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ジャズ音楽の面白さ〜コード編 その3

コードバリエーションは、主に5度や7度を動かしたり3度を4度にしたりとルート(コードの根音)以外の音を半音ずらす組み合わせのようなものです。それにテンションが重ねられたりします。転回もありますからコードバリエーションを暗記するには厳しいと思います。構成音と響きのセットを覚えると良いかもしれません(私自身は出来てませんが)。

コードバリエーションの前にダイアトニック・コードを理解することが大切です。ダイアトニック・コードは、ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ(メジャー・スケール)のそれぞれの音をルート(根音)にして3度、5度、7度を重ねて構成されるコードのことを言います。例えば、ド(C)をルートとして3度のミ(E)、5度のソ(G)、7度のシ(B)を重ねるとC△7になります。レ(D)をルートにして3度のファ(F)、5度のラ(A)、7度のド(C)を重ねると、ルートと3度までのインターバルが1.5だからマイナーコードなります。そして短7度ですからDm7になります。同様にミ(E)をルートにした場合は、Em7。ファ(F)をルートにするとF△7。ソ(G)をルートにするとG7。ラ(A)をルートにするとAm7。シ(B)をルートにするとBm7♭5となります。最後のシ(B)のダイアトニック・コードは5度が減5度(パーフェクトの位置の音には長・短では無く、減・増が使われます)になります。

上記の例、Cメジャースケール(ハ長調)で使われるコードは、C△7、Dm7、Em7、F△7、G7、Am7、そしてBm7♭5の7つのコードになります。転調など無い楽曲ではこれらのコードで楽曲が成り立っていることになります。しかし、ジャズの場合は転調があるのは当然ですので少し複雑になります。このコード群はディグリーネームで呼ぶと転調した場合にコード進行が理解し易くなるため英数字表記でI△7、IIm7、IIIm7、IV△7、V7、VIm7、VIIm7♭5のように表すと、転調したキーのダイアトニックコードを適応することが容易になります。

ジャズのコード進行でツー・ファイブ・ワンと良く聞きます。これはこのディグリーネームの順で進行するパターンを示しています。ここでV7 ー>I△7への帰着が重要になります。V7のコードはドミナント・コードと呼ばれ不安定な和音のため安定したコードへ移るよう促す役割があります(と言うかそう感じます)。V7からI△7へコード進行すると落ち着きます。これをドミナント・モーションと言います。このように7つのコードには役割のようなものがあります。V7はドミナント・モーションという重要な役割です。IV△7は、サブ・ドミナントと呼ばれドミナントへ導くような役割をします。これらを主要3和音と言います。I△7をトニック、IV△7をサブ・ドミナント、V7をドミナントと呼びます。

ダイアトニック・コードにはそれぞれ役割があります。主要3和音の代理をやるコードとして、II m7はサブ・ドミナント代理、IIIm7はトニック代理、VIm7はトニック或いはサブ・ドミナント代理、VIIm7♭5はドミナント代理になります。

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