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ペルー、アンデス地方でフィンカ運営にチャレンジする その15

ペルーのコーヒー栽培は、コロンビアから学ぶことが最も改善への近道だと思います。なぜならコロンビアは、1.高品質のコーヒーであることが世界で良く知られている(量より質)、2.コーヒーチェリーは手作業で完熟の実だけを収穫をして機械化を導入していない(山地で困難)、3.小農園がほとんどで大農園の経営とは異なる(職人技)、4.アンデス地域の標高や寒暖差、湿度など利用した栽培を行っている(地の利)などだと思われます。

コロンビアのアンデス地域でのコーヒーの商業栽培の歴史は20世紀から始まるようです。コーヒーが伝わったのは1730年頃だと言われているので結構歴史があるようですが、1886年に現行のコロンビア共和国の名称になったことを考えると商業生産は思っていたよりも古くはないようです。栽培地はコロンビアのコーヒー生産地域は世界文化遺産に指定されたことも手伝って国内の人気がある観光地の一つになっています。有名な産地は、2つの山脈の間に拡がり、首都ボゴタや第二の都市メデジンの両方に近いとことに位置した谷や丘陵地帯のようなところです。この地域の気候は、気温が8~29℃になるアンデス山脈の熱帯雨林、地質的条件により、比較的短期間の生育期間での高品質なコーヒーの生産を可能にしているとWikipediaにあります。そして注目すべきは、「この地域の農家は栽培、収穫、加工、焙煎の技術を発展させ、農業の大規模産業化による新技術の流れにも関わらず、その伝統的な技術による生産を維持している」この点です。機械化による大規模農園化が進む世界のコーヒー栽培の中で”伝統的な技術による生産を維持している”というのは小規模農家が如何にうまくマネジメントされているかを示していると思います。つまり、57万とも言われる小規模農家を1927年、コロンビアのコーヒー生産者たちが自らの手によって設立された民主的な組織FNC コロンビアコーヒー生産者連合会(Federación Nacional de Cafeteros de Colombia)非営利団体で、コーヒー豆の品質及び生産者の生活の向上を主な目的に、国内大学への助成や研究機関への資金提供を通じて、1.コーヒー生産における研究開発の支援、2.輸出向けコーヒーの品質基準を満たす生産の監督を行っているとのことです。 FNCのすべての営業利益はコーヒー基金に充てられることになっている。その利益によってコロンビアのインフラ改善に必要な多額の投資が可能となり、多くの学校、病院、道路などを建設・提供することで、地域社会に還元されている。また、1,000人以上の農業アドバイザーをコロンビア国内各地に派遣、品質管理のネットワークを提供しているとWikipediaにあります。

ペルーだとJNC(Junta Nacional del Café)がコロンビアのFNCに相当するのだと思います。しかし、マネジメントという観点では異なるようなイメージを持ってしまいます。国民性の違いもあるとは思いますが、コロンビア人のセンスを感じます。個人的な経験からも南米ではコロンビア人のビジネスセンスは抜きんでていると思います。そして人柄が良い上に頭が良いと感じます。その故か麻薬カルテルや左翼ゲリラの活動も知能犯的なところに負の方向へ才能が活用されていますが、、。

ペルー国内の限定された地域でコロンビアの成功したモデル(ベスト・プラクティス)を再現してみるのが手っ取り早くペルーの成功モデルを模索できる方法かも知れません。もうやっているかも知れませんが、、。

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