Speed Records完全攻略 その5(SPE:251~400)

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もう5回目になりましたが、相変わらずSpeed Recordsの楽曲紹介を続けましょう。今回はSPE:251~400までの150曲を紹介いたします。


楽曲表記については以下の通りです。
・BPM170以上でSPEEDシリーズ収録曲に近いタイプの曲には「★」
・DJアプリ等で自前で高速化すれば★に近くなる曲には「☆」
・SPEEDで過去にSAIFAMがアレンジした曲のリメイクには「R」
・SPEEDで過去に別レーベルがアレンジした曲のリメイクには「R'」
記事内で言及する曲には「※」
・★☆曲でそれぞれ筆者お気に入りには最高★★★まで付ける


SPE:251The Foxが発表されたのが2014年で、このnoteを書いている6年前と、大分現在に近づいてきました。そして近づくにつれ、前回書いた「サウンドが簡素」「ロックテイスト混じりでSPEEDリスナー的に何か違う」ような「面白くない曲」が更に蓄積されてしまいます。

サウンド変化の一因には、ひょっとすればBIG ROOM HOUSETRAPの普及による、流行りの音楽のサウンド面での変化も影響しているかもしれません。

もしくは、この時点でのSPE楽曲はもっぱらフィットネス用コンピレーションに提供先がシフトしていたので、フィットネス時に邪魔にならない&今風のサウンドの方が支持される、という判断でシンプルなアレンジが爆発的に増えていった可能性も考えられます。

そういった理由ではなく、大量生産するにあたって単に手を抜かれているだけ……というあんまりな説もある一方で、一応はそんな中でも、全盛期のSPEらしいアレンジもあるにはあります。

とりあえず、まずはSPE:251から50曲ずつまとめてご覧ください。


SPE 251~300
251:The Fox / SPEEDOGANG(☆)
252:Shout / SPEEDMASTER
253:Crashed The Wedding / SPEEDOGANG(★★★※)
254:Happy / SPEEDOGANG(☆☆☆※)
255:Call Me / SPEEDMASTER
256:Heart To Heart / SPEEDMASTER
257:I'm A Believer / SPEEDOGANG
258:Get Ur Freak On / SPEEDMASTER(★★※)
259:Power / SPEEDOGANG
260:Say It Just Say It / SPEEDOGANG
261:Lido Shuffle / SPEEDOGANG(☆)
262:Unchained Melody / SPEEDMASTER(R'※)
263:Walk Of Life / SPEEDMASTER(★)
264:Don't Charge / SPEEDMASTER
265:Can't Help Falling In Love / SPEEDMASTER(★R'※)
266:Wiggle / SPEEDMASTER(☆)
267:Yellow / SPEEDOGANG
268:Don't Stop / SPEEDMASTER
269:Be Good To Yourself / SPEEDMASTER
270:Bailando / SPEEDMASTER
271:Shake It Off / SPEEDMASTER(☆☆※)
272:Shot To The Top / SPEEDMASTER(☆※)
273:Bang Bang / Kate Project(☆※)
274:High Voltage / SPEEDOGANG
275:Black Widow / SPEEDMASTER
276:Affirmation / SPEEDOGANG
277:All The Small Things / SPEEDMASTER
278:Kung Fu Fighting / SPEEDMASTER(☆)
279:Relax / SPEEDMASTER(R)
280:Sir Duke / SPEEDMASTER(R)
281:HIGHWAY STAR / SPEEDOGANG(R)
282:Young Volcanoes / SPEEDMASTER(★※)
283:American Idiot / SPEEDOGANG(★※)
284:Rather Be / SPEEDMASTER
285:Dear Future Husband / SPEEDMASTER(☆※)
286:Burnin Up / SPEEDMASTER
287:Centuries / SPEEDMASTER(★)
288:Hollywood Nights / SPEEDOGANG
289:Warriors / SPEEDMASTER
290:Let There Be Rock / SPEEDOGANG(★※)
291:Somebody To You / SPEEDMASTER(★)
292:Heartbeat Song / SPEEDMASTER feat.ANGELICA(☆※)
293:Fire / Thomas
294:Cherry Pie / SPEEDMASTER(★)
295:See You Again / SPEEDMASTER(☆※)
296:Uma Thurman / SPEEDOGANG
297:Sharp Dressed Man / SPEEDOGANG
298:Mr.Brightside / SPEEDOGANG
299:Kids In America / SPEEDMASTER
300:Don't Cry / SPEEDOGANG


このブロックの注目曲は全盛期のSPEにも全く引けを取らないクオリティのCrashed The Weddingと、最新の超有名曲アレンジであるHappy。HappyはBPM170以上に上げる作業が必要ではありますが、2曲とも見事にSAIFAMナイズされた極上のスピードダンスが味わえます。



先述の「ロックテイスト混じりアレンジ」ながらも、American IdiotYoung VolcanoesLet There Be Rock等、バッキングがSPEEDシリーズ収録曲に近いタイプの曲は、ある程度ノリの良さが保証されています。


またシンセリフが少ないタイプのアレンジの中には、原曲の秀逸なメロディーのお陰で「高速4つ打ちアレンジ」なだけで十分完成度が高くなっているShake It OffShout To The TopBang BangDear Future Husbandといったタイプの曲もあったり。(Bang BangはSPE:164とは別曲)

これら4曲はアレンジとしては無難な系統ですが、メロディーが良過ぎるが故に、BPM170以上にさえしてしまえればどれも上質なSPEEDアレンジとして楽しめる曲たちになっています。


他にも、GALOSINAばりに独自路線を突き進むGet Ur Freak On、SUPER EUROBEATへ収録されたHeartbeat Song、Techno Wonderlandのリベンジのような原曲アレンジCan't Help Falling In Loveも、それぞれ購入して損は無いでしょう。


ワイルドスピードの主題歌で世界的にヒットしたSPE:295 See You Againは、原曲に沿った形のシンプルなサウンドでのアレンジに。悪くはないものの、これが全盛期のSPEだったならもっと派手なアレンジになっていたかと思うと、少し勿体無く思ったりもします。



ちなみにSPE:262のUnchained Melodyは、SPEED SFXでLED Recordsがカバーしたのと同曲です。現在Juno Downloadでは購入出来ないのですが、筆者はちょうどJunoにあった当曲を試聴しているので、何故Junoから消えたのか原因がはっきりとわかります。中身がSPE:250のI'm so Excitedだったからです。どういうミスなのか理解に苦しみますが、ともかくもこのアレンジが欲しい方はiTunesやAmazonで購入しましょう。



SPE 301~350
301:The Twist / SPEEDMASTER(☆)
302:When I'm Gone / SPEEDMASTER
303:Run Around / SPEEDOGANG
304:679 / SPEEDMASTER
305:Double Bubble Trouble / SPEEDOGANG feat.Peek-A-Boo
306:Firestone / SPEEDMASTER
307:Photograph / SPEEDOGANG
308:Freak / SPEEDMASTER
309:Fight Song / SPEEDMASTER
310:Runaway(U & I) / SPEEDOGANG
311:Come and Get It / SPEEDMASTER
312:Worth It / SPEEDOGANG
313:Watch Me(Whip Nae Nae) / SPEEDMASTER
314:On My Mind / SPEEDMASTER feat.Hellen
315:Hallelujah / SPEEDOGANG
316:I Need Your Love / SPEEDMASTER
317:Hit The Quan / SPEEDOGANG
318:Whistle / MAZERATI(☆)
319:Bad Reputation / SPEEDMASTER(★※)
320:Check On It / MAZERATI
321:Maria / SPEEDOGANG(R')
322:Bad Girls / SPEEDMASTER
323:Dirty Little Secret / SPEEDOGANG
324:Layla / SPEEDOGANG(R)
325:Crazy In Love / SPEEDMASTER feat.Cindy(R)
326:What A Fool Believes / MAZERATI(R)
327:Flesh Without Blood / SPEEDMASTER
328:Fly Away / Axel Force
329:Stressed Out / SPEEDMASTER
330:Takin' It To The Streets / SPEEDMASTER
331:Don't Let Me Down / SPEEDOGANG(☆)
332:Roots / SPEEDMASTER
333:We Don't Run / SPEEDMASTER
334:Irresistible / SPEEDMASTER feat.MC Joe & The Vanillas(☆)
335:Radetzy Marsch Op228 / SPEEDORCHESTRA(R)
336:Waltz On The Beautiful Blue Danube Op 314 / SPEEDORCHESTRA
337:Concerto No 1 In E Minor Op 8 Rv 269 / SPEEDORCHESTRA(R')
338:La Donna E' Mobile Rigoletto Act 3 / SPEEDORCHESTRA
339:Symphony No 5 In C Minor Op 67 / SPEEDORCHESTRA(R')
340:Toccata And Fugue In D Minor Bwv 565 / SPEEDORCHESTRA
341:Carmina Burana/O Fortuna / SPEEDORCHESTRA(R')
342:La Ran La Le Ran La La/Largo Al Factotum / SPEEDORCHESTRA
343:Triumphal March/Aida Act 2 / SPEEDORCHESTRA(R')
344:The Ride Of The Valkyries / SPEEDORCHESTRA(R)
345:Can Can Music / SPEEDORCHESTRA
346:Bolero / SPEEDORCHESTRA(R)
347:Sonata No 11 In A Major Kv 331 / SPEEDORCHESTRA(R')
348:Fire Woman / SPEEDOGANG
349:Learn To Fly / SPEEDMASTER
350:Messin Around / SPEEDMASTER feat.MC Joe & The Vanillas


このブロック以降、割とシャレにならないレベルで聴きどころのある曲が極端に少なくなってしまいます。その最大の原因とも言えるのが、SPE:335~347のクラシックアレンジ集団

サイドチェインがうねりすぎて爽快感ゼロのサウンドに、ボーカルは妙にオペラっぽい歌い方と、SPEEDアレンジとしてだけでなく普通にダンスミュージックとしても微妙なクオリティ。「SAIFAMどうしちゃったの」と本気で心配になるレベルです。classical SPEEDシリーズに収録されていなかった有名クラシックもあるんですが、前述の通りのがっかり具合なので、どれも非常に残念な結果に。



それ以外の曲もどれもシンプル……というか無味乾燥な出来で、聴きどころが極端に少ないものばかりです。合わせて5曲しかない★☆曲が、恐らくは砂漠の中のオアシスかの如く、SPEEDリスナーの耳を潤してくれることでしょう。

原曲に思い入れがあるならばその5曲以外で気に入るものもあるかもしれませんが、上記の通りかなり無味乾燥なアレンジなので、知っているタイトルでも、あまり期待はしない方がいいかもしれません。


Bad Reputationは↓のアレンジで既にBPM180ありますが、フィットネス用コンピでのBPM200に引き上げられたものも、忙しなく感じずにノリの良さがプラスされていたように感じられたため、180でも200でも、どちらにせよ楽しめる二度美味しい一曲に。



SPE 351~400
351:Hold Each Other / MAZERATI
352:Rise / SPEEDMASTER
353:La Devotee / SPEEDOGANG(★※)
354:SKY HIGH / SPEEDMASTER(R)
355:Livin' La Vida Loca / SPEEDOGANG(☆R'※)
356:Telefone / SPEEDMASTER feat.Cindy
357:Treat You Better / SPEEDMASTER feat.Mister Max
358:Good Girls / SPEEDMASTER
359:Ride / SPEEDOGANG
360:Take It On The Run / SPEEDOGANG
361:Light Me Up / SPEEDMASTER
362:Good Lovin / SPEEDOGANG
363:Live It Well / SPEEDMASTER
364:G.T.O. / SPEEDOGANG feat.Peek-A-Boo(☆☆※)
365:Fire / SPEEDOGANG
366:What's It Gonna Be / SPEEDMASTER
367:Mama Said / SPEEDOGANG
368:Lucky Strike / SPEEDOGANG
369:Born To Be Wild / SPEEDMASTER(R')
370:It's A Long Way To The Top / SPEEDMASTER
371:Saturday Nights Alright For Fighting / SPEEDOGANG
372:We're Not Gonna Take It Anymore / SPEEDMASTER
373:19 in 99 / SPEEDOGANG
374:The Greatest / SPEEDMASTER
375:Bad Boys / SPEEDMASTER
376:Pour Some Sugar On Me / SPEEDMASTER
377:KICK / SPEEDOGANG
378:She / SPEEDMASTER
379:C'mon Feel The Noise / SPEEDMASTER
380:Let's Ride / SPEEDOGANG
381:You Wreck Me / SPEEDMASTER
382:Black Barbies / SPEEDOGANG
383:Turn Me Loose / SPEEDOGANG
384:Dirty Deeds Done Dirt Cheap / SPEEDMASTER(☆)
385:Faith / SPEEDMASTER
386:Separate Ways(Worlds Apart) / SPEEDOGANG
387:Shoot To Thrill / SPEEDMASTER
388:You Could Be Mine / SPEEDOGANG
389:So Good / SPEEDMASTER
390:Nothin But The Good Time / SPEEDOGANG
391:Don't Kill My Vibe / SPEEDMASTER feat.ANGELICA(?※)
392:Shout It Out Loud / SPEEDMASTER
393:Still Breathing / SPEEDOGANG
394:Girls Girls Girls / SPEEDOGANG
395:Dancing In The Dark / SPEEDMASTER
396:Beat It / SPEEDOGANG(☆※)
397:Waste A Moment / SPEEDMASTER
398:First Date / SPEEDOGANG
399:Misery / SPEEDOGANG
400:Rock Around The Clock / SPEEDMASTER(※)



クラシックアレンジ集団こそありませんが、このブロックも先程同様SPEEDリスナー的に気に入る曲はかなり少ないでしょう。


元ネタが超有名曲なので☆を付けたBeat Itも、アレンジ自体はそこまで目を見張る物は無く、あくまでも原曲のパワーである程度満足できるアレンジになっているだけ、な感じです。


このブロック唯一の★曲La Devoteeも鮮烈なシンセリフがあるわけではなく、あくまでも原曲のメロディーとBPM176の速さに引っ張られての完成度の高さに収まっています。原曲がそもそも速いこともあって、SPEEDアレンジとメロディーとの融和性はかなり高いですが。


またRunawayがSPEEDシリーズで担当したLivin' La Vida Loca、元がかなりの有名曲なRock Around The ClockはそれぞれBPM170以上でのアレンジですが、それでも更にBPMを引き上げないとあまり満足感を得られない可能性が高いでしょう。

Livin' La Vida LocaはRunawayと同じくBPM200、Rock Around The ClockはBPM190くらいで何とかSPEEDシリーズっぽい曲になるかな、という塩梅ですが、Livin' La Vida LocaはそこまでするならRunawayバージョンで十分な気もしますし、Rock Around The Clockはそもそものサウンドが全然ハジけてないので、速くしたとこで「速いだけ」に感じやすいかもしれません。


そんな中、筆者としてはSPE:364のG.T.O.はかなり満足度高めなアレンジで楽しめました。

サウンドの面で言えば他の曲と同様簡素なアレンジではあるのですが、元々SAIFAMのお庭であるディスコ系ユーロビートが原曲とあって、BPM150の時点でも結構聴き応えのある一曲に仕上がっています。ここからBPM170に引き上げてもそのままノリの良さを引き継いでくれるので、この曲はSPEEDリスナー的には要注目だと思います。


ちなみにSPE:391のDon't Kill My Vibeについて、曲の後ろに(?)と付けたのは、「SPE:391」がはっきりとわかっていないためです。

そもそも、SAIFAMのHP上ではSPEナンバリングをもはや管理しておらず、今やナンバリングそのものはJuno Downloadで判断するしかありません。しかし先に何度か書いた通り、色々な要因でJunoのラインナップから消える曲も多数存在し、そういった曲はDiscogで確認するか、Discogに無ければ定期的に届くJunoのNew Releaseメールを参考に筆者がリストを埋めていました。

……が、Don't Kill My VibeとSPE:419I'm Still StandingのみDiscogにもメール内にも記載が無く、この2曲は「SPEEDMASTER名義は基本SPEでしか使わない」という判断の元、それぞれSPEナンバリングの空いた箇所に暫定的に収まっている状態です。


SPEEDMASTER名義がSPE以外で使われた事例は、ユーロビートナンバーCongo (feat.Mister Max)以外には確認されていません。それ以外では実際SPE以外で全く見ませんし、上記2曲も一番早くに収録されたコンピの日付ナンバリング前後の曲が発表された日にちとにズレが少ないため、恐らくナンバリング位置は正しい……はずです。

ただ決定的な証拠があるわけではないので、あくまでも「ほぼ確」でしかありません。特に問題があるわけでは無いものの、自己満によるSPEナンバリング埋めがnoteの目的の一つだったため、今回敢えて特記いたしました。

筆者も今回SPEをまとめようと調べ直しはしましたが、普段からナンバリング気にしてSPE聴いている人は筆者含めてほぼ居ないでしょう……それでも、もし正確なナンバリングがわかる方が居れば、筆者までご一報よろしくお願いいたします。


ということでSPE:400まで一気にご紹介いたしました。

次回は(note発表時の)現在の最新ナンバリングまでをまとめて総ざらいしたいと思います。


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