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ペルー、アンデス地方でフィンカ運営にチャレンジする その8

書籍「The Study of Coffee」の記述によると世界のコーヒー生産者の80%は、2ha程度の耕地面積の零細農家とあります。南米生産量2位のコロンビアでさえ生産者の平均耕地面積は1.4haで平均収穫量は730kg/haだとのことです。YouTubeで日本国内でのコーヒー生産を推奨している動画では、収穫量資産は1,600kg/haでしたから実際は半分以下の生産量しか期待できないことになります。コロンビアでは1.4haで1,022㎏の生産量とすると平均1トン程度の収穫量が1農家の収入源になるのでしょう。ペルーのコーヒー輸出金額の単価2.85ドル/kgを適応して計算すると年間2,912.7ドルの収入ではやっていけませんね。一方、統計にあるように農園では17,280kg/haですから約17倍の収穫量の差があります。この生産性の違いは大きいです。

コーヒーは、スペシャルコーヒーとコマーシャルコーヒーの大きく2種類に分けられるそうです。それぞれアラビカ種とカネフォーラ種で収穫量が大きく異なるようです。単純に農園の生産量にペルーの輸出単価を適応してみると49,248ドル(約532万円)が1ヘクタール当たりの収入になります。

統計から分かることは、小農家と農園の生産性には大きな格差があること。しかし、収穫量は品種によって異なること、買取単価も品種によって異なることが分かります。小農家は収穫量で農園と対抗することはできませんので、品質や生産履歴、ブランド化など付加価値の増大を図る方向での戦略が必要であるのは直ぐに分かります。書籍によるとカネフォーラ種がコーヒー豆全体の生産の60%を占め、東南アジア(ベトナム、インドネシア)とブラジルで生産されているようです。アラビカ種は中南米、ブラジル、エチオピア、ケニアなどで生産されているようです。

気候や地域も品種共々大きく質に影響するとのことですから、なかなかコーヒーは奥が深いことが分かります。

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