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米国ジョージア、リン・ウッド弁護士の無敵ぶり その1

今、トランプ弁護団でシドニー・パウエル(実際は個人活動してます)と共に強烈なツイートを発信し続けているリンカーン・ウッド弁護士。「バイデンは刑務所で過ごすことになる」とか最近では首輪の手綱を持った飼い主の習近平に跪く犬バイデンの加工した写真を投稿したり、ジョージア州裁判所に州務長官他を訴えた訴状をDropBoxからPDFファイルで自由にダウンロードできるようにリンクを貼ったツイートも投稿してます。いゃ〜シドニー・パウエルに負けず劣らずの凄まじい弁護士です。

彼が全米で有名なのは、ある映画から来ていることを知りました。それがアトランタ五輪の爆弾テロ事件を題材とした実話の映画でした。題名は「Richard Jewell」(2019年公開)、当時セキュリティ・ガードとして働いていた主人公のリチャード・ジュエルは、不審物を発見した人物として一躍ヒーローになりますが、捜査に当たったFBIが彼を犯人に仕立てていきます。窮地に落ち入った彼を弁護するちょっとズレた弁護士のモデルがこのリン・ウッドだったのです。彼はリチャード・ジュエルの無罪を勝ち取ります。映画自体は地味で多くの興行収入を期待されるものではないと言えます。しかし、監督クリント・イーストウッドはこのような物語こそ記録として米国に残さなければならないと関係者を押し切って映画化したそうです。まるで正義感あふれる映画ダーティ・ハリーの刑事ハリー・キャラハン(クリント・イーストウッドのはまり役)を地でやってるような発言です。ところでクリント・イーストウッドは俳優としてもローハイドをはじめ、マカロニウェスタン、西部劇、刑事ものと素晴らしい活躍をした人ですが、カリフォルニア州内のカーメル市の市長も務め、今は映画監督として素晴らしい作品を作り続けています。

そんな地味な映画「Richard Jewell」でもリチャードの母親がプレスを前に淡々と息子の無実を訴えるシーンは圧巻です。まるで本当の母親が話しているように思えてスクリーンに引き込まれてしまうような演技でした。このシーンだけでも観る価値があります。

もう一方の有名弁護士、シドニー・パウエル。マイケル・フリン元大統領補佐官のロシアゲート疑惑でFBIに訴追され弁護団から罪を認めれば減刑されるとの説得に応じて供述書に署名したことを生TV番組で話しているところを見ていた彼女は、これはおかしいと直ぐに彼にコンタクトして署名を撤回して弁護団を解雇しなさい私が弁護すると申し出たと言います。結果、法務省は訴えを取り下げます。

二人に共通することは共にFBI相手に裁判したことです。米国の良心を見せつけてくれる両名に心を揺さぶられます。

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