客観的視点に立つことの功罪

自分が他人からどう見えているか気にする人はいて、自分を客観視して全体を俯瞰することのできる人は内省的であり、悟っているように見える。

けれどそればかりしていると主体性がなくなってしまう。自分を客観的に見て、喜びを少なく表現したり、怒りを抑え込んだりし続けることになる。
そうなると、自分をいつでも殺すことになってしまう。社会性は高いがそれがはたして他人から好かれるかというとそうはならない。

また、主体性がなくなれば何かに没頭することができなくなる。熱中している自分にすぐに冷める。
冷静さと情熱は同居しづらいのである。

パッションのない人生の苦しみは、まるで砂漠を少しずつ水を飲みながら淡々と歩くのに似ている。水がなくても、ひたむきにオアシスへ進む姿の方が美しく、周りも支持してくれる。

自分を客観的に見ることは冷めた生活を送ることである。でも客観視を覚えた脳は、その暗い優越感からもう抜け出せない。

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