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【Shadowverse】撤退OTK型進化ロイヤルの私観【十天覚醒/ETA】

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「「 約 束 の 地 へ ! 」」

①サンプルデッキ

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②概要

 自動進化無償進化を活用し、通常あり得ない回数の進化をこなすことで奥義解放奥義の発動を目指すコントロールデッキ。君臨する猛虎のローテ落ちにより蓋要素がなくなったものの、新たなエースカード刀神・オクトーのド派手なコストダウンによる展開で圧殺! ……出来たら良かったんだけど、実際はそう簡単にはいかないよね。しかしながら、
・7回進化アンリエットの回復+ドローによる高い継戦能力
・ナハトナハトやアルヤスカの対強盤面に対する暴力的な除去力
・眠れる輝竜・アーサーのダメージカットという代替のない防御性能

 といった長所も目白押し。総合的なパワーの高さが評価出来るデッキだ。

③『刀神・オクトー』について

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 刀神・オクトーは8コストという非常に重いコストではあるが、それ故にほぼ発動出来る奥義によって手札のロイヤルフォロワーをまとめてコストダウン、一気に展開することが出来る、ウィッチのドロシークオンのようなことがロイヤルで出来ちゃう凄いヤツ。しかしこのコストダウンからの展開という戦術で問題となるのは「決定力」そして「リソース確保能力」だ。
 現状、ロイヤルは一気に大打点を出す「決定力」に乏しい。環境的に回復と除去がインフレした結果、一気に大打点を出せるネクロインパルスガンダゴウザのようなフィニッシャーを持っていることが求められている。
 そして「リソース確保能力」オクトー出す前出した後、それぞれに求められている。オクトーを出して打ち止めでは返されたときに勝ち筋がなくなってしまうし、オクトーが出せても手札が枯れていては奥義のバリューも落ちてしまう。この両方をクリアすることは必須事項だ。

・「決定力」

 早い話がフィニッシャー探し。そしてその候補となっているのはファントムデュオ・バニー&バロン未来への飛翔、もといグラン&ジータだ。

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 バニー&バロン本体の評価ではなく、要はトークンである魔導四輪車・Vの性能がこの話の焦点である。

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 操縦というデメリットを抱えているが、4点疾走で攻撃時にランダムで追加効果を発動するという一風変わったフォロワー。追加効果の中には回復もあり、ライフ差を大きくひっくり返す(Get everything back!)ことが可能。またバニー&バロンのアクセラで獲得するデスペラードショットでも出すことが出来るので、全体的に対アグロに対するカウンターとしての評価が高い。

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 こちらもフィニッシャーとしてはトークンのグラン&ジータが焦点。

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 解放奥義を発動することでグラン&ジータが場に出て、連携20で2回攻撃の10点疾走連携40で進化し20点疾走と冗談みたいな条件の厳しさだが、進化ロイヤルにとっては現実的な条件である。とはいえ連携40は流石に時間がかかるので、そこまで耐えきれないという問題もある。連携20でも10点疾走で十分強力……と言いにくいのが今環境の厳しさだ。
 もう少し簡単にワンショット出来れば、打点のことは全てグラン&ジータに任せて構築することが出来るのだが……と、思いますよねえ!

・「リソース確保能力」

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 アンリエット自体は回復や守護など強力な効果を有した、進化ロイヤルの要に他ならないフォロワーではあるが、オクトーで0コスト化すると3PP回復しながら手札7枚までドローするというとんでもない性能に化ける。
 進化ロイヤルはオクトー奥義を発動し、アンリエットによって手札を回転させる、というのが理想の動きになる。しかしいくら進化ロイヤルと言えど7回進化は時間がかかることも多く、7回進化が出来なければドローが出来ずに潰れてしまいかねない。体力が押されていれば回復にアンリエットを吐かざるを得ず、ドローの機会を消失してしまうケースも多い。
 そこら辺の問題を解決してくれるのが劇的な撤退だ。

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 自分のフォロワーを犠牲に、2ドローしつつ場にいたフォロワーを0コストにして再びデッキに戻すトリッキーなスペル。以前から進化ロイヤルで注目されていたカードであり、アンリエットとの相性が抜群にいい。撤退で序盤の手札回しを行い、終盤でもアンリ撤退でドロー加速が出来る。
 そしてこの劇的な撤退というカード、クラス指定がない。つまり……

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 これがやりたかっただけだろって? まあ8割ぐらいは。

④採用パターン

 進化ロイヤルの最大の問題は、採用候補があまりにも多いというところ。優秀なカードが多すぎて、デッキの消去法こと引き算法ではデッキが組めないのだ。というわけで足し算法でデッキを決めてみる。まずは必須枠

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 オクトーの枚数が減るケースはいくつか見られるが、よっぽどで無い限りオクトーが出せないと怖いので個人的には3確定派。エミリアゲルトがここにいないのはサーチの問題である。
 現在ロイヤルが使えるサーチは、わがままな呼び出しのロイヤルサーチ、ゲルトの指揮官サーチ、エミリアの兵士サーチ、シエテの奥義・エンハンスサーチの4種。特に奥義・エンハンスサーチが曲者で、採用基準にバイアスがかかってくる。

・シエテのサーチ先

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 主なサーチ先になるカード群。シエテ奥義からオクトーシエテ、或いは未来への飛翔にアクセスしたいと考える場合、エンハンス持ちは邪魔になる可能性が高まってくる。前期活躍したペインレスの採用が減少しているのはこれが原因だと考えている。
 今回筆者がメインに考えている撤退OTK型の観点からすれば、解放奥義を発動することよりもデッキの回転を重視したい。なので絞る必要はないと考えているが、型が違えばサーチの純度を上げる選択肢も十分ある。

・ゲルトのサーチ先

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 ゲルトの指揮官サーチはシエテと比べると純度が高い。それ故シエテ以上に純度を向上させるべきと考えられる。事前評価の高かったラインハルトがあまり採用されていないのは、ゲルトサーチの純度に関係がある。
 しかし、個人的に疑問なのがアルヤスカの採用だ。分身の術を失い序盤の進化回数が稼ぎにくくなり、ターミナルウェポンで処理するターンにオクトーが着地するようになった今では、アルヤスカに求められている役割というのは極めて薄い。
 ダメージ耐性で処理しにくいフォロワーという主張はあるが、ゲルトサーチを歪めるほどの価値があるのだろうか? ターミナルウェポンの打点を当てにしていると思われるが、撤退OTK型ではアルヤスカ不採用を考えたい。

・エミリアのサーチ先

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 兵士サーチで引っかかるフォロワーは当然多い。ので、エミリアの役割はサーチャーというよりもドローソースという面が大きい。そしてエミリアの進化効果である兵士コスト-3、これを活かせるフォロワーが当然必要。この条件に適しているのがゲルト流麗オネスト、モルドレッドの4つだ。
 ここで、オネストシーフ連携7を現ロイヤルで5T目に達成するのは難しいこと、モルドレッドの1点AOEで処理出来る状況は限定的であることを踏まえると、エミリアを出した時に確実に二面処理の動きが出来るのはゲルト流麗の2枚。このどちらも出せないとなるとかなり弱い動きになってしまうのがエミリアの最大の欠点。この不安定さを考慮して前期ではエミリア抜きわがまま採用という構築も見られた。
 しかし今環境はオクトーを使って戦い、そのオクトーが兵士であることを考えると、出来ることならエミリアは使いたいカードになっている。その為にはエミリアを安定させるカード、ゲルト流麗の両採用が求められる。

 これで大まかに採用したいカードは固まった。

・回復ソース

 残りの採用枠を何にするか、となった時に考えたいのは、進化ロイヤルの弱点である対アグロへの対策カードである。流麗採用は対アグロのビートを抑える意味もあるが、やはり純粋な回復がアンリエットの5回進化からでは後攻で押し切られてしまうケースが怖い。というわけで回復カードを探す。

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 シズルは後4なら強力だが輪廻の強制で抜かれてしまい、限定的な条件でないと回復出来ないことを考えるとフラッフィーの方が優秀。招来の大天使魚OTKドラゴンに効果有り(接近二枚使われると貫通される)だが、アグロ対面にはテンポロスが目立つ。ラインハルトは頭5を踏めないのが不便、だが進化回数が稼げて通った時のバリューが高く、式神に強い。ゼルガネイアはアグロには間に合わないケースが少し多いのと、直接召喚が盤面の邪魔になる事が多い。
 この選択肢の中ではフラッフィーラインハルトのどちらかという感じ。そこで流麗の指揮官2枚という条件を考慮し、ラインハルトの採用を推す。

⑤カード別評価pick up

・採用カード

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・カゲミツ:猛虎で走らせる仕事と分身で進化回数ちょろまかす仕事の両方がなくなったので、ちょっと弱くなった。でもやっぱり序盤の要。
・劇的な撤退:主な再利用先はアーサー、アンリ、流麗、グラン&ジータ。デッキの回転と宇宙ムーブとOTKパーツの役割を担う過労死枠。
・オネストシーフ:連携が稼ぎにくくなったので2置きが増えた。もはや靴はただの手札埋め。そうはいっても自動進化はえらい。
・アーサー:ダメカットが強い。進化時にモルドレッドを出すのも対アグロに対応力あって強い。モルドレッド進化でもっかいアーサー出すのも強い。
・シールドフォーメーション:オネスト的に必須、終盤でも強いがオクトーでコストが下がらなくて2面埋めるのが微妙に感じることも増えた。
・ゲルト:ナハナハ、シエテ、エミリア、ラインハルトサーチ。
・流麗:3Tに指揮官2枚で出せると多少甘えた動きしてても許される。進化ロイヤルは序盤が弱いので流麗は必要に感じる。
・ナハトナハト:エンハ6でスティールナイトに進化を切れば進化カウントを2稼ぎながら連携を稼ぐことが出来るので、あらゆる面で効率がいい万能フォロワー。タイラントオーダーが腐る可能性がある場合は空打ち出来る時にしておこう。
・シエテ:奥義によって一気に進化を稼ぎ、解放奥義を発動させるブーストを担う。解放奥義で盤面に残るのは正直あまり気にしなくていい。取られるときは取られる。ナハナハの後奥義発動してグレモリーっぽい動きもある。
・未来への飛翔:5コス2ドローなら基本エミリアで良いのだが、オクトーが引けてなかったり処理がエミリアでは出来ない時に普通に使える。グラン&ジータ撤退OTKは実はそんなに決めてない。引けないからな!
・アンリエット:とても強い
・エミリア:サーチ関連で永遠に悩ませてくる。最近羞恥心を覚えた。
・ラインハルト:強制には弱いが、なんだかんだ出したら困ってくれることの方が多い。式神相手も握撃がなければルーニィ出しを阻止出来る。
・オクトー:うるせえ!

・採用圏内

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・ガンスリンガー:素の進化を切る分には強いがエミリアとの噛み合いとかオクトー後のバリューとか色々微妙。
・わがままな呼び出し:オクトー前に撃つタイミングが無いスゥ! 撤退でいいよねって状況が多かった。
・ラミエル:自然と枠が無くなった。後攻で6PPに飛ぶとエミリア投げづらくなって微妙に感じる……感じない? ナハナハに繋がるのは偉いけどデッキ自体が弱くなるので善し悪し。
・追憶:撤退でいい。消滅が欲しい状況は大体他で補完できる。
・ペインレス:いくらでも取られる上、エンハンスサーチに引っかかるのが欠点になってしまった。エンハンス切ってる余裕もないし手動進化も微妙。
・イルミスナ:バニバロとの絡み的にEP回復に意味が産まれたので、セット起用は割とあり。一応進化二面枠はアーサー進化モルドレッド出しがあるが保険にはなる。
・モルドレッド:進化して体力3なので相討ちになってしまいやすい。アーサーから出る分には強いがモルドレッド一人で使う事はなさそう。
・フラッフィー:アグロに対して強い回復・守護札。シナジー度外視で採用することになるが、それでもアグロを見るなら強力な選択肢。
・アウトローガンナー:守護シエテは手間の割に貫通されるケースが多すぎるのでキャンセルだ。ペインレスすら乗せても強くない。
・剣閃:連携は稼げるがエンハンスサーチに引っかかるのが美味しくない。
・堕落の決意:撤退が入ってた枠。オクトーアンリから撃てないのが残念。
・アルヤスカ:前述の通り、除去はナハナハで足りてて打点も必要ないから採用しなくても良さそう。カゲミツが微妙になった影響が大きい。
・バニー&バロン:操縦が扱いづらいのとデスペラのEP消費微妙に進化回数稼ぎにくくなるから個人的には微妙感。
・マーシャルファイター:オクトーからいっぱい並べてマーシャルシエテ8点パンチ!(はい禁忌魚アラガヴィルーニィミルティオゼノサジ)
・ゼルガネイア:10Tの直接召喚邪魔ァ! てことが多すぎた。6ぐらいならアンリでもう回復はOKかな~ってことが多い。
・ダイヤモンド:オクトーで0にならないしエンハンス引っかかるし……PP回復はアンリで十分じゃ。でも弱いわけではないと思う。

⑥対面別プレイングとマリガン

 マリガン正直よく分かんないッス(ガバ)。カゲミツシールドフォーメーションゲルトは安心してキープ出来るが、エミリアとかシエテとか持っといた方がいいのかオクトーはキープするか、結構対面によって変わる気がする。採用カードの違いもあるだろうし軽く参考になれば。

・対ドラゴン……やや有利

 最近バーンと疾走を使うフェイスドラがシェアを伸ばしてきた。アグロムーブをしてくる可能性があるので、流麗カゲミツを特に探す。アーサーで大打点をカット出来るところまでくればアンリ撤退で耐久仕切れる。
 魚OTKに対してはアーサーがないと負けなので手札回し優先。大打点を出す手段がないのでゼルガネイアケアは徹底して行う。オクトーを出した盤面はバハムートで返されない体力5を作ってを使わせる。深海二連打からの魚魚ガブアーサーフロジェネは突破されてしまうので、相手の魚が1枚だけになれば勝機が見える。庭園は対魚OTKと似たような動きで耐久。

・対ネクロ……やや有利

 アグロネクロ連携葬送霊道グレモリーが主な選択肢。流麗はどれにも強いのでキープ、序盤の動きが見えたならラインハルトもキープ推奨。ナハトナハトミルティオフェイランに対しマストで必要だが、ゲルトシエテでほぼハンドに持ってるのでマリガンキープする程ではないと思う。アグロはどうしても貫通される可能性があるが、後ろ寄せならそれほど怖くない。

・対エルフ……やや不利

 アグロエルフ想定。ラインハルトを取る手段が上から取る以外にないので、積極的に押しつける。乗り物アミュが場に出て後4でもナハトナハトが使えるケースがあるのでキープした方が良いかも。序盤の上振れを潰す流麗カゲミツも当然必須キープ。
 耐えきるとローフラッドエンハンスからセカンドステージが始まるので、ナハトナハトはエンハを待たずに切るべし。先攻なら返しにオクトーでいいが、後攻だとあまりハンドを消費出来ないので奥義シエテを使って盤面を強くしよう。ローフラがあるので序盤に撤退は使わない、いいね?

・対ヴァンプ……やや不利

 狂乱ヴァンプ想定、とてつもなくめんどくさい。体力16を保っていればシス解放が絡んでも死ぬケースは希なので意識。アーサーバリアは剥がされやすいが、確実に顔面を守ってくれるのでアーサー温存択が必要。あとシエテ解放は絶対に出すな。10PPにアラガヴィシスでボッコボコにされる。
 地味に銀矢採用型で序盤にアグロムーブ、ダルホードでリソース回復して煉獄ポンがキツイので、こちらもアグロ対面の時同様、流麗はキープし得。契約+煉獄を確実に処理したいのでナハトナハトもキープしていいと思う。
 アンリ撤退耐久では勝てないので、グラン&ジータの発動を急ぎたい。

・対ウィッチ……不利

 ルーニィキツ過ぎる。こちらは序盤舐めた動きしかしないので相手に悠々自適のスペブライフを提供した後死ぬことになる。耐えるとすればラインハルトがキーだが……握撃を切りきった後ならルーニィを出せなくすることが出来るので頑張って探す。アリステラ全力で警戒して相手の顔は1回も殴らない、ドロシーはキャントリ、そもそもルーニィ持ってない、これらを心掛けていこう。まあ回ったら大体の対面は不利じゃろ……フェイドラぐらい?

・対ロイヤル……互角

 ミラーあんまり見ないけど死ぬ程長期戦になるのでお手洗い行っておく。相手がバニバロ型なら飛翔型のこちらの方がフィニッシュには困らないが、要はシエテ解放を相手より先に着地させること。これが出来るとかなり試合の運びが楽になる。相手のアーサーバリアは流麗エンハで外す。アルヤスカが居ない分相手の盤面を取り切れなくなる可能性もあるので、不必要に突進持ちを消費しないように!

・対ネメシス……やや有利

 何、AFが盤面を返して通らない? 逆に考えるんだ「撤退してもいいさ」と考えるんだ。ブリッツバハのケアは守護があるだけでも止まるのでアンリフロジェネで。抱えたパラダイムを消費させれば勝てる。さあ吐き出せ!
 進化ネメシスも守護でほぼ止まる……カトルの機嫌が悪くなければ。ラインハルトナハトナハトの盤面を押しつけてカトルを消費させよう。

・対ビショップ……やや有利?

 一番何してくるか分からない。守護ビショ連携ビショナハトナハト清浄ラーアンリ撤退でおおよそ解答出来るが、ラーの継続打点はやっぱり怖いので耐えるのも大変。アーサーが処理出来なくなれば無効化出来るが、カインドブライトアンヴェルトがあるのでそう簡単な話にもならない。守護ビショはラインハルト取れなくなると思ってたらウーノが殺してきた。

⑦終わりに

 おまけが入ってないやん! 全体面有利とまでは行かないが、環境トップのドラネクに対して、アーサーのダメージカットとアンリエットの回復力がよく刺さっている印象を受けた。不利な対面でも対策次第で勝てなくはない面もあり、プレイングや研究が進むほど勝ちやすさに繋がってくるデッキになってるのではないだろうか。そうは言っても式神はキツイが、フェイドラが増えたことで淘汰されるかも。でもフェイドラ多いならペインレス採用すべきかなぁ? 分からん。
 そんな訳で、劇的な撤退とグラン&ジータに着目した進化ロイヤルの構築をあんまり見かけなかったので起源を主張していこうと思います。BYE!

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