ちいさな相棒といくミュージアム巡り#3島田市博物館『たゆたう刃文きらめく沸』展での展示が素晴らしすぎた話。
島田市博物館
島田市博物館で開催中の『たゆたう刃文 きらめく沸』展に行ってきました。
島田市博物館は、2017年の音にきこゆるに来て以来でしょうか?6年ぶりという事実に驚愕してしまいます。時が経つのは早いものです。
今回の展示は、五ヶ伝の中から相州伝の刀剣に焦点を当てた鎌倉時代〜現代までの刀剣30口と刀装具が展示されています。
第90回企画展 たゆたう刃文 きらめく沸 展
さて、今回の展示ですが私のテンションが大気圏を突き抜けるほど爆上がりした展示でした。極めて平静を装っていましたが、心臓がバクつきおそらく私はあの時不整脈が起こっていたかと思います。
とにかく、まずはこれをみてください。
展示刀剣に対する図解パネルの素晴らしさ
これです…これを観た瞬間、わたし本当に胸の高鳴りが抑えきれない衝動を覚えました。何がってそれは、
だいたい一般的な展示だとこういうキャプションだと思います。
更に細かい説明文が入ることもありますけど、これがまたどのジャンルに関してもそうですが、やはり特有の"用語"というものが存在するので用語が入っていたりすると何のこっちゃでどこをどう見ればいいかわからなかったりすることが、とっかかりでのつまづきにつながることが多いです。
で、上記のようなキャプションで展示された刀剣を見るとします。
例えば刀を初めて見るとする、そしたら多分こうやって全体を見ると思います。
もしかしたら、ふぅん…で、終わるのかもしれないし、なんか白い模様が綺麗だなと思うかもしれない。
そして、そのまま流れるように次の刀を見るために進むかなと思います。
5.短刀 銘
津軽主為信相州綱廣呼 下作之
三百腰之内 慶長十乙巳八月吉日
画像が重複しますが、この図解付きのパネルを観ながら、展示された刀剣を観てみるとどうみえるのか。
なんとなく、あ、この短刀のこの部分はこういうんだ……!!!ってわかりませんか?
例えば、最初に書いた
『なんかこの白い模様が綺麗だな』
が、ポンポンと可愛らしい部分は飛焼っていうのか!可愛いなぁとか、蟹の爪みたいな所は矢筈風(矢筈刃)っていうのか!!
さらに刃文しか目がいかなかったものが、なにこの大板目ってやつ……凄い…なんて大胆な模様が…こんなにちいさな刀なのにずいぶん迫力があるんだな、うわ、覗き込むともっと見える…とか、本当だ茎になんだか沢山字が彫られてるぞ…とか気付きの数どかっと増えるんですよ。
どの博物館、美術館も必ず鑑賞するにあたってのHow to については用意してくださっているんですけど結局のところ、そのジャンルに精通している方が解説を制作していらっしゃるのかなと思うのですけど、わかっているからこそ、
『これはこう、それはそうだから、そんな感じのものが見えたらそれだからね、あと、この説明は〇〇に関してはこうやって書くもんだから雰囲気で感じ取ってね、OK?』
っていう解説になるので、焦点を当てるべき場所が、わかっていることが前提とされた解説や図解になっていたりするのですよね。批判とか否定とかじゃないのだけど正直ちょっと難しいんだ……小学生社会科見学来てそれわかる?と、たまに思う事ある…
例えば学生時代に学んだことなんかだとその関連で知識の蓄積としてアップデートされるんだけど、他のジャンルでもいくらでも例えることはできるけど今回は刀剣展示なので刀剣関連で言うと正直、義務教育〜最終学歴まで刀剣に関して学んだ記憶は私には無いです。
美デ科とかがある高校や大学はたまた専門学校などで工芸関連の授業があるなどない限りは掠りもしないと思うんですよ。
学んだとしたら歴史上の人物……徳川家康だったり、織田信長だったり豊臣秀吉だったりについてを日本史で習ったかな程度だと刀剣を見たとしても〇〇の愛刀という刀剣が展示されたらその情報のみが蓄積してアップデートされるわけです。
その刀剣に対しての細かなあれこれなんて正直皆無なんですよね…赤ん坊みたいなものなので学んだことに対しての+αを文章で理解するに到達していないわけです。
初めて刀を観てみようかなと思ったのは8年前でここ4〜5年ほど前までのわたしは正直、冒頭のそれこそ観るじゃなくて見るだけの見方だったんですね。
鑑賞方法の紙をもらったところで頭に入ってこなかったんです。
本を読んで勉強してみたこともあったけど、頭の中は???しか出てこなくてみんなわかってるみたいだけど私頭とろいのかな?とか思ったりしたこともありました 笑
15.脇差 銘 義助作
さて、私が一番感激したパネルがこちらです。
4〜5年前までは観るじゃ無くて見るだったとは言ったものの、だからと言って今現在鑑賞の仕方がとてもわかりますよってわけじゃ無いです。
少しは、観る場所がわかるようになってきたってだけなので、えっっそんな事も知らなかったの?と、思われるかもしれないことがこれから多々出てきますが、呆れずお付き合いくださると嬉しいです。
義助は我が国、駿河国といたしましては代表格的存在です。が、先ほども言いましたが刀剣に関しては学生時代掠ったことも無かったので島田鍛冶があったなんて事も知ったのが8年前なのであまり詳しくはないです。
義助といえば、御手杵が義助作ですよね。
何代か続いてるけどこちらは何代目の義助なんだろういまいちこの◯代目に関しての把握や見分けも苦手なのでここら辺もわかるようになれたらなぁとは思いますがあれもこれもやったら逆に楽しめないので今は観るのを楽しんでいます。
昔は沸って一体どこのことを言うんだろう…と思っていて、白黒のイラストで沸って書かれてもわからないし、写真だけで下に沸と文字で書かれたところで、だから!!!どこの事???となってちんぷんかんぷんでした。
なので、こう言う教本がほしかったけどまずない。
刀剣だけの写真→焦点を当てる部分にマーカーでチェックを入れられた2点1セットの図解が欲しい。
各博物館に所蔵された刀剣の写真を撮ってそれをマーカーでなぞったものを誰かが同人誌として販売するのはさ、問題があるわけじゃん???所蔵元あるわけだし中には個人蔵のものだってあるわけですし…。だから博物館とかでいつか出してくれたりしないかなぁと思っていたんですよね。
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今からいらん事を言いますけど、これちょっとエピソードとして必要なので申し訳ないけど書きます。
私2023年1月26日まで、地景とはいったいどれだかわかっていませんでした。色々調べたりしたことあったけどさっき述べた通りな感じで。
わかってないからどの刀を撮った写真だったか全く覚えていないんですけど数年前、
『地景が凄くくっきり撮れてますね!!!』
と、SNS(旧アカウント)に上げた写真で言っていただいたことがあったんですね、それこそ7年前のアカウントなので全く皆無だった時代です。
は?この写真のどこのこと言ってんの??わからない……えぇ、どれ?と、思いながら、
『ありがとうございます〜!!』
なんて、それだけ言って特にそのことに話半分なありがとうを言ったことがあります。
今ここでその方読んで無いと思うけど謝ります。
何言ってんだかまったくわかんなかったものだから生返事しましたすいません!!!
ぶっちゃけますと、昔……
『この人全く刀剣鑑賞なってなくてウケるわ〜!』
と、このブログとは別のブログ読んでくれたらしいSNSのフォロワーのフォロワーに言われた(引用RTされた)事があり、わっ…なんか言われたそんなの自分が一番わかってるわよ本当のことだけどさぁ……と、いうことがありまして 笑
何と言うか…それはどこの事?っていうのすら聞けずに言えなかったのですよ。
ほら、ちょうどあの頃ってググれカス時代だったってこともあって、まぁいや、調べても絵では全く理解できなかったんですけれどもね 笑
同じ事をフォロワーさんに言われると流石に凹むじゃ無いですか。フォロワーさんならそんなこと言う人いないとは思うけど、そう思われるよな〜知らないなら調べろよ的な?とかいらんこと考えちゃったり思ったりするわけで 笑
私お気持ち表明するタイプじゃないんで、分かってないから仕方がないですよね…と、実質旅行のことしか書かなくなったので、実に7年ぶりの刀剣鑑賞の記事になりますのでクソ恥ずかしいですしクソ緊張しています。
で、
その地景を知る機会が数年後にやっと訪れたんです。
わたし、このパネルを見た瞬間、眉がピクッと動いて物凄く緊張感が走り、ただでさえ高鳴る心臓が更に高鳴ったのを今でも感覚として残っています。
えっ、地景のばしょ…書いてある…って。
うわっ………わかった…これが地景なのか……もうガン見ですよ。
地景、地景が、う、うわ...本当に?私、地景が、わかるようになりました!!!わかるように………鼻痛くなったこれはまずい、泣くと思った。
写真撮っとこ…記念に…となりますよね笑
撮影可能なのもとてもありがたかったです。
パネルと見比べて把握することができる。
撮りに行くものではなく鑑賞することがメインなわけなので、流石に全部は撮っちゃいないですけれども、特にわかりやすいものや知りたかったもの、あと好きすぎるやばいやばい!!って思った刀剣に関しては、パネルと照らし合わせながらパネルとセットで部位撮影しておく事はお勧めします。
本当に今後のための勉強になりますし、その刀剣に対する焦点を当てる数が本当に増えます。
家帰ってからも、地景の感覚は忘れたく無い…画像トリミングして目に焼き付けておこう……ああ、わたしの地景わかったぞ記念日だな…手帳に書いておこう………お、おわぁぁ……地景……と、いつまで経ってもワナワナしていたのはここだけのはなしで、手帳に『地景の日』とか書いてて何年後かに手帳見直したりして………は???と、思うこと間違いないです。
島田市博物館の、このパネルを作ろうと思ってくださった方には本当に感謝しかないしなんて言うかもう心の底から、こういう…こういう!!!こういう展示を待っていたんです!!!!!これを!!!!!わたしは、待ち焦がれていたんだと!!!!
昔、フォロワーさんの刀剣鑑賞の仕方について書かれた本を京のかたな展に行くために少しでも勉強しようと買わせていただいたことがあってそれを読んだ時いたく感動して感情のままにバカ長い気持ち悪い感想を書いて、その時にも似たようなことを言ったことがあるのですが、
『初心者に満たない私には、いくらそこに何があると伝えられたところで、"そこ"に目がいかないので焦点を当てるポイントがわからない。』
それが、今回の島田市博物館の展示方法は、そんな悩みを解決してくれる展示になっているということをまず声を大にして言いたいです。
余談になりますが、この無銘の脇差は、種子島家で正宗として伝わっていて再鑑定をして義助の作だと極められたそうです。
正宗?正宗かぁ?と最初思ったんですけど、腰元あたりはなんと無く正宗っぽくみえる気がしないでもないような…?否、わからない…
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無駄話含めてしまいましたが、ここから先は私の好みだった刀を……
9.刀 無銘 伝長義
でしょうね 笑
と、言われるかもしれませんが、長義です。
わたしは正宗の刀剣が本っっ当に好きで、刀剣鑑賞離れてた(本読んだら余計わからなくなった)時に、たまたま特別展に東博行っていて帰りにナイトミュージアムで常設展に寄った事があったんですよ。
その時、なぜだか観世正宗に釘付けになってしまって、もっと(観世正宗を)観れるようになりたいって鑑賞を再開したクチの人間です。
で、刀剣鑑賞に関して少しずつ幅を広げていった時に、あ〜好みだな〜とキャプションに目を向けるとだいたい相州伝の(半数は正宗なので正宗好きなんだなと自分の好みを把握した)刀なので、刀剣数多くあれど相州伝の刀が圧倒的に好みの刀が多かった…その中に相州伝の鍛刀方法を取り入れている長義もいましたって話で、ただ最初は分かってないから後から邪な心が入り込んでっていうのは今は関係ないですね!!
どっしりしている。
本作長義もそうですけど、姿がワイルドですよね。
長義の刀は、数えられるほどしか観れていません。
一つの展示に対してしつこく何度も通うタイプなので回数で観ているから観た気でいたんですけど、
初めて見たのは、佐野美の薙刀の長義だったはず、あとは京博の京のかたな展で本作長義に刀剣博物館で、伝長義……に、THE HEROES展でボストン美術館の長義、昨年徳美でまた本作長義…と、口数少ないんです。
今回でやっと5口目の長義の刀です。やった!!!
それで、どうしても今、葵紋に反応してしまう年だもんで、歩いてりゃ普通にそこら辺に葵紋見かけるけども、見慣れてるくせに反応てしまうという 笑
鎺に、葵紋が掘られています 笑
もう一口、元重の刀に付属した拵の柄に葵紋があるもの今回展示されていましたよ。
肉眼で、色々な角度から見るとふわっと浮かび上がってくる刃文や刃沸、特に刃沸はオーロラのようにゆらゆらと煌めきまして、ほぉ...と、感嘆のため息を漏らしてしまいますね。
これは肉眼で観るに限ると思います。
そういう体感する感動というものは、写真では表現出来ないものではないかと思っています。
ここ!!!ここなんですけど、1箇所だけ角度変えたりやたら動いたりしなくても肌から刃文から沸からどうぞごらんなさいなってところがあったんですよ…!!
肉眼で見るに限る以下略…位置だけ把握しておこう、また来た時にゾワゾワしたいと思い1ショット撮ったところ全然肉眼と違うや。
感覚的にここら辺の位置なので、もしこの記事読んでくださった奇特な方がいて、かつこれから観に行くよという方いらっしゃったらちょっとこのあたりの角度とか目の高さの位置とかもあるんですけど、首を傾げながら斜め45度…正面からではなく、ガラス板から斜め45度で腰を屈めて位置を調整しながら是非…是非とも…。
わたしは観てる数こそ少ないのだけどその少ない中で長義の刀は本当に鋒が大好きなんですよ。
あ、なんか刀剣鑑賞するにあたってだんだん焦点を当てる箇所がわかってきたぞってなってきた時辺りから腰元と鋒を観るのがめちゃくちゃすきなんですけれども、特に長義はどれも鋒を覗いた時にわっなんか観るの楽しいってなるんですよね。
飛焼可愛いし大鋒かっこいいし最高かよ…もっと長義の刀を観てみたいですね。
やはり南北朝時代の刀はよいですねぇ…
大鋒は見応えが最高です…好き。
こう、物打〜三ツ頭抜けて鋒に行くとガラッと雰囲気変わったりするところが、なんというか楽しいというか好きなんです。
これは、どの刀剣に対してもそう。
その辺りを観るのが大好きです。
14.刀 銘 助宗
助宗もこちらのパネルに記載されているように義助と並ぶ島田鍛治の代表的存在です。
わたし、結構どこに何があるってひとつひとつかなりガツっと見ていたものだから14口、既に頭に血が上り始めボォっとしてきていたんでしょうね、キャプションの助宗を則宗と読み間違えましてね.....12時間くらいずっとこの刀の事則宗だと思ってました 笑
祐定が近くにいたものだからぼけーっとして則宗って読んじゃった...Twitterでやらかしましたごめんなさい。
で、則宗じゃ無くて助宗!!!が、ですね、結論から言うと今回展示されている刀剣で一番夢中になって観ていた刀でした。
それなのに間違えた!!!猛反省してます。
何に夢中になったかって言うと砂流しがめっちゃくちゃ綺麗なんです。
砂流しが〜といえば、現在開催中の佐野美術館の乱世を駆け抜けた名刀(〜2/12)の包平もやたらめったら綺麗だったのですが同じくらい好きです。
ちなみにまた恥を忍んで言いますけど、私いまだに砂流しと金筋時々迷う事があります。
今回の展示で言うと、目録No.13 祐定の短刀が砂流しと金筋が混在していてパネルにそれぞれここだよ〜と描いてくださっているので一振りの刀剣の中で比べることもできますよ〜!!
Oh,my....肌も好き。
この助宗ほんっっっとうに綺麗なので騙されたと思って観て欲しいです…沸もこの上なく美しいんですけどあぁ…過去の展示含めかなりの確率で出てくる用語
板目肌よく詰む ってこういう事なのね…とかもわかりますよ。
騙されたと思ってって言われたから騙されたと思ったのに本当に綺麗で騙されたってなると思うから肉眼で見てください。
鋒見た時にうっわ…と思ったんですけどこれほんと、オードリーヘップバーンがシガレットホルダーをぷかぷか吹かせふーっと吹きかけたタバコの煙かよ刃文セクシーかよとか思っちゃったですよね…はわわ。
たゆたう刃文 きらめく沸 ってこの助宗のことなんじゃ無いのって思えてきてしまうくらい今回の展示で個人的激推し刀剣です。
7.太刀 銘
備□□船 倫光
貞治二年三月日
この倫光ですが、凛とした佇まいで存在感がありました。
私の技量では表現しきれないけど乱れ映りがふわっと見えるんですけどそれがまた本当もう…
8Kで見たい。
多分8Kでも耐えられるでしょあなた…綺麗だし
大鋒も返しがくっきり見えます。
長義の大鋒がいかにもな南北朝っ子なので、少し小ぶりに感じたりもしましたけども美刃さんでした。
余談ですが、博物館の関係者の方だと思うのですが、私が帰る直前に知り合いの方(おそらく)と倫光の刀剣の話をしながら入ってらしたのですが、手入れをされた方(?)がこの倫光が〜的な事言われてて、お??お????となったり。推し刀なのかなぁ笑
拵にいる鳥を探す
今回の展示では、拵とセットで展示されているものがいくつかあるんですけど、ふと、鳥が多いなという印象がありました。
5.短刀 銘
備州長船兼光
延文二年十一月日
この兼光今回の展示に関わった方々の間では大人気だそうで、わかりますわかりますと大きく頷いてしまいます。
私も大好きで結論から言うと全体的にバカ可愛いんですよね、刀も拵も両方とも。
下緒の配色最高か…
で、これですよ。
ミミズク…かっわいい……。
私に財があったらお迎えしたいくらいですよ…この拵に関してのキャプションなかったので不明ですが何時ごろ作られたものなんでしょうね、なんか今っぽいデザインに見えたり…木とかもう…最高では!!?
しかもこれがまた魚子なんですよ。
すごい綺麗!!!ミミズクちゃんも可愛いので会いにきて欲しい。
23.太刀 信国 の拵
この太刀の拵はいろんなところに鳥がかくれていておもしろかったです。
鍔に鳥が....
尾長鶏でしょうか??小さい!!
縁にも!!
これはなんだかツバメっぽくみえる?
鞘には千鳥?が飛んでいます。
少しバラエティに飛んでる感はありますけど笑
ここにも、そこにも、こんなところにも!?って、楽しかったです。
キリがないので刀剣の写真は実は撮影はしていないのですがこちらの信国、茎が擦り上げられていて、鎺から刀身彫りがはみ出していました。
後腰元が眩しいくらいニエニエしてます
25.脇差 井上和泉守国貞の拵
この拵にも縁に雀(多分)が!!
竹に雀かな??細かい!!!
拵全体と刀剣は今回は撮っておりません。
そんなわけで今回観た中で、特に好みだった4口の刀剣と、可愛い拵えの紹介でした。
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まとめ
思い返せば初めて実際に刀剣を見たのは、8年前…しかも島田でした…
御手杵の槍里帰り展です。
今回の展示に関しましては本当に気にはなっているけど敷居が高そうで鑑賞に踏み込めないんだよな〜って思っている方
いざ行ってみたら打ちひしがれて逆に苦手意識が出始めてしまった人
はたまた眺めてるだけじゃそろそろつまらなくなってきたな……という方や少しはわかってきたけどまだ焦点を当てるポイントに迷いがある
という方にはもってこいの展示になっています。
わからない場所に対してどうしてそんなにわかってくれるの???という位の工夫された図解付きパネルになっていますので本当におすすめです。
一目瞭然で焦点を当てるポイントがわかりますし、わかりやすい肉眼でガッツリみれる刀剣が数多く展示されています。
そう言った刀剣の選別に関しても初めて観る人へ見やすいものを選んでくださったのかな?と、わたしは個人的に勝手に思っていますし、気味悪いくらいの長文の博物館アンケートを興奮気味に館内のベンチでひたすら入力しまくり粗品でポストカードを貰い、まず1回目の鑑賞を終えたのでした。
今回の記事ではそこからさらに撮影した写真の中からパッとみてわかりやすかったものを選別して例として挙げさせていただきました。
今回の展示に関しましては、企画してくださった島田市博物館の方が写真撮影可能で刀剣を貸してくださる方を前提に方々掛け合ってくださってのこのような企画展を開催してくださっています。
私は、個人的には写真を撮ることが好きですけど展示会が撮影会になってはいけない=夢中になって写真を撮ると周りが見えなくなりそれしか目がいかないということに関しては、自分を含めて危惧しているところがあるんですが、今回の展示に関しては、これだ!と、思ったら常識的範囲内で撮っておいた方がいいですよと言いたい。
パネルと、現物で探していた箇所が見えたらそれを撮って、学ぶための記録として写真を撮っておくと良いと思います。
パネルに記載されていない箇所でも他のパネルに記載されていて徐々に目が慣れてくるとここに地景がある…パネルにはないけどこれって金筋じゃないかな?とか砂流しがガッツリある!!!ってだんだんわかってくる流れになっています。
これ、本当にすごい展示ですよ。
わたしは八年前に知りたかったですよ。
こんなに遠回りしなくて済んだのにな〜と 笑
先ほども書きましたが、今回本当に肉眼でもガッツリと見える見やすい展示ですので、写真自体も難なく撮れます(体感的要素で写真じゃこりゃ表現できねぇやってやつは除きます)
いうかて一眼レフかなんかで撮ってんでしょ?と、よく言われますが、今回載せた写真に関しては確かにそこらへんに転がってたミラーレス持って行きましたが、昔仕事で使っていたような大層なカメラではないですのでカメラ云々ではなく見やすい刀剣、光量もある程度確保されている環境を博物館側が作ってくださっているので撮れます。
規模のでかい博物館よりよっぽど撮れます。
なんならスマホとかでも綺麗に撮れるレベルでくっきり見えますし、逆を言うとスマホの方が焦点を当てるべき箇所に関しては撮れるのでは?と思います(ガサつきに関しては仕方がないことかもしれませんが......)
なぜか?と、言えば
カメラのレンズの凸がない薄っぺらいスマートフォンはその分被写体にググッと近付けますのでガラスの反射も少なくなりますし、自分の本来の目線に合わせやすいからです。
ぜひ、今鑑賞方法で悩んでいる方は遊びに来てくださるといいなと思います。
8年前に始まり、8年後にちょっと遅すぎるが成長できた気がする。
ありがとう島田市博物館!!!なんの偶然か明後日から島田市民になりますので今後はじゃかすか納税させていただきますね!!!
補足として浜松市美術館の展示も素晴らしかった話
昨年10月に開催された、浜松市美術館でも"名刀-泰平を切り開く-“という展示がありましたが、そちらは、難解な刀剣用語を誰でもわかるように…と、用語に対して焦点が当てられていた展示でこちらも素晴らしかったんですよ。
詳しくはこちらにその時のレポのまとめがありますので宜しかったらご覧になっていただけたら幸いです。くだらないことも書いていますけどそこら辺は寛大な気持ちでご覧になってください。
もし、まだ浜松市美術館にこの展示の図録があったら購入される事をお勧めします。後半に刀の解説に全く同じキャプションが載っていました。
2022年後半〜立て続けに静岡は、刀剣鑑賞の手厚さに関しては、正直言って他県には負けていないのではないかと思っています。
簡単に言えば、私が刀剣だけで1万文字ここに書いていることで実証されていると思うんですよね 笑
『ようこそ、刀剣鑑賞の世界へ』
そう、迎え入れてくれているような展示でした。
後半へ続く
ではまた!!
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