『王様戦隊キングオージャー アドベンチャー・ヘブン』の感想と妄想話を書き散らかす日。

お疲れ様です。精霊馬を肉眼で見たことがない井の中の蛙ですっす。

掲題の通りです。
単純に作品が興味深かったことに加え、久々に劇場で映画を見たことも相まって、せっかくなので感想と妄想を書き散らしてみたくなりました。

考察ではなく妄想である点と、本編23話まで+スピンオフ『ラクレス王の秘密』3話までのネタバレを含む点にご注意ください。


■感想

佐倉綾音のファンムービー?

冗談抜きで、感想としては上の一言になります。
物語の始まりも実質佐倉綾音の登場からですし、物語の締めも佐倉綾音の笑顔。これが佐倉綾音の様子を見て笑みを浮かべるギラとかなら、まだ違った印象だったんでしょうが。
ずーっと佐倉綾音が登場してて、軸も佐倉綾音をどうするかに終始してたので、佐倉綾音のファンムービーとしか思えませんでした。中村獅童と雛形あきこが少し可哀想。

もちろん他にも映像美がすごかったとかあるんですよ。映像美は凄過ぎてむしろ少し頭が痛かったぐらいですし。

でも、振り返ると佐倉綾音のことしか思い出せないぐらい、佐倉綾音が出ずっぱりだったなあって。
感想としては、どうしてもそうなっちゃいました。

■妄想1.王骸武装って何だよ

ここからは妄想話です。
ギラの先祖であるライニオールはオージャカリバーZEROを用いて、王骸武装をしてギラに襲いかかります。"死の国"ハーカバーカと"骸"を掛けた、良い言葉遊びですね。

じゃあないです。何故に王鎧武装しなかったので?

オージャカリバーZEROを用ればオオクワガタオージャーへの王鎧武装ができるのは、これまでのラクレスの行動から判っている事実です。
ラクレスは映画のタイミングでは生死不明の状況ですが、ゴッドクワガタZEROは現存しているはずなので、王鎧武装ができないというのは有り得ないはず。

ライニオールは何故に生前のように王鎧武装せずに、王骸武装をしたのでしょうか。
そうではなく、生前のライニオールは王骸武装をしてバグナラク(?)と戦っていたのではないでしょうか。

実はこの妄想の根拠となる発言が劇中内にあって、それはクワガタオージャーの始祖光来を見て「懐かしい」と言っているんですよね。
懐かしさ云々は、クワガタオージャーの時点で感じません? クワガタオージャーとオオクワガタオージャーでは色味が違うからって理由になると、今度はオオクワガタオージャー始祖光来/クワガタオージャー始祖光来でもかなり色味が違うよねって話になってきてしまいます。

このことから、ライニオールは生前から王骸武装をしていた妄想をしているわけです。王骸武装with始祖光来が戦装束だったわけですね。
そもそも鎧みたいに実在しているわけではないので、客観視して懐かしいって発言が少し引っかかったりはします。変身中=戦闘中に鏡見てたの? みたいな。但し、そこから中村獅童ライニオールはライニオール本人じゃあないとか言い出すと収拾つかなくなるので、この引っ掛かりはスルーします。

この妄想を軸に考えると面白い点が2つ出てきます。
ひとつは、ゴッドクワガタZEROはどのタイミングからつくられ始めたのかということ。
もしもライニオールが王骸武装をしてバグナラクとの戦いに勝利を収めたのなら、ゴッドクワガタZEROの作成はバグナラクとの戦争後である可能性が高くなります。だってバグナラク戦争中にはゴッドクワガタが活動していたはずなんですから。
キングオージャーなるロボット兵器の運用目的のみなら、ゴッドクワガタZEROは不要です。ゴッドクワガタZEROでなければならない理由は、オオクワガタオージャーへの王鎧武装だけのはず。

じゃあ何故、戦争が終わった後にゴッドクワガタZEROをつくったんでしょうね?
ジェラミーが遺したバグナラク復活の碑文に備えて? その場合でも、ゴッドクワガタと王骸武装で良くない? ってのが1点目。

余談ですが、同様にコーカサスカブト城も戦争後の可能性が高いです。
と言うのも、エクストリームキングオージャーの存在を知っていたジェラミーが、コーカサスカブト城のことは知らなかったからです。
ジェラミーが知らないってことはジェラミー父も知らないってことで、ジェラミー父が知らないってことは戦争中にコーカサスカブト城は運用されなかったと考えられるからです。

もう1点は、そんなジェラミーの父親が歴史から消された理由が違ってくる可能性です。
ジェラミーが王鎧武装に用いているクモノスレイヤーは父親の遺品であり、このことからジェラミー父は当時から王鎧武装をしていた可能性が高くなります。
現在ではジェラミーからヤンマに技術伝来があり、ヤンマから5王国にオージャカリバーが配られたことで王鎧武装の技術は生き延びているわけですが、もしもジェラミーが技術伝来しなかったらどうなっていたのでしょう? そもそもジェラミーが生まれなかったら?
そう、ライニオールたちは王"鎧"武装の技術を消すためにジェラミー父を歴史から抹消した可能性が浮上します。

片や戦争終結後での兵器(ゴッドクワガタZERO)開発の可能性。片や戦争中に用いられた兵器(王鎧武装)抹消の可能性。
ライニオールたちは何がしたかったんでしょうね?
脱シュゴッド?

■妄想2.ライニオールはいつから洗脳されているのか

ハーカバーカでヒメノが出会った父母は、ヒメノが違和感を拭えない言動をしており、洗脳のようなことをされていた可能性が高いです。
その瞳は青紫のような色をしており、この瞳が洗脳されていた証なのかなとも思える演出でした。

王骸武装を解いたライニオールの瞳も一瞬青紫をしており、そのことからギラとの戦いも洗脳によるものと思われるのですが、ハーカバーカで出会った時から洗脳されていたと考えてい良いのかしら、という妄想です。

ライニオールが本気で復活したいのであれば、わざわざギラの前で復活の儀式をする必要が無いので、ギラとの対決を含めて覚悟を見定める戴冠の儀式と捉えることもできます。
しかしその場合は、ライニオールが青紫の瞳になった演出がよく分からなくなるんですよね。

ライニオールが青紫の瞳を見せたのは王骸武装が解けたタイミング、すなわち王骸武装中は青紫の瞳をしていたと捉え、「覚悟を見定める為に王骸武装したタイミングで洗脳、本気でギラを処そうとしてしまった」辺りになるのでしょうか?
それはそれで、洗脳される前にもう少し歴史教えてよご先祖様って気分にはなります。

この妄想については正直答えは出せないので、ヒメノ両親やライニオール洗脳されていたという観点の補強をしておきたいです。

と言うのも、『キングオージャー』の設定ではどうやら魂の存在が確立しているようなんですよね。シュゴットソウルなるものの奪い合いをしていた時期があるからです。
そもそもハーカバーカが肉体から離れた魂が存在できる場所っぽい。

そして、ゴッドカブトがラクレス(カグラギ)の支配下にあった時、ゴッドカブトのシュゴットソウルは青紫色をしていました。

このことから、青紫は『キングオージャー』における本心じゃない時の色と捉えて良いんじゃあないかと思っています。魂に関与されてしまった時の色?
もしかしたらゴッドスコーピオンの毒は、魂に影響を与える毒なのかもしれませんね。

ちなみにこの妄想が事実なら、イロキ(前トウフ女王)は本心でカグラギに向かい合っていたことになります。
彼女の瞳、青紫じゃあなかったですよね?

わざわざ本心で忠告してくれるなんて、優しい女王様ですね。

■妄想3.ラクレスはハーカバーカに行ったことないんじゃあないか

ラクレスも戴冠式を実施したはずですが、その時にハーカバーカからの使者は来たのかどうかという妄想です。

と言うのも、デボニカはギラのことしか監視してなかったからです。ラクレスは監視してなかったの?

デボニカの一族の、デボニカ以外の人物がラクレスを担当していた可能性もあります。
ありますが、ギラと同じ儀式をライニオールが実施した場合、ラクレスでは物理的な理由でライニオールを止められません。
ラクレスの戴冠式のタイミングでは、オージャーカリバー/オージャーカリバーZERO共に機能不全を起こしていたからです。王鎧武装ができません。このことは『ラクレス王の秘密』から分かっています。
オージャーカリバーにいたっては時期的に開発されていなかった可能性まであります。

仮にライニオールによるデボニカ(仮)の斬首を止めなかったのならば、ラクレス戴冠式のタイミングでライニオールは復活しているはずです。
ライニオールが本気で復活したいのであれば、そのタイミングでも構わない。
しかし、ギラはハーカバーカでライニオールに会うことができました。このことからラクレスの戴冠式のタイミングでデボニカ(仮)の斬首は行われなかったことになります。
当時のラクレスではライニオールを止められないのは前述の通りなので、ライニオールの意思でデボニカ(仮)の斬首は行われなかったと考えられます。

ラクレスは優しくない王だったのでライニオールが斬首の儀式をしなかったという可能性もありますが、それよりもそもそもラクレスはハーカバーカに招待されなかったという仮説のほうが、ラクレスの行動に納得いく気がします。

だってラクレス、歴史のこと何も知らないんだもの。
ライニオールと対面したのであれば、ライニオールから歴史の説明がされていておかしくないんですよ。

ギラがライニオールと対面したタイミングでは、危機が迫っていたので復活云々の話になりましたが、本来であればライニオールに対面して歴史の真実を教示いただくというのが、戴冠式の流れのはずです。
それ以外に戴冠式のタイミングに限定してハーカバーカに迎える理由ってあります?

しかしラクレスは明らかにシュゴッダムのことを知らず、独自にオージャーカリバーZEROやらコーカサスカブト城やらの研究をしています。
これは、ライニオールに対面せず、歴史について教えてもらえなかったからと考えるとしっくりきます。

ギラの戴冠式は人前式になりましたが、あくまでギラの希望であって別にシュゴッダムの決まりというわけでは無いので、ラクレスの戴冠式は城でひっそりやった可能性は高いです。
民衆にはひとりでハーカバーカに行って帰ってきたと言えば済む話です。真実を伝える必要はありません。

しかし何故、ラクレスはハーカバーカに呼ばれなかったのか?

始祖の王冠を入手できたのが『ラクレス王の秘密』のタイミングなので、そこからラクレス戴冠式の時には始祖の王冠が無かった=正式な戴冠式だとハーカバーカが認めなかった可能性もあるとは思います。
思いますが、それなら始祖の王冠が見つかったタイミングでハーカバーカに迎えれば良いだけです。

デボニカ(仮)の監視がついていなかったであろうことも踏まえて、ラクレス側に問題があったと考えたほうが自然だと思います。

よくあるのは王の血を引いていないとかなんですが、オージャーカリバーZEROの使用で、その可能性は否定されているんですよね。

不義の子、とかならそもそも王族として育てられていないような。そう言えばシュゴッダムの側室制度とかどうなってるんでしょう。
側室OKならデボニカ大勝利ですね。

実は王の実子ではなく、王の血を後から輸血されてるとか? そんなファンタジーな理由あります?

と、この妄想についても答えは出せませんでした。

ここまで書き散らかしておいて何なんですが、案外ラクレスはハーカバーカに行って、ライニオールに優しくない王だと認めてもらって、その上で歴史は教えてもらえなかったとかなのかもしれませんね。
その場合マジでライニオール何なんだよってなりますけど。


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