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イスラエル国は入国時よりも出国時の審査の方が厳しい

イスラエル国から出国する時は、フライト時間の3~4時間前くらいにはテルアビブ、ベン・グリオン空港に到着する方が安全です。なぜならチェックインカウンタへ行く前にチェック・ポイントがあり軍人が2人1組で旅行者へ質問をするからです。

質問の内容は、滞在の目的は何だったのか? それを証明するものはあるのか? もし旅行者が具体的な何かを入手するためとか言うと、それを見せろとか言われます。それがソフトウェアとかだと、PCを荷物からだしてそのアプリを操作して見せろとか言われます。2人1組でと書きましたが、1人は質問者でもう1人は斜め前方向からじっと旅行者の表情を瞬きもしないような真顔で観察する役割です。

イスラエルには、5回くらい行ってますので回数を重ねると慣れがでてきます、普通。ある時、女性兵士2名からの質問にどんどん答えていると同じ質問をされたことがありました。ちょっと笑って「その質問、さっき答えましたよね?」と訊くと「何が可笑しい、答えろ。我々は真剣にやっているんだ!」と注意を受けました。

中には、口論になって別室に連れていかれる旅行者や質問が延々と続いて、後ろの旅行者も大迷惑なのですが、チェックインカウンターが時間切れで閉ざされたりして予定のフライトに搭乗できない旅行者もでるようです。航空会社も慣れたもので、旅行者を待ったりしません。

始めて訪問した時は、イスラエル人のビジネスパートナーがチェックインカウンターまで付き合ってくれました。彼からは「質問にはちゃんと答えて、訊かれてないことまで喋らないこと。逆に怪しまれてしまいます」、彼は以前見た光景として、ある日本人がヘブライ語で質問に答えていたと言います。「普通、日本人が流ちょうなヘブライ語で質問に答えるというだけで怪しいですよね。そして彼も熱くなってどんどん相手をやりこめようとするから延々と質問が続いて、遂に別室へ連れて行かれたんです」と教えてくれた。そして、「今の日本人は知っているかどうか分かりませんが、昔日本赤軍のメンバーがこの空港で銃乱射事件を起こしてますから、日本人は基本怪しまれると思った方が良いのです」と。

ところでイスラエルでは、日本人はユダヤの一部族だと信じてる人が多いようです。縄文時代くらいからの繋がりで、ユダヤ人の姿をした土器も多く出土したり、日本民謡の掛け声にヘブライ語が多く含まれたりしているとか言われてます。運動会などで踊るフォークダンス曲のマイムマイム(水の意味)は、イスラエル民謡です。一時期の流行歌で「ナオミの夢」という曲をイスラエル人デュエットのヘドバとダビデが歌って日本でヒットしました。向こうは、親近感を持ってると思います。

当時イスラエル国の在日本大使にエラッド大使という人がいました。確か空手5段か6段のとんでもない人でした。彼とは何度か話をした事ありますが、彼から聞いた話によると、ある時、招待された宮中晩餐会で「天皇家の祖先はユダヤ人ですよね?」と直接当時の天皇(昭仁)に訊ねたそうです。そしたら横にいた橋本龍太郎首相が「違う!違う!」と全否定されたと言ってました。私は、「天皇はどんな顔されてましたか?」と訊くと、「何も言わずにニコニコされてましたよ」と答えてくれました。

これからも分かるように世界屈指の頭脳を持つユダヤ人さえも一目置くのが日本人なのです。これ本当です。残念ながら日本人にはそういう自覚を持たせないよう(持って欲しく無い)にしようとして世間(世界)知らず国民でいて欲しい人達がいるのだと思います。特にマスコミの報道レベルは最悪です。

注:1972年5月30日のテルアビブ空港乱射事件(犯行者:日本人3名、犠牲者:26名死亡、73名重軽症)

刺激の強い国ですが、訪問されるときは上記に注意ください。

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