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プロパガンダ・メディアの世論誘導 その3

ハーバード・ビジネス・レビュー、2021年7月号の巻頭論文「ファイザーCEO緊急寄稿」という記事が掲載されました。今、話題のメッセンジャーRNAワクチンの開発/製造元ということでなかなかタイムリーな記事だなと思います。題名でも分かるように「不可能を可能にした6つの要因」ということで経営層を対象としたビジネス誌らしく成果をだすための知見を感じさせるものです。

ファイザーCEO、アルバード・ブーラ氏が語った時間的な流れに沿ったイベントを記します:
● 2019年7月~2020年4月、取締役会に新たなメンバー4名を任命しています。その4人とは、ビル&メリンダ財団の元CEO、MITの元学長、米食品医薬品局(FDA)元長官、コカ・コーラの現会長兼CEOだとのこと。(2019年は前年から大きく業績が落ち込んだ時期になりますが、その時に資金提供者、学術権威者、元許認可官僚、グローバル・ビジネス経験者と短期間によく揃えたものだと思います。多分、現在の株主か取引銀行などのコネクションなのでしょう。)

● 2020年1月に初めて新型コロナ・ウィルス感染症がファイザーが認識することになったと言ってます。(それ以前は知らなかったということでしょう)

● 2020年2月には、このウィルスが世界各地に広がるであろうことは確実になったと言っています。そこでファイザーがそれを防ぐ中心的な役割を果たさなければと確信したと書いています。(ビジネス・チャンスと閃いたのでしょう、しかしそれまで鳴かず飛ばずの製薬会社のように自身でも言ってますから、ちょっと不思議)

● 2020年3月1日、既に提携関係にあったドイツのビオンテック社(mRNAの中核技術を有する)から開発中の20前後あるワクチン候補のテストにパートナーとして参画する気はないかと打診されたと言います。

● 2020年3月11日、WHO世界保健機構が正式に「パンデミック」を宣言した。

● 2020年3月13日、「5つの計画」を発表し、ファイザー社や製薬業界の大手他社が協力してコロナ・ウィルスとの戦いに勝つための指針をしめした (ファイザーが中心となったのですかね?)。5つの計画とは、
1.知見とツールの共有。
2.ウィルス学者、生物学者、化学者、臨床医、疫学者など専門知識を持つ人材の有効活用。
3.中小の製薬会社に対し我々大手製薬会社の持つ医薬品開発の専門知識を提供。
4.承認を得た新型コロナ用の治療法やワクチンを製造するためのファイザー社の製造能力の提供。
5.連邦政府と協力して将来の伝染病に素早く対応するための科学者たちによる緊急対応チームを設立。

● 2020年3月16日、取締役会でワクチン開発の投資30億ドルを決定したとあります。一般的なワクチン開発は10臆ドル~20億ドルで最大10年くらいの時間が必要だとあります。(30億ドルはどうやって調達したのか?手持ち資金?借入?それとも増資?、いずれにしてもこの時には既に勝算は見えていたと思います。)

● 2020年3月17日、ファイザー社とビオンテック社は仮契約を締結する。内容はビオンテック社の持つ画期的なmRNA技術とファイザー社の持つ研究、調整、製造、流通の各能力とを組み合わせるとの合意。政府からの資金援助は断ったと記されています。

● 2020年3月19日、全社員に向けて「不可能を可能にしよう」課題を与えたと言ってます。背景に新型コロナ・ウィルス感染症が世界を席巻しつつあったと書いていますから、ワクチン開発を念頭にしたメッセージだったと分かります。(ビオンテック社との仮契約、資金調達もでき現実味がでてきた)

● 2020年4月12日、ビオンテック社が持っていた20のワクチン候補から時間短縮のため同時並行でテストして4つの候補に絞り込んだとあります。

● 2020年4月23日、ワクチン候補に残った4つの第1相試験をドイツで少人数の治験ボランティアに対して行ったとあります。その後、5月までに候補を2つに絞り込んだとあります。

● 2020年7月23日、最終的に同時に行うことにしていた2相、3相試験を行うワクチン候補を副反応の少ない方の1つを選択したとあります。

● 2020年10月末までに治験ボランティアが43,538人に達してその内94人だけがコロナに感染していたとのこと。ワクチン候補(もしくは偽薬)を投与したとのこと。

● 2020年11月8日、外部評価機関によるデータ評価が行われ、97人は偽薬のグループに投与され、ワクチン候補を投与したグループは、ほぼ完ぺきに感染から守られた。この評価結果が各国の規制当局に伝えられて、ワクチンが承認された、とあります。

ファイザーCEOは、前例のないワクチン開発から得られた6つの学びとして、「成功とはチームワークの結果である」「目標を最優先しても採算が取れる場合もある」「正しい目標に向けた壮大なる挑戦は組織を活性化する」「巨大な目標を掲げた時は、それを実現するために実用な『従来の常識を破る考え方』をするように働きかけねばならない」「研究者に財政面の心配をさせないようにした」「喜んで協力することの大切さ」を掲げています。

= 以前投稿した『貴重な情報をシェアしてくださる医師の動画 その2』の抜粋 =
日本で打たれているファイザー・ビオンテックとモデルナは現在治験進行中のワクチンということです。どういうことかと言うとNIH(National Institute of Health)に登録してい有るんですね。CDCとかFDAの仲間ですね。米国の国立の保健機関なんですけど、、。ClinicalTrial.govというとこに登録して治験をやるのです。これはファイザー・ビオンテックのものですが、フェーズ1/2/3をまとめて登録しています。3つ合せて43,998人の治験者を予定しています。それでスタディ・スタート・デイトが去年の4月29日です。そしてプライマリー・コンプリーションといって最初に区切りを切って報告する日付が今年の11月2日なんですよ。これまだ今年の最初の治験の報告の日付も迎えていないということです。そしてスタディ・コンプリーションと言って最終的に治験が終わるのが2023年5月2日なんです。ですからあと2年後ですね、まったく治験が終わってない。

= BioNTech ウィキペディアの記載 =
バイオンテックは2008年、トルコ系ドイツ人の科学者であるウール・シャーヒンと彼の妻であるオズレム・テュレジ、オーストリアの腫瘍学者であるクリストフ・フーバーによってドイツのマインツに設立された。ロルフ・ツィンカーナーゲルの指揮の下、科学諮問委員会の支援を受けている。

2018年8月、バイオンテックは、mRNAベースのインフルエンザ予防ワクチンを開発するために、アメリカの企業であるファイザー社と複数年にわたる研究開発協力を開始したことを発表した。本契約では、バイオンテックが第I相臨床試験を完了した後に、ファイザーがmRNAベースのインフルエンザ予防ワクチンのその後の臨床開発及び商品化について単独で責任を負うことになっている。

2019年9月には、ビル&メリンダゲイツ財団との間で、HIVおよび結核プログラムを開発する契約を締結した。これは、HIVおよび結核への感染を予防し、また抗レトロウイルス療法を行わない長期の寛解のための、前臨床ワクチンおよび免疫療法の候補を特定し開発するプログラムである。2019年12月、バイオンテックは、欧州委員会の欧州投資計画の一環として、欧州投資銀行から5000万ユーロの融資を受けた。

2020年3月13日、中国の上海復星医薬はバイオンテックの5000万ドル分(158万777株)の普通株式を取得し、SARS-CoV-2に対するBNT162b2RNAワクチンの開発と生産に最大8,500万ドルまで出資することでも合意した。17日にはファイザーとのワクチンの共同開発を発表した。

2020年6月には、バイオンテックはシンガポールのテマセクホールディングスから2億5000万ユーロ、また欧州投資銀行から1億ユーロの融資を受けたほか、その他の投資家から強制転換社債型新株予約権付社債の私募を通じて投資を受けた。
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以上を見てくると技術的な中身はビオンテック社が担当して、世界的な製薬業界との協調したワクチン普及活動とWHOやCDC、FDAとの政治的調整役及び大量生産をファイザー社が担っていたことが分かります。今後は、是非ともスペインの医療研究者チームが発見したファイザーワクチンのヴァイルの中身が99.99%の酸化グラフェンで構成されている詳細な説明を行ってもらいたいと思います。

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