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最初のオートバイはカワサキ350SS(マッハII)

16歳で自動二輪中型運転免許を取得して初めて買ったバイクはカワサキ350SSでした。中古でした。いくらで購入したか覚えてませんが、当時の学生アルバイトで得たお金で買える程度の金額だったと思います。当時は既に後継モデルのKHシリーズが販売されていましが、やはりオートバイ好きにはSSマッハシリーズの名前にはどこか憧れがありました。それはもちろん500SS(マッハIII)への憧れから来ています。いつかはマッハIIIに乗りたいとも思ってました。

カワサキ350SS、エンジンの仕様諸元は、2ストローク3気筒エンジン、最高出力42ps/8000rpm、最大トルク4.1kg・f/7000rpmで点火システムは当時としては珍しいCDI(Condenser Discharged Ignition)を採用してました。発売年が1973年です。

生憎マッハシリーズは、危険なオートバイとして評判になっていました。別名じゃじゃ馬マッハと言われる様にエンジンの出力特性が極端で一気に頂点へ吹き上がる扱いにくいモノでした。当然のように交通事故が多発してこのシリーズの750SSは日本国内では1〜2年で販売中止になったと思います。米国では超人気のようでした。海外への輸出は続いていたようです。

350SSは、アイドリングは1200rpmくらいで、走り出してエンジン回転数が上昇し4500rpmに到達するとその瞬間7000rpmまで一気に吹き上がります。タコメーターの針がピョンと跳ねて7000rpmへ振れます。何か背中を蹴飛ばされたようにオートバイの車体全体がジャンプするように急加速を始めてしまいます。慌ててアクセル・スロットルを戻して4500rpm以下で運転すると普通に走るのです。2ストローク・エンジン特有のパワーバンドに一気に吹き上がる特性があまりに狭過ぎて運転し難いオートバイでありました。しかし、その車体のカラーリングやマフラーデザイン、排気音(ジェット機の離陸時のような音)など他社オートバイと比較するとカワサキは飛び抜けてました。

しかし、そんな特性のエンジンでありながら前後のブレーキにディスク式を採用せずにドラム式でしたから制動性能はよくありませんでした。なんとも魅力的なオートバイではありましたが実用的ではなかったと言えます。移動手段でもある乗り物と考えれば適当では無いということです。結果、1年後にホンダ社のホークIIと言う退屈なエンジンを乗せたオートバイへ乗り換えることになりました。2ストロークから4ストローク・エンジンへの変更も手伝って、これならもっと大きなオートバイへ乗った方が良いなと思い限定解除で750ccのオートバイに乗ることを目指しました。

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