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怪しい中南米スペイン語講座 発話聴力編 その1

noteに投稿したYouTube動画へのリンクと歌詞解読編を使って聴力のトレーニングができると思います。iPadなどのデバイスでnoteアプリを2つ立ち上げてそれぞれ動画と歌詞解読のカタカナ発音を見ながら聴くとスペイン語の音に耳が慣れてきます。日本語を話す日本人にとってはスペイン語発音はそれほど難しいものではありませんが、アクセントを誤った位置に置くと全く違った音に聞こえてしまいます。例えば国名のペルーですが、殆どの日本人は「ぺ」にアクセントを置いてペール⤵︎と聞こえるような発話をします。しかし、スペイン語の綴りはPerúですからu にアクセントを持ってきます。即ちペルウ⤴︎と発話します。声に出してみれば直ぐに分かります。

このように細かな発音と言うよりはアクセントの位置を間違わずに文章をサラッと発話すればまるでネイティブ⁉︎のように聞こえます。スペイン語のアクセント(正しくはアセントとスペイン語では言います)は後ろから2番目の母音に置かれているのが基本で、それから外れる場所にアクセントがある場合にのみアクセント記号(’)が付きます。注意しなければならないのは単数や複数でスペリングが変わってアクセント記号を付けたり、付けなかったりする場合があります。例えば、日本人のスペイン語は japonés(ハポネス)と言い後ろから2番目の母音o ではなく最初の母音eに置かれていますが、この複数形では japonesesとなりアクセント記号が消えます。éが後ろから2番目の母音になったからです。

もう一つ大切な発話のポイントは、やはりRとLの発音です。ペルー人作家のマリオ・バルガス・リョサが「パンタレオン大尉と女たち」と言う小説の中で登場させた中国人がパンタレオン大尉に話しかけるときに普通”señor!”と綴るところを”señol”と綴っています。この表現一つでスペイン語がちょっと怪しい中国人であることが読み取れます。そのようにスペイン語圏の人々にはRとLは、全く違った響きに聞こえるようです。でも現地の人でも間違わないような発話訓練もしているようです。例えば、ferrocarril(フェロカリル:鉄道)の単語にはrr (エルレ)が2回出て2回目の後がLで締めくくります。現地の人ですからどちらかと言うとr(エレ)とrr(エルレ)の発話訓練だと思いますが、この単語を発話すると良い訓練になると思います。

細かな発話なポイントとしては、si とciの違いなどあると言われていますが、〜sión 、〜ciónなど余り違いは分かりません。アイウエオで言えばカ行はスペイン語では、ca、qui、cu、que、coと表現されます。kは基本的に外国語由来の単語に用いられます。サ行ではse、ceが微妙です。ハ行はja、ji或いはgi、ju或いはfu、ge或いはje、joになります。fuego(フエゴ:炎)と juego(フエゴ:おもちゃ)も口元で出すfu と喉の奥から出すjuは違うようです。その辺のニュアンスはリンクした動画から聞こえてくる音とスペイン語のカタカナ表記を比較してもらえれば良いと思います。

スペイン語は声に出して自身の耳で聞くことが大切な練習になります。お手本と違うと思ったらどこか違ってます。現地の人はどこが違うか直ぐに指摘できなくても感覚で直ぐにおかしいと感じるみたいです。まだ、スペイン語に不慣れな時にaで終わる単語だから女性名詞と思い una problema と言ったら現地の人に直ぐに un problema と訂正されました。「でも、女性名詞ですよね?(男性名詞が正しい)」って訊くと「そうかも知れないけど、響きが悪いのよ」と言われたことがあります。その観点からもスペイン語の歌が歌えれば現地の人もびっくりするほどスペイン語ができる人と思われます。

響きの美しい言語ですから発話して練習しましょう。

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