投右打:6-4/234:LSU:1.69M($1.69M)
90マイル中盤の速球とスライダー、チェンジアップのコンビネーション。速球は最速で99マイルをマーク。ブルペンでは100マイルを計測したこともあり、球威は抜群。高校時代まではチェンジアップしか投げていなかったが、大学で習得したとは思えないほどのクオリティを誇るスライダーも一級品。コントロールも安定しており、体格も立派なため、先発としての要件は満たしている。今年は不本意な投球が続いた後にトミー・ジョン手術となった。
CBPB(68) ジョー・ロック(Joe Rock):LHP:左投左打:6-6/200:Ohio University:$953.1K($953.1K)
90マイル前半の速球とカーブ、チェンジアップのコンビネーション。速球は最速で96マイルをマーク。大学入学以降急激に球速が伸びており、今後さらに速くなるのではないかと予測されている。ほとんどスライダーと速球の2球種で勝負しており、先発としてはレパートリーに不安。不安のあったコントロールは改善されており、四球で自滅することはなくなった。
3(79) マッケイド・ブラウン(McCade Brown):RHP:右投右打:6-5/225:Indiana:$780.4K($780.4K)
90マイル中盤の速球とカーブ、スライダー、チェンジアップのコンビネーション。速球は最速で97マイルをマーク。ノビのある4シームで空振りを奪えるボール。アウトピッチはスピンのきいたカーブ。大きく鋭く曲がり打者を寄せ付けない。コントロールが滅法悪く、調子の良し悪しによって大きく変わる。チェンジアップも発展途上である点や大学でのプレータイムに欠ける点など不安要素も多い。
4(109) ハンター・グッドマン(Hunter Goodman):C:右投右打:6-1/220:Memphis:$600K($533.3K)
小柄ながらもパワフルなスイングで長打を量産するスラッガー候補。とにかくスイングしまくる積極的なアプローチなためBB/Kは目も当てられない数字だったが、長打が増えたことで勝負を避けられることが多くなり、四球も増加。アームは平均以上だが、全体的にCとしてのスキルに欠けるため将来は1B等への転向が見込まれる。
5(140) エバン・ジャスティス(Evan Justice):LHP:左投左打:6-4/205:NC State:$150K($394.3K)
90マイル中盤の速球とスライダーのコンビネーション。速球は最速で98マイルをマーク。キレのいいスライダーとの2ピッチで三振の山を築く。何とも形容しがたいデリバリーはデセプションに優れてはいるが、再現性に乏しいのかコントロールを乱すことが多い。
6(170) ブラクストン・フルフォード(Braxton Fulford):C:右投右打:5-11/190:Texas Tech:$280K($296.4K)
堅実な守備とパワフルなバットがウリ。守備ではアームの強さとステップの速さでランナーを塁に釘付けにすることができる。フレーミングもそつなくこなし、守備に関してはトップクラス。打撃ではたまに出る一発以外は目を見張るものがなく、将来はバックアップCといったところか。
7(200) エバン・ショウバー(Evan Shawver):LHP:左投右打:6/175:Cincinnati$231.1K($231.1K)
90マイル前半の速球とカーブ、チェンジアップのコンビネーション。速球は最速で97マイルをマークするが、練習でマークしたので参考記録と考えるべきだろう。元々カーブの評価が高かったが、自粛期間中にチェンジアップを磨き評価を上げた。コントロールに課題があったのは昔の話で今では難なく全ての球種でストライクを稼ぐことができる。球種のレパートリーは先発向きだが、小柄なサイズがどう響くか。
8(230) ロビー・マーティンJr(Robby Martin Jr):OF:右投左打:6-3/190:Florida State:$200K($183.7K)
ヒッティングスキルとパワーポテンシャルを兼ね備えるスラッガー候補。広角に打ち分けられるヒッティングツールを武器にフレッシュマンからハイアベレージをマークしていたが、今年は不調に陥り三振が増加し打率も低空飛行に。スピードは平凡で、アームは強いためRFが適任か。
9(260) カレン・カフカ(Cullen Kafka):RHP:右投右打:6-4/210:Oregon:$158.1K($158.1K)
90マイル前半の速球とスライダーのコンビネーション。速球は最速で95マイルをマーク。球速は平凡だが、よく沈むシンカー系のボールでムービングで空振りを奪う。この速球とアウトピッチで使うスライダーのほぼ2ピッチなため、リリーフ転向が現実的か。
総括
1巡目でフィジカルモンスターのベニー・モンゴメリーを指名。昨年のザック・ビーンに続き高校生OFの1巡目指名となりました。打撃ではビーンに分があるが、守備走塁ではモンゴメリーに軍配が上がります。センターラインに残れないであろうビーンの代わりにCFにモンゴメリーを据え置くという青写真が既にできあがっているようにも見えます。
モンゴメリー以降の上位10人は全て大学生を指名。Pでは故障さえなければ大学生Pトップ3に入っていかもしれないジェイデン・ヒルや、実力者のジョー・ロック、スリーパーのエバン・ショウバーとレパートリーは豊富。
大学生野手については、パワーバットのハンター・グッドマンと今年のスランプで評価を落としたマーティンに注目したいです。特にマーティンはシーズン前の評判は高かっただけに、プロで盛り返すことができれば思わぬ拾い物になるかもしれません。
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