見出し画像

不快感をそのままにしない

以前、身を投じていた環境の中で、どうにも受け入れることが難しい人がいました。
好きか嫌いか、というよりも、感覚がまるで違う、言ってみれば周波数が違うイメージです。
合わせようとしても、合わせられない。

その人と過ごしていると、
何かこう、中学生の頃に戻ったような感覚でした。

中学のクラスには、自分の世界観こそすべてだと信じ、そぐわない人をジャッジしたり排除するような人やグループが必ずいました。

(なぜか、小学校や高校ではそういう経験がない。不思議だ。)

とにかくどんな小さなことでも、気に入らなければバッシング。
好きな人とそうでない人への態度が著しく違う。
秘密話なのに敢えてその場で喋りたいがためにヒソヒソ声で話す。
逆に、面と向かっては言えないことを、聞こえるようにわざと声を大きくして他の人と話す、等々。

もういい大人なので、適度な距離をおいて放っておけばいいのですが、仕事においてどうしても絡まないわけにはいきませんでした。

考えすぎて空回りしてしまう

一番困るのが、
その人への気遣いの仕方や、声をかけるタイミングでした。

私の場合、実は・・・

このタイミングで話しかけたら迷惑かなぁ、とか、

どうやってって言葉にしてLINE送ったら伝わるかなぁ

などと考えすぎて、結果的に空回りしてしまいがち。

「相手に気を遣わねば」と思えば思うほど、どうすれば誤解なく伝わるのか分からなくなります。

まるで、遠足の前日に「早く寝なくちゃ」と焦れば焦るほど眠れなくなるみたいに。

結果的に、話しかけるタイミングを逃してしまったり、気遣いのつもりでやったことを「それ求めてないから」という態度で返されていました。

そういった相手にいちいち反応して傷ついてしまうあたりが、私も精神的にまだまだなのかなぁと、自分責めしてしまっていました。

この出来事に意味があるとしたら

すべての出来事には意味があり学びがある、と思うようにしているので、この場合、それは一体何なのだろうと考えてみました。

気遣いの仕方をどうするべきかということは、はっきり言って改善のしようがありません。
だって私もそれ以上のことは考えられないから。

なので、ここから気付くべきことは
「自分が萎縮してしまう相手には、上手にコミニケーションが取れない」
ということなのかなぁ、と軽考察していた。

不快感を映す鏡

ちょうどそんな時、連絡を取り合った人生の先輩にこの状況を伝えたところ、こんな言葉を返してくれました。

自分が受容しがたい他者の存在がいるとすると、何が許せないのか、嫌いなのか、腹が立つのかを深掘りすることで、今まで気づけなかった自分の持つ観念に気づけるのだと思います。

モヤモヤから救われるような言葉でした。

そう、すべての出来事は自分自分を映し出す鏡。

物事の捉え方は、その人の内側に持っている価値観や信念で変わってきます。

その人を観察していると、
ある特定の世界の見方を採用していて、それが言葉や態度に現れているように思いました。

一方で、それは自分自身にも同じことが言えます。

そういう考え方の人もいるよねーという気持ちだけでは収まりがつかず、心のどこかではその人の価値観を受け入れることができていなかったわけですから。

自分の価値観と相手の価値観の擦り合わせをする

人として生きる人生の中で、最も難しいのはこれなんでしょうね。

擦り合わせると言っても、一体どうやって、自分の中には存在しない価値観を受容していけばいいのでしょうか。

その頃ちょうど読んでいたワタナベ薫さん(コーチングで有名な方)の本「人生を変える33の質問」にヒントを発見しました。

洞察力とは簡単に言えば、物事の背後や表面からは見えない「内側にあるもの」を見抜く力です。
表面的なものには惑わされず隠されているから、先を見通す力。
相手の背後にある状況を推し量ることで対応できるようになるので、洞察力を磨くと人間関係も円滑になる。

その人の思考の背景にあるものに気付くとか、想像が行き届くようになれば、真っ向から受け入れることはできなくても「理解」することはできるのかもしれません。

例えば、自分に厳しいと人にも厳しくなりがちだし、
その人自身が過去に他者から厳しくされてきたなら、それしかやり方を知らないのかもしれません。

自分の信じている世界が全てで、
その世界での自分を守ろうと必死なのかもしれない、
実はその世界を揺るがされそうで怖いのかもしれません。

自分の不快感に向き合うのは嫌なものです。

でも、ここで見なかったフリをするのではなく、しっかり分析することで、自分の持たない価値観を手に入れて、自分がレベルアップするチャンスになるかもしれません。

最後までお読みいただきありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?