戦争と天然ガス：ガザの沖合ガス田
戦争と天然ガス：ガザの沖合ガス田
パトリシア・ハリティー
2023年10月14日
およそ15年前の2008年12月、イスラエルは「ガザ戦争」「ガザの大虐殺」とも呼ばれる「キャスト・リード作戦（2008-2009）」でガザに侵攻した。ガザ地区のパレスチナ準軍事組織とイスラエル国防軍（IDF）との間で3週間にわたって繰り広げられた武力衝突である。
この侵攻を正当化する理由は、"イスラエル市民に対するガザ地区からの執拗なテロ活動と絶え間ないミサイルの脅威 "であったと言われている。
しかし、ミシェル・チョスドフスキー教授によれば、キャスト・リード作戦の目的は、パレスチナの海洋天然ガス埋蔵量を没収することだった。
以下の記事は、ミシェル・チョスドフスキーが2009年1月、「キャスト・リード作戦」によるイスラエル軍の空爆と侵攻のさなかに『グローバル・リサーチ』誌に発表したものである。
戦争と天然ガス：イスラエルの侵攻とガザの沖合ガス田
著者ノートと最新情報
2023年10月7日（土）未明、ハマスが軍最高責任者モハメド・ダイフ率いる「アル・アクサの嵐作戦」を開始した。同日、ネタニヤフ首相はいわゆる「戦争準備状態」を確認した。
イスラエルは現在（2023年10月7日）、パレスチナに対して公式に違法な戦争を宣言している。
軍事作戦は必ず事前に計画される。「アルアクサの嵐作戦」は「奇襲攻撃」だったのか？ネタニヤフ首相と彼の巨大な軍事情報機関は、ハマスの攻撃を予知していたのだろうか？
「アルアクサの嵐」作戦を開始する前に、パレスチナに対して全面戦争を仕掛けるという入念に練られた計画が想定されていたのだろうか？
フィリップ・ギラルディ博士によれば
「元情報将校として、イスラエルがガザ内部に複数の情報提供者を抱えていなかったとは信じられない。
ネタニヤフ首相はガザの動向を予見し、報復のためにガザを地図から消し去るために、このような事態を招いたのだろうか」（フィリップ・ギラルディ、2023年10月8日）。
ネタニヤフ首相による2023年10月7日のガザに対する違法な宣戦布告は、2008年から2009年にかけての「キャスト・リード作戦」によるガザ侵攻の延長線上にあることも理解しておくべきだ。その根底にある目的は、イスラエル国防軍によるガザの完全な軍事占領と、パレスチナ人の故郷からの追放である。
フラッシュバック：キャスト・リード作戦（2008-2009）
ガザはパレスチナのものである。2008年12月、イスラエル軍は「キャスト・リード」作戦の下、ガザ地区に侵攻した。この侵攻を正当化した理由は、"イスラエル市民に対するガザ地区からの執拗なテロ活動と絶え間ないミサイルの脅威 "であった。
隠された意図は何だったのか？
キャスト・レッド作戦の目的は、パレスチナの海洋天然ガス埋蔵量を没収することだった。
侵攻後、パレスチナのガス田は国際法を無視してイスラエルによって事実上没収された。
キャスト・リード作戦」の1年後、テルアビブは東地中海の "イスラエル沖 "でリヴァイアサン天然ガス田を発見したと発表した。
当時、このガス田は「東地中海地域の約83,000平方キロメートルに及ぶレバント盆地の未開拓地域で発見された、これまでで最も有望なガス田である。(i)
同じ場所で2009年に発見されたタマール油田と相まって、テキサス州ヒューストンを拠点とするノーブル・エナジー社とパートナーのデレック・ドリリング社、アブネル・オイル・エクスプロレーション社、レシオ・オイル・エクスプロレーション社にとっては、イスラエルにとってエネルギーの大当たりとなる見込みだ。(フェリシティ・アーバスノット、イスラエル：レバントのガス、石油、トラブル、グローバルリサーチ、2013年12月30日参照
ガザンのガス田は、より広範なレバントの評価地域の一部である。
展開されているのは、パレスチナに属するガス田を含む、これらの隣接ガス田のイスラエル軌道への統合である。(下記地図参照）
エジプトのシナイからシリアに至る東地中海沿岸一帯は、石油だけでなくガスも大量に埋蔵されている地域である。
戦争と天然ガス：イスラエルの侵攻とガザの沖合ガス田
2009年1月8日
2008年12月のイスラエル軍によるガザ地区への軍事侵攻は、戦略的な海洋ガス埋蔵量の支配と所有に直接関係している。
これは征服戦争である。2000年に発見されたガザ沖には、広大なガス埋蔵量がある。
ブリティッシュ・ガス（BGグループ）とそのパートナーである、レバノンのサッバーグ家とクーリー家が所有するアテネを拠点とするコンソリデーテッド・コントラクターズ・インターナショナル・カンパニー（CCC）は、1999年11月にパレスチナ自治政府と調印した25年間の協定で、石油とガスの探査権を与えられた。
沖合ガス田の権利はそれぞれ、ブリティッシュ・ガス（60％）、コンソリデーテッド・コントラクターズ（CCC）（30％）、パレスチナ自治政府投資基金（10％）である。(2007年10月21日、Haaretz紙)
PA-BG-CCCの合意には、油田開発とガスパイプライン建設が含まれている。(中東経済ダイジェスト、2001年1月5日）
BGライセンスはガザンの沖合海域全体をカバーしており、イスラエルのいくつかの海上ガス施設と隣接している（下記地図参照）。なお、ガザ・イスラエル沿岸のガス埋蔵量の60％はパレスチナのものである。
BGグループは2000年に2つの井戸を掘削した：Gaza Marine-1とGaza Marine-2である。埋蔵量はブリティッシュ・ガス社によって1兆4,000億立方フィートと推定され、その価値は約40億ドルである。これはブリティッシュ・ガスが公表した数字である。パレスチナのガス埋蔵量の規模は、もっと大きい可能性がある。
ガス田は誰のものか
ガザのガス田の主権問題は極めて重要である。法的には、ガス田はパレスチナのものである。
ヤーセル・アラファトの死、ハマス政権の選出、パレスチナ自治政府の破滅によって、イスラエルはガザ沖のガス埋蔵量に対する事実上の支配権を確立した。
ブリティッシュ・ガス（BGグループ）はテルアビブ政府と取引をしている。その結果、ガス田の探査・開発権に関して、ハマス政府は迂回されてきた。
2001年のアリエル・シャロン首相の選出が大きな転機となった。イスラエルの最高裁判所で、沖合ガス田に対するパレスチナの主権が争われたのだ。シャロンは「イスラエルがパレスチナからガスを買うことはない」と明言し、ガザの海洋ガス埋蔵量はイスラエルのものであることを示唆した。
2003年、アリエル・シャロンは、ブリティッシュ・ガスがガザの沖合油田から天然ガスをイスラエルに供給することを認めるという最初の取引に拒否権を発動した。(インディペンデント紙 2003年8月19日）
2006年のハマスの選挙勝利は、パレスチナ自治政府の崩壊を招き、パレスチナ自治政府はマフムード・アッバスの代理人政権の下、ヨルダン川西岸地区に閉じこもることになった。
2006年、ブリティッシュ・ガスは「エジプトにガスを送る契約締結に近づいていた」（『タイムズ』2007年5月23日号）。(Times, May, 23, 2007）。報道によれば、英国のトニー・ブレア首相がイスラエルに代わって介入し、エジプトとの協定を揺るがそうとしたという。
翌2007年5月、イスラエルはオルメルト首相による "パレスチナ自治区からガスを購入する "という提案を閣議決定した。提案された契約は40億ドルで、利益は20億ドル、そのうち10億ドルがパレスチナ人に支払われることになっていた。
しかし、テルアビブはパレスチナと収益を共有するつもりはなかった。イスラエル内閣は、ハマス政権とパレスチナ自治政府を迂回し、BGグループとの取引をまとめるために、イスラエルの交渉チームを立ち上げた：
「イスラエルの国防当局は、パレスチナ人に商品やサービスでの支払いを求め、ハマスが支配する政府には一切金を渡さないと主張している」。(同上、強調）
その目的は、1999年にBGグループとヤーセル・アラファト政権下のパレスチナ自治政府との間で結ばれた契約を無効にすることにあった。
2007年に提案されたBGとの契約では、ガザの海底油田から採掘されたパレスチナのガスは、海底パイプラインによってイスラエルのアシュケロン港に送られ、天然ガスの販売権をイスラエルに移譲することになっていた。
この取引は決裂した。交渉は中断された：
「モサドのミール・ダガン長官は、その収益がテロ資金になるという安全保障上の理由から、この取引に反対した」。(ギラード・エルダン下院議員、「パレスチナ人からガスを購入するオルメルト副首相の意図は、支払いがハマスのためになる場合」についてのクネセトでの演説、2006年3月1日、モーシェ・ヤアロン中将（退任）、ガザ沿岸海域からの英国産ガス購入の見込みはイスラエルの国家安全保障を脅かすか？ エルサレム公共問題センター、2007年10月)
イスラエルの意図は、使用料がパレスチナ人に支払われる可能性を排除することだった。2007年12月、BGグループはイスラエルとの交渉から撤退し、2008年1月にはイスラエル事務所を閉鎖した。(BGウェブサイト）
画策中の侵攻計画
イスラエル軍関係者によると、「キャスト・リード作戦」によるガザ地区侵攻計画は、2008年6月に動き出した：
「国防当局筋によれば、バラク国防相はイスラエルがハマスとの停戦合意交渉を始めていた6ヶ月以上前（6月かそれ以前）に、イスラエル国防軍に作戦準備を指示したという。 "（バラク・ラヴィド「キャスト・リード」作戦：イスラエル空軍の空爆は、数カ月にわたる計画に従ったものだった」（Haaretz, December 27, 2008）
同月、イスラエル当局は、ガザの天然ガス購入に関する重要な交渉を再開するため、ブリティッシュ・ガスに接触した：
「大蔵省のヤロム・アリアフ局長と国家インフラ省のヘジ・クグラー局長は、BG社にイスラエルの交渉再開の希望を伝えることで合意した。
情報筋は、BG社はまだイスラエルの要請に正式に応えていないが、同社幹部はおそらく数週間以内にイスラエルを訪れ、政府高官と会談するだろう、と付け加えた。(Globes online- Israel's Business Arena, June 23, 2008)
ブリティッシュ・ガス（BGグループ）との交渉を加速させるという決定は、時系列的には、6月に開始されたガザ侵攻の計画と重なる。イスラエルは、すでに計画が進んでいたガザ侵攻に先立ち、BGグループと合意に達することを切望していたようだ。
しかも、こうした英国ガスとの交渉は、軍事侵攻が目前に迫っていることを知った上で、エフード・オルメルト政権によって行われた。おそらくイスラエル政府は、ガザ地区の新たな「戦後」の政治的・領土的取り決めも考えていたのだろう。
実際、12月27日に爆撃が開始される2～3カ月前の2008年10月には、英国ガスとイスラエル政府高官の間で交渉が続けられていた。
2008年11月、イスラエル財務省および国家インフラストラクチャー省は、イスラエル電力公社（IEC）に対し、BGのガザ沖鉱区からの天然ガス購入について、ブリティッシュ・ガスと交渉に入るよう指示した。(2008年11月13日付グローブ紙）
「財務省のヤロム・アリアフ局長と国家インフラストラクチャー省のヘジ・クグラー局長は最近、IECのアモス・ラスカー最高経営責任者（CEO）に書簡を送り、今年初めに承認された枠組み提案に沿って交渉を進めることを政府が決定したことを伝えた。
モティ・フリードマン会長が率いるIEC理事会は、数週間前に枠組み案の原則を承認した。BGグループとの交渉は、理事会が入札の免除を承認した後に開始される。"(グローブ 2008年11月13日)
ガザとエネルギー地政学
ガザの軍事占領は、国際法に違反してガス田の主権をイスラエルに移そうとしている。
侵攻後、私たちは何を期待できるのか？
パレスチナの天然ガス埋蔵量をめぐるイスラエルの意図とは？
イスラエル軍や「平和維持軍」の駐留を伴う新たな領土配置？
イスラエルにとって戦略的なガザ海岸線全体の軍事化？
パレスチナのガス田の全面的な接収と、ガザの海域に対するイスラエルの一方的な主権宣言？
もしそうなれば、ガザのガス田は、ガザ地区と連続するイスラエルの海洋施設に組み込まれることになる。(上記地図1参照）
これらのさまざまな海上施設は、紅海の石油パイプライン・ターミナルであるエイラト港から、アシュケロンの港湾-パイプライン・ターミナル、そして北のハイファへと延びるイスラエルのエネルギー輸送回廊にもつながっており、最終的には、イスラエルとトルコのパイプラインを経由してトルコのセイハン港へとつながる予定だ。
セイハンは、バクー、トブリシ、セイハンのカスピ海横断パイプラインのターミナルである。
「BTCパイプラインを、イスラエルのティップラインとしても知られるイスラエル・エイラート・アシュケロン横断パイプラインにつなげることが構想されている。(Michel Chossudovsky, The War on Lebanon and the Battle for Oil, Global Research, July 23, 2006参照）。
出典 グローバル・リサーチ、またミシェル・チョスドフスキーのサブスタックにも掲載されている。
原文：
War and Natural Gas: Gaza’s Offshore Gas Fields.
BY PATRICIA HARRITY
ON OCTOBER 14, 2023
Almost 15 years ago in December 2008, Israel invaded Gaza under “Operation Cast Lead (2008-2009).” which is also known as the “Gaza War” and the “Gaza Massacre.” It was a three-week armed conflict between Gaza Strip Palestinian paramilitary groups and the Israel Defense Forces (IDF).
The justification for this invasion was said to be “persistent terrorist activities and a constant missile threat from the Gaza Strip directed at Israeli civilians.”
There was a hidden agenda agenda, however, according to Professor Michel Chossudovsky the purpose of Operation Cast Lead was to confiscate Palestine’s maritime natural gas reserves.
The following article was first published by Michel Chossudovsky in Global Research in January 2009 at the height of the Israeli bombing and invasion under Operation Cast Lead.
War and Natural Gas: The Israeli Invasion and Gaza’s Offshore Gas Fields
by MICHEL CHOSSUDOVSKY
Author’s Note and Update
Early Saturday, October 7, 2023, Hamas launched “Operation Al-Aqsa Storm” which was led by its Military Chief Mohammed Deif. On that same day, Netanyahu confirmed a so-called “State of Readiness For War.”
Israel has now (October 7, 2023) officially declared an illegal war on Palestine.
Military operations are invariably planned well in advance. Was “Operation Al-Aqsa Storm” a “surprise attack”? Did Netanyahu and his vast military intelligence apparatus have foreknowledge of the Hamas attack?
Was a carefully formulated plan to wage an all-out war against Palestine envisaged prior to the launching of “Operation Al-Aqsa Storm”?
According to Dr. Philip Giraldi,
“As a former intelligence officer, I find it impossible to believe that Israel did not have multiple informants inside Gaza as well as electronic listening devices all along the border wall which would have picked up movements of groups and vehicles.”
[Did Netanyahu have foreknowledge] about developments in Gaza and chose to let it happen so they can wipe Gaza off the map… in retaliation” (Philip Giraldi, October 8, 2023)
It should also be understood that Netanyahu’s October 7, 2023 illegal declaration of war against Gaza is a continuation of its 2008-2009 invasion of Gaza under “Operation Cast Lead.” The underlying objective is the outright military occupation of Gaza by Israel’s IDF forces and the expulsion of Palestinians from their homeland.
Flash Back: Operation Cast Lead (2008-2009)
Gaza belongs to Palestine. In December 2008, Israeli forces invaded the Gaza Strip under Operation Cast Lead. The justification for this invasion was “persistent terrorist activities and a constant missile threat from the Gaza Strip directed at Israeli civilians.”
What was the hidden agenda?
The purpose of Operation Cast Led was to confiscate Palestine’s maritime natural gas reserves.
In the wake of the invasion, Palestinian gas fields were de facto confiscated by Israel in derogation of international law.
A year following “Operation Cast Lead,” Tel Aviv announced the discovery of the Leviathan natural gas field in the Eastern Mediterranean “off the coast of Israel.”
At the time the gas field was: “ … the most prominent field ever found in the sub-explored area of the Levantine Basin, which covers about 83,000 square kilometres of the eastern Mediterranean region.” (i)
Coupled with Tamar field, in the same location, discovered in 2009, the prospects are for an energy bonanza for Israel, for Houston, Texas based Noble Energy and partners Delek Drilling, Avner Oil Exploration and Ratio Oil Exploration. (See Felicity Arbuthnot, Israel: Gas, Oil and Trouble in the Levant, Global Research, December 30, 2013
The Gazan gas fields are part of the broader Levant assessment area.
What has been unfolding is the integration of these adjoining gas fields including those belonging to Palestine into the orbit of Israel. (See map below)
It should be noted that the entire Eastern Mediterranean coastline extending from Egypt’s Sinai to Syria constitutes an area encompassing large gas as well as oil reserves.
Michel Chossudovsky, Global Research, October 8, 2023
War and Natural Gas:
The Israeli Invasion and Gaza’s Offshore Gas Fields
January 8, 2009
The December 2008 military invasion of the Gaza Strip by Israeli Forces bears a direct relation to the control and ownership of strategic offshore gas reserves.
This is a war of conquest. Discovered in 2000, there are extensive gas reserves off the Gaza coastline.
British Gas (BG Group) and its partner, the Athens based Consolidated Contractors International Company (CCC) owned by Lebanon’s Sabbagh and Koury families, were granted oil and gas exploration rights in a 25-year agreement signed in November 1999 with the Palestinian Authority.
The rights to the offshore gas field are respectively British Gas (60 percent); Consolidated Contractors (CCC) (30 percent); and the Investment Fund of the Palestinian Authority (10 percent). (Haaretz, October 21, 2007)
The PA-BG-CCC agreement includes field development and the construction of a gas pipeline. (Middle East Economic Digest, Jan 5, 2001)
The BG licence covers the entire Gazan offshore marine area, which is contiguous to several Israeli offshore gas facilities (see Map below). It should be noted that 60 percent of the gas reserves along the Gaza-Israel coastline belong to Palestine.
The BG Group drilled two wells in 2000: Gaza Marine-1 and Gaza Marine-2. Reserves are estimated by British Gas to be of the order of 1.4 trillion cubic feet, valued at approximately 4 billion dollars. These are the figures made public by British Gas. The size of Palestine’s gas reserves could be much larger.
Map 1
Map 2
Who Owns the Gas Fields
The issue of sovereignty over Gaza’s gas fields is crucial. From a legal standpoint, the gas reserves belong to Palestine.
The death of Yasser Arafat, the election of the Hamas government and the ruin of the Palestinian Authority have enabled Israel to establish de facto control over Gaza’s offshore gas reserves.
British Gas (BG Group) has been dealing with the Tel Aviv government. In turn, the Hamas government has been bypassed in regards to exploration and development rights over the gas fields.
The election of Prime Minister Ariel Sharon in 2001 was a major turning point. Palestine’s sovereignty over the offshore gas fields was challenged in the Israeli Supreme Court. Sharon stated unequivocally that “Israel would never buy gas from Palestine” intimating that Gaza’s offshore gas reserves belong to Israel.
In 2003, Ariel Sharon, vetoed an initial deal, which would allow British Gas to supply Israel with natural gas from Gaza’s offshore wells. (The Independent, August 19, 2003)
The election victory of Hamas in 2006 was conducive to the demise of the Palestinian Authority, which became confined to the West Bank, under the proxy regime of Mahmoud Abbas.
In 2006, British Gas “was close to signing a deal to pump the gas to Egypt.” (Times, May, 23, 2007). According to reports, British Prime Minister Tony Blair intervened on behalf of Israel with a view to shunting the agreement with Egypt.
The following year, in May 2007, the Israeli Cabinet approved a proposal by Prime Minister Ehud Olmert “to buy gas from the Palestinian Authority.” The proposed contract was for $4 billion, with profits of the order of $2 billion of which one billion was to go the Palestinians.
Tel Aviv, however, had no intention on sharing the revenues with Palestine. An Israeli team of negotiators was set up by the Israeli Cabinet to thrash out a deal with the BG Group, bypassing both the Hamas government and the Palestinian Authority:
“Israeli defence authorities want the Palestinians to be paid in goods and services and insist that no money go to the Hamas-controlled Government.” (Ibid, emphasis added)
The objective was essentially to nullify the contract signed in 1999 between the BG Group and the Palestinian Authority under Yasser Arafat.
Under the proposed 2007 agreement with BG, Palestinian gas from Gaza’s offshore wells was to be channeled by an undersea pipeline to the Israeli seaport of Ashkelon, thereby transferring control over the sale of the natural gas to Israel.
The deal fell through. The negotiations were suspended:
“Mossad Chief Meir Dagan opposed the transaction on security grounds, that the proceeds would fund terror”. (Member of Knesset Gilad Erdan, Address to the Knesset on “The Intention of Deputy Prime Minister Ehud Olmert to Purchase Gas from the Palestinians When Payment Will Serve Hamas,” March 1, 2006, quoted in Lt. Gen. (ret.) Moshe Yaalon, Does the Prospective Purchase of British Gas from Gaza’s Coastal Waters Threaten Israel’s National Security? Jerusalem Center for Public Affairs, October 2007)
Israel’s intent was to foreclose the possibility that royalties be paid to the Palestinians. In December 2007, The BG Group withdrew from the negotiations with Israel and in January 2008 they closed their office in Israel. (BG website)
Invasion Plan on The Drawing Board
The invasion plan of the Gaza Strip under “Operation Cast Lead” was set in motion in June 2008, according to Israeli military sources:
“Sources in the defense establishment said Defense Minister Ehud Barak instructed the Israel Defense Forces to prepare for the operation over six months ago [June or before June] , even as Israel was beginning to negotiate a ceasefire agreement with Hamas.”(Barak Ravid, Operation “Cast Lead”: Israeli Air Force strike followed months of planning, Haaretz, December 27, 2008)
That very same month, the Israeli authorities contacted British Gas, with a view to resuming crucial negotiations pertaining to the purchase of Gaza’s natural gas:
“Both Ministry of Finance director general Yarom Ariav and Ministry of National Infrastructures director general Hezi Kugler agreed to inform BG of Israel’s wish to renew the talks.
The sources added that BG has not yet officially responded to Israel’s request, but that company executives would probably come to Israel in a few weeks to hold talks with government officials.” (Globes online- Israel’s Business Arena, June 23, 2008)
The decision to speed up negotiations with British Gas (BG Group) coincided, chronologically, with the planning of the invasion of Gaza initiated in June. It would appear that Israel was anxious to reach an agreement with the BG Group prior to the invasion, which was already in an advanced planning stage.
Moreover, these negotiations with British Gas were conducted by the Ehud Olmert government with the knowledge that a military invasion was on the drawing board. In all likelihood, a new “post war” political-territorial arrangement for the Gaza strip was also being contemplated by the Israeli government.
In fact, negotiations between British Gas and Israeli officials were ongoing in October 2008, 2-3 months prior to the commencement of the bombings on December 27th.
In November 2008, the Israeli Ministry of Finance and the Ministry of National Infrastructures instructed Israel Electric Corporation (IEC) to enter into negotiations with British Gas, on the purchase of natural gas from the BG’s offshore concession in Gaza. (Globes, November 13, 2008)
“Ministry of Finance director general Yarom Ariav and Ministry of National Infrastructures director general Hezi Kugler wrote to IEC CEO Amos Lasker recently, informing him of the government’s decision to allow negotiations to go forward, in line with the framework proposal it approved earlier this year.
The IEC board, headed by chairman Moti Friedman, approved the principles of the framework proposal a few weeks ago. The talks with BG Group will begin once the board approves the exemption from a tender.” (Globes Nov. 13, 2008)
Gaza and Energy Geopolitics
The military occupation of Gaza is intent upon transferring the sovereignty of the gas fields to Israel in violation of international law.
What can we expect in the wake of the invasion?
What is the intent of Israel with regard to Palestine’s Natural Gas reserves?
A new territorial arrangement, with the stationing of Israeli and/or “peacekeeping” troops?
The militarization of the entire Gaza coastline, which is strategic for Israel?
The outright confiscation of Palestinian gas fields and the unilateral declaration of Israeli sovereignty over Gaza’s maritime areas?
If this were to occur, the Gaza gas fields would be integrated into Israel’s offshore installations, which are contiguous to those of the Gaza Strip. (See Map 1 above)
These various offshore installations are also linked up to Israel’s energy transport corridor, extending from the port of Eilat, which is an oil pipeline terminal, on the Red Sea to the seaport – pipeline terminal at Ashkelon, and northwards to Haifa, and eventually linking up through a proposed Israeli-Turkish pipeline with the Turkish port of Ceyhan.
Map 3
Ceyhan is the terminal of the Baku, Tblisi Ceyhan Trans Caspian pipeline.
“What is envisaged is to link the BTC pipeline to the Trans-Israel Eilat-Ashkelon pipeline, also known as Israel’s Tipline.” (See Michel Chossudovsky, The War on Lebanon and the Battle for Oil, Global Research, July 23, 2006).
Source Global Research and also on Michel Chossudovsky substack
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