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人生必需品の”スポーツ”の価値【実践!スポーツビジネス道場#02】

←第1話

ポッドキャスト番組「実践!スポーツビジネス道場」の文字起こし記事です。
実践!スポーツビジネス道場」は一般社団法人スポーツビジネスアカデミ(SBA)の公式オンラインサロン「THE BASE」が毎週木曜日に配信しているポッドキャスト番組です。
スポーツビジネス界で奮闘する若手ビジネスパーソン、酒井翼さん(東京都社会人リーグ2部所属のサッカークラブ「TOKYO.CITY.FC」でスポンサー営業を担当)が日ごろの業務での葛藤や悩み、アイディアを、スポーツビジネス界の第一線で活躍し、SBA代表理事を務める荒木重雄さんに壁打ちし、成長していく様子をお届けしています。

酒井)スポンサーシップと離れてしまう話になってしまうんですけど、考え方として、一方でスポーツ領域でも今コロナになってというところで逆にできることもあるのかなと思っています。例えばスクールみたいな話や、オンラインでの教育みたいなところは市場としてまだまだ伸びる余地のある分野かなと思っていて。そこで渋谷のサッカーチームだからというところをターゲットがより渋谷の人に絞られていくのかなと。オンラインで渋谷の人たちに対してのサッカー選手がやる何々~とか、サッカー選手が教える、もちろんトレーニングだったりとかあると思うんですけど、オンラインコンテンツを作っていくみたいなことも一つありなのかなと思っていて、そういう方向性は荒木さんから見てどう思いますか?

荒木)フェーズの問題じゃないかな。今、テレワークをやっているようなこの時期で、オンラインがこれだけ増えてきてというのは事実じゃない?だからすぐ出すというスピード感も含めて今やるべきことというのはそういうことなのかもしれない。一方で今回ので分かったのは、スポーツを2、3か月何もやっていない状況で、みんな大変だ大変だと言いつつも生活できているわけで、これで明らかになったのはスポーツっていわゆる生活必需品じゃないねと。ご飯は食べなきゃいけないし、住むところは無いといけないけど、スポーツは無くても生きていけるということを確実に証明できた3か月だったよね。一方でそれでみんな幸せですか?ということも出てきたわけだよね。心の豊かさが無いじゃん、という。改めてスポーツとか音楽とかのエンタメっていうのはオンラインで置き換えられない価値というのがあるわけで、いまのその制限が解けた時の反動みたいなものは当然出てくるはずだということだよね。そうゆう意味ではGW明けて気が緩んだうんぬんかんぬんって、そもそも人間ってこうゆうものだから今のこの状態がハッピーなわけがなくて必ずこれが解けた後どうなるかということを考えると、もともとこの世界というのはオフラインのライブが中心だから、今回オンラインにせざるを得なかったということだよね?次に来たのがオンラインですか?っていうこと。フェーズを見たときね。オフラインからオンラインに代わって、アフターコロナもオンラインで行くのかって話ではなくて、オンラインが今まで以上の加速で伸びた事情がありますってことで、次のフェーズってオンラインとオフラインが融合するってことでしょうね。その融合のフェーズになったときどうするかを考えるのが大事であって。
さっき翼が言ったイベントがこんな状況でできないんでっていうのが、一生できませんかっていう話で。絶対できるわけですよ。できなかったら世の中終わっちゃうので。絶対できるんだよ。できるということは後はタイミングの問題で。その時できるシチュエーションを考えましょうということ。一番最初にできる、誰よりも先にイベントができる方法って何かと考えた時に、安心とか安全とかって言う上っ面な話ではなくて、今一番必要なのはたぶん不安を取り除くことをできるシチュエーションをどう作るかということだと思うんだよね

酒井)「ユーザーにとって」ということですよね

荒木)ユーザーにとって不安を取り除いて、みんな体動かしたくてしょうがない人がいっぱいいるわけだから、そうゆう人たちがコロナが明けた瞬間に不安なく飛び込める、体を動かせるリアルなイベントがもし提供できたとしたら価値になりますよねと。オンラインでなんとかトレーニングしたって、J1の選手がやるコンテンツには勝てないので。サッカー文脈で行っちゃうとね。なのでそこで勝負するという価値の作り方ではなく、「どこよりも先に不安を取り除いたリアルなイベントだったり、教室だったりがTOKYO.CITY.FCはできる。なぜならこういう処置をしているから。」という価値の作り方、発想が必要じゃないかなと思っていて。

酒井)たしかにたしかに。

荒木)だからフェーズを分けるというのはビジネス上で言うとこの時間軸で戦略を作るかによって答えって変わってくるじゃない?ほとんどの消費者は今を見ているから、物を作る側は今を見てしまったら遅いわけ、当然だけど遅くなっちゃうからね。今サービスが投入されるものは数か月前に考えている人がいるから今サービスが提供されるわけで、今を消費者の目線で見てそれに対応するサービスを考えている時点で遅くて。これは先見性、ビジネスは100%じゃないから近い将来を予測したうえで、オフラインの次にオンラインが来たな、その次はオフラインとオンラインの融合だな、キーワードは不安を取り除くことだな、さらにサービスってどういう見せ方になるな、とそういう順番で物事を考えると見方が変わると思う。あとは今「価値、価値」って言っているけど、価値って2種類あって、お金で買える価値ってあるじゃない?これは価値の等価交換で、この価値をこのお金で買えるっていうやつ。あとはお金で買えない価値。


酒井)…マスターカードw

荒木)あれ、アメックスだっけw?まあどっちでもいいや。
お金で買えない価値ってとくにスポーツたくさんあるじゃない?お金で買えない価値ってお金にならないかってそうじゃなくて、お金で買えない価値があるからXXサービスを買う・使うんだよね。つまりお金で買えない価値があるからマスターカードを持つわけでしょ?マスターカードを持つってことが目的じゃなくて、違う価値があるからマスターカードに入るっていうことでいうと価値の作り方っていうのは必ずしも価値をお金に換える必要が無くて、スポーツの本質的な価値創造だと思うんだけど、そうゆうものがあるからこのクラブを応援するみたいな。あるいはそれそのものをお金に変えていくっていう2つの価値をうまく使い分けていく思考が大事なんじゃないかなって思うよね。

酒井)なるほど。ありがとうございます。

≪第2話 終わり≫


■登場人物
➤荒木 重雄 Shigeo ARAKI

一般社団法人スポーツビジネスアカデミー(SBA)代表理事。
株式会社SPOLABo、株式会社スポカレ代表取締役。2005年に千葉ロッテ球団の執行役員・事業本部長、パシフィックリーグマーケティングの取締役執行役員を歴任。日本サッカー協会(JFA)の広報委員をはじめ、官公庁のスポーツ関連プロジェクトなどにも多数参画。
SBAオンラインサロン「THE BASE」公式サイトはコチラ

➤酒井 翼 Tsubasa SAKAI
J1から数えて8部に相当する、東京都社会人リーグ2部に所属するサッカークラブ「TOKYO CITY F.C.」にてスポンサー営業などを担当。
スポーツクラブで働きながら、1000万円プレイヤーになることを目指し、日々奮闘中。
TOKYO CITY F.C. 公式サイトはコチラ


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日米英に拠点を置き、スポーツビジネス界の第一線で活躍する理事4人が世界の最新スポーツビジネストピックスを発信する「理事会」や、スポーツビジネスの各専門分野に長けたゲストをお招きし、担当理事とのトークディスカッションをお届けする「サロン」など、スポビズパーソン注目のコンテンツを定期的に発信しています。昨今のコロナ禍を経て、オンラインでのコンテンツを強化し、直近のサロンはほぼアーカイブにて配信中!(いつでも何度でもご視聴可能!)
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