見出し画像

ミルクアレルギーの子供の出産について

退院

3/18に出産予定日より3週間早く生まれた息子が、4/22に退院できることになりました。ずいぶん長くかかったものです。結論から言うとミルクアレルギーだったからなのですが、そんなことは親である我々は想定してませんので、なかなかに翻弄されました。下記マガジンで日々の様子をつぶやいたりしてますが、本記事で一旦まとめてみようと思います。

https://note.com/spinel3/m/mb3b33000c273

低体重出生児

息子は体重2398グラムで生まれました。1500グラム以上2500グラム未満で生まれた子供は低体重出生児と呼ばれます。やはり多少身体が未熟なので、何かの加減で母乳が飲めないとすぐに何らかの手を打たねばなりません。

最初のうち、点滴で栄養を入れていましたが、母乳やミルクに比べて圧倒的に栄養が足りないので、少しずつ体重が減っていきます。長くミルクが飲めない場合に備えて中心静脈カテーテルに切り替えたりするのですが、正しく静脈に入っているかレントゲンを撮ったり、黄疸が出たりして光線療法のために目隠しをしたり、カテーテル等が抜けないよう手袋や足ギプス的なものをはめられていて、正直かなりショックを受けました。

新生児・乳児消化管アレルギー

血便や嘔吐の症状から、新生児・乳児消化管アレルギーが疑われました。母乳でも、ミルクでも駄目でした。消化管のアレルギーだとして、何の物質にアレルギーがあるのか分からないのです。

そこでアレルゲン特異的リンパ球刺激試験(ALST)を行い、牛乳の蛋白成分であるカゼイン等が陽性と出て、ミルクアレルギーの診断が確定しました。ここに至るまで、すでに2週間程度経過していたと思いますが、エレンタールPという最終兵器を投与していました。これは大豆由来の栄養剤で、タンパク質がアミノ酸にまで分解されているため消化管にかかる負荷を極めて低くできるそうです。

最初はこれを中心静脈カテーテル経由で投与していましたが、途中から哺乳瓶で飲むようになりました。これのおかげで一時2200グラム台まで落ちた体重が持ち直し、増加傾向になったので、少し安心できました。

母乳に再チャレンジするか、しないか

体重が増えていると言っても、やはり母乳との栄養の違いは圧倒的です。消化管アレルギーが疑われた時から妻は乳製品の飲食を控えていましたが、母乳に再チャレンジするかどうかを医師から聞かれた時には、やはり多少迷いました。エレンタールPと追加栄養で育てることも可能で、無理をするとアナフィラキシーショック等のリスクもあるため病院としてお薦めしにくいと言われたからです。

しかし医師とのやりとりの中で、妻の乳製品の摂取制限がかなり徹底していることが確認され、それであればやってみようということになりました。
結果は、うまくいきました。毎日少しずつ母乳の量を増やす中で、血便は全く出ず、嘔吐も許容範囲で、体重もしっかり増えました。そんなこんなで、退院まで時間がかかったのです。

新型コロナの影響

1ヶ月入院している期間、どんどん面会制限が厳しくなっていきました。3月はまだ毎日、どの時間帯でも2人で入室OKでしたが、次に時間帯と人数が制限され、最後の一週間は病院全体で原則面会禁止、赤ちゃんだけは週一で1人だけ1時間ならOKという、きわめて厳しい状況でした。

非常につらい一週間でしたが、母乳がたくさん飲めるようになったので早く退院させてほしい旨を伝えたところ、願いが叶って退院となりました。入院していれば安心な点もありますが、発達に大事な時期に相手してやれないのではデメリットのほうが大きいと判断し、病院もそれを受け入れた形です。

似たような境遇の方へ

新生児・乳児消化管アレルギーの情報サイトによると、「原因食品の中で、最も頻度が高いのは牛乳を原料とするミルクであり、約8割を占めています。次いで母乳栄養による消化管アレルギーが1~2割を占めます」とあります。

この情報があったので妻は早くから乳製品を控えることができました。医師からは、ALST前の時点ではまだその必要はないと言われていましたが、8割が牛乳ということであれば控えておくに越したことはないように思われます。

また、医師や看護師にちゃんと質問し、希望を伝えることが重要です。彼らは我々より高い専門知識があっても、赤ちゃんがどうしたいかは分かりません。それを代弁してあげられるのは両親だけです。

新型コロナがこのような状況なので、病院側も切羽詰まっていて気軽に話せないと感じることもあると思いますが、医師に話せなければ看護師に話す、うまく話せなければ手紙を書く、配偶者と二人がかりで行くなど、あの手この手でトライしてみてください。

ではでは。


ちょび丸(1歳)の応援をよろしくお願い致します~😉