【MLBドラフト】2022ドラフトレビューCHW編

上位10人の簡易レポと総括になります。

凡例
ラウンド(全体指名順位) 名前(Name):ポジション:投打:身長/体重:出身校:契約金額(ボーナススロット)
簡易レポ


1(26) ノア・シュルツ(Noah Schultz):LHP:左投左打:6-9/220:Oswego East HS:$2.8M($2.79M)
90マイル前半の速球とスライダーのコンビネーション。速球は最速で93マイルと現時点では球威不足だが、高いスピンレートをたたき出す4シームをサイド気味のアングルから投じ空振りを奪う。大きく曲がるスライダーをアウトピッチとしており、キレがよく空振りを奪える球種。チェンジアップもソリッドなクオリティ。高校生ながらもデリバリーの再現性は高く、コントロールも安定している。


2(62) ペイトン・パレッティ(Peyton Pallete):RHP:右投右打:Arkansas:$1.5M($1.16M)
90マイル中盤の速球とカーブ、チェンジアップのコンビネーション。速球は最速で98マイルをマーク。ノビのある4シームで空振りを狙える球種。ベストピッチはカーブ。回転数の多い縦に割れるタイプのカーブのキレは一級品。チェンジアップの扱いも上手い。コントロールにばらつきがあるところと、小柄すぎるサイズが懸念材料。昨年も故障に悩まされ、今年もシーズン開幕前にトミー・ジョン手術となり耐久性は不安大。


3(101) ジョナサン・キャノン(Jonathan Cannon):RHP:右投右打:6-6/213:Georgia:$925K($606.6K)
90マイル中盤の速球とスライダー、チェンジアップのコンビネーション。速球は最速で97マイルをマーク。体格からしてさらに速くなるだろうと見込まれている。アウトピッチはスライダーだが、チェンジアップともどもそれほど高い評価は得られていない。長い腕を使った独特なデリバリーはデセプションに優れる。


4(131) ジョーダン・スプリンクル(Jordan Sprinkle):SS:右投右打:5-11/180:UC Santa Barbara:$452.9K($452.9K)
守備ではスピードを活かし、広いレンジをカバー。アームは平凡だが、リリースの速さとどの体勢からでも正確な送球ができるボディバランスを有しており、大きな弱点にはなっていない。打撃ではコンタクトスキルの高さが魅力。非常に早打ちなため四球も三振も少な目。インプレーの打球が多いが、持ち前のスピードを活かせるため、欠点にはなっていない。


5(161) タイラー・シュワイツァー(Tyler Schweitzer):LHP:左投左打:6/185:Ball State:$325K($337.6K)
90マイル前半の速球とスライダー、カーブ、チェンジアップのコンビネーション。速球は最速で93マイルだが、ノビのある4シームはゾーン内に投じても空振りを奪える球種。いずれの変化球もコマンドが優秀で、安定して低めに投じることができる。


6(191) エリック・アドラー(Eric Adler):RHP:右投右打:6-2/190:Wake Forest:$200K($261.8K)
90マイル中盤の速球とカーブのコンビネーション。速球は最速98マイルをマーク。ノビのある4シームは空振りを奪える球種。カッターを交えることもある。縦に割れるスピンのきいたカーブも優秀なボール。常にストライクゾーンと格闘しており、ここが改善されない限り短いキャリアとなるだろう。


7(221) マーク・マクロウリン(Mark McLaughlin):RHP:右投右打:6-3/205:Tennessee:$150K($205..8K)

8(251) マリオ・キャミレッティ(Mario Camilletti):2B:右投左打:Central Michigan:5-9/195:$20K($171.8K)
出塁能力とコンタクトスキルに長ける。

9(281) マイケル・ターナー(Michael Turner):C:右投左打:6-2/205:Arkansas:$35K($157.8K)
今年強豪校にトランスファーし、シーズンを通してレギュラーを務めた。

10(311) ティム・エルコ(Tim Elko):3B:右投右打:6-4/240:Ole Miss:$35K($149.6K)
昨年シニアにしてようやくレギュラーの座を得た苦労人。無駄の少ないスイングで長打を量産することができるパワーがベストツール。昨年膝の前十字靭帯を切ったこともあって、守備/走塁では期待できない。



総括
 1巡目指名のノア・シュルツは高校生ながらもソリッドなタレント。球速も今後さらに速くなることも考えると楽しみです。仮に球速が伸びなくてもメジャーで戦力になれるほどの実力があるでしょう。
 シュルツ以降もペイトン・パレッティ、ジョナサン・キャノン、タイラー・シュワイツァーと有力なスターターを複数指名。パレッティは投げることができればすぐにでもランキングに載りそうな実力者ですが、故障の多さは黄信号。一方で、キャノン、シュワイツァーはソリッドかつ稼働量も見込めるタイプ。ただ、メジャーに定着できるかといえば微妙なところ。
 上位指名を投手に費やしたため、野手は小粒。最上位のジョーダン・スプリンクルもメジャーまで到達するのに時間がかかりそうです。

 

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