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トランペットを吹き始めて分かったこと その4

トランペットに息を吹き込んで音を鳴らすと、度々出そうと思っていた音とはまったく違う、所謂ミストーンを出していました。すると亮さんから「出したい音が頭の中で鳴っていますか?」と訊かれて「???」。トランペットは、頭の中で鳴っている音を出す楽器だとそこで初めて知りました。これは結構な驚きと言うか目から鱗が落ちた感じでした。ピアノにしてもギターにしても、何も考えずに鍵盤を押したり、弦を弾けば音がでます。亮さん曰く「音が見える楽器」と言うことです。ところがトランペットは、そもそも頭の中でしっかり鳴らした音を狙って出す楽器だということです。

言われてみれば確かにギターを弾くときに次に鳴らす音をイメージして押弦して弦を弾くよにうにはやってないことに気付きました。ギターは、目でネックのポジションを確認して押弦して音を出せば良いし、或いは適当に弾いても左手のポジションで弦を押さられる範囲のフレット内なら極端に音を外すこともなく弾けてしまうのが便利ではありますが、しっかり頭の中で鳴らしながら弾く練習をしたことが無かったことに気付きました。と言うのは倍音が隣の音のようになっているからです。例えば、バルブを一切押さえずに吹き込むとG音(ソ)か下のC音(ド)がでます。そして吹き込む息のスピードが上がって行くと上のC音(ド)、E音(ミ)、上のG音(ソ)、その上のC音(ド)まで吹けてしまいます。その点から見ればトランペットは、難しい楽器なのだと思います。

極論を言えば、“自分で歌えない曲は吹くことは出来ない“と言うことです。歌えなくとも口笛で吹けるかどうかも大切です。これは盲点でした。口笛なんて何十年も吹いたことないし、あったとしても曲を吹くとかではなく犬や小鳥などの注意を引くために吹くくらいですから、言われて曲を吹いてみるととても難しいことに気付きました。「頭の中にある音楽をトランペットというアンプ(増幅器)を使って表現する」という事を亮さんに教えて貰いました。それからはまず頭で音をイメージして鳴らす練習をするようにこころがけました。

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