見出し画像

ジャズ音楽の面白さ〜コード編 その2

その1でちょっとだけ触れました2音で構成されるパワーコードですが、これは1度と5度からなります。即ち3度がありません。メジャーもマイナーも特定出来ないような響きですが5度はパーフェクト5度と呼ばれるほど安定した響きを得られるためハードロック系の音楽では多用されていると聞きます。

メジャーコードの表記は基音のアルファベットだけで表す場合とアルファベットの右に△を付けることもあります。例えば、基音ド(C)のメジャーコードは、“C”或いは“C△”で表します。たまにmajorとわざわざ記述したコードもありますが譜面上では見難いです。一方、マイナーコードは同様に基音の横に小文字の“m”或いは“ー“マイナス記号を付けたりします。基音ド(C)のマイナーコードは、”Cm“或いは”Cー“で表します。

ポップスでは3声のコードが一般的ですがジャズやボサノバは基本的に4声です。基音ド(C)の4声のメジャーコードの構成音は、ド(C)、ミ(E)、ソ(G)そしてシ(B)になります。ド(C)からのインターバルは、ミ(E)までの2.0とソ(G)までの3.5、そしてシ(B)までの5.5になります。表記としてC△7或いはCM7と示されます。ここには重要なポイントが含まれています。Cメジャーセブンと言うときのメジャーセブンは、コード自体がメジャーであることでは無く7度のシ(B)音がメジャー(長7度)という意味になります。それはC7と言うコードと混乱してしまうからです。C7コードの7度の音は短7度です。長7度より半音下がります。従って基音ド(C)からのインターバルは、5.0になります。コードの呼び方もCセブンとかドミナントセブンと呼ばれます。

マイナーコードはCm7或いはCー7と表記されます。短3度(インターバル:1.5)と短7度の音が含まれます。少し混乱しますが、マイナーコードに長7度を含んだコードもあります。コード自体はマイナーコードですが長7度(インターバル:5.5)を含んでいます。表記はCm△7或いはCmM7とか書かれます。

ジャズギターなどはベースやピアノが根音(ルート)を弾いてくれるような時は、ルートや5度の音を割愛して3度、7度にテンション(9、11、13)を重ねたコードを弾いたりします。同じ音が他の演奏者と重なり合わないようにスッキリした音を響かせるようにです。その為、コードの構成音とそれぞれの音の度数と役割を理解して演奏をしています。ジャズやボサノバのコードの響きが独特なのはそれぞれの構成音を半音♯したり♭したりするコードバリエーションが多くあること、そしてそれにテンションが加わったり、構成音の転回(ルートや3度、5度などを一番高い音に持ってくる)したコードを弾いたりするからです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?