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イスラエルとパレスチナ、ハマスの衝突はなぜ起きたか?

及川幸久さんのYouTubeチャンネルで少し詳しく解説してました。現地で生活してる日本人とSNSを通じて情報収集されたようです。まず、アイアン・ドームのロケット弾防衛システムで全部を撃ち落とせなくて一部が着弾してイスラエル側に犠牲者が出たことについて、やはりロケット弾の軌道を見てテルアビブ中心地に落ちないもの(郊外に着弾するだろうもの)は無視していると思われていたが、今回はそうではなかったとのこと。テルアビブの中心地のアパートに着弾したらしいです。そこで考えられるのはハマスの武器の進化だと言及しています。バックに付いているイランもしくはロシアの技術かも知れないこと、そして1500発とも言われる大量のロケット弾の飛来は今までに無い数だったと言ってます。イスラエル空軍の空爆による反撃は、電話、SNSやビラ散布などroof knockingと呼ばれる爆撃地点の予告通告をして一般市民の避難を促して行われます。あくまでもイスラエル軍はハマスの戦闘員を対象としていることを強調します。世界のマスメディアはそのようなことは一切報道しません。そして、今イスラエル軍の地上部隊がガザ地区へ侵攻しようとしているようです。

2020年1月にトランプ大統領の仲介でイスラエルとアラブの歴史的な和平合意の後、国交を結び出していたのになぜ今このような事態になったのか?そもそもの対立はラマダン中の最後の金曜日に旧エルサレム市街地のムスリム地区のダマスカス門にイスラエル警察がバリケードを設置したことで対立暴動が発生したのが原因とされていましたが、その背後には東エルサレムの問題があったとされています。イスラエルとアラブの平和合意ではエルサレムはイスラエルの首都と明記されていますが、東エルサレムはパレスチナが独立した暁には首都にしようとの思惑があったそうです。しかし、東エルサレムにイスラエル人の入植が進み裁判沙汰になり、判決でパレスチナ人の立ち退きを命じられたことも今回の対立には絡んでいると言います。

また、政治的にはネタニヤフ首相の政党リクードは選挙で第1党にはなったけれども単独過半数には遠く及ばず連立を組まないと政権が成り立たない状況にも拘らず、野党は反ネタニヤフで結束しているため組閣もできない状況だと言うことです。その上、ネタニヤフ首相は汚職で訴追され裁判中であることから首相の座を離れると収監される可能性もあると言っています。一方、ガザ地区のPLOのアッバス議長もハマスに実質支配されている自治を奪還しようと15年ぶりの選挙が予定されていたのを多くの支持が見込めないから選挙の延期を予定していたと言います。そこに来てこの衝突ですから、双方にとって渡りに船だったと分析されていました。

イスラエルは米国と英国に支援され、ハマスのとPLOはイラン、ロシア、中国に支援されていると言います。要は、両陣営の市民は強硬派指導者にうんざりしているのが実態なのでしょう。だから支持が得られない。代理戦争は続きそうです。

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