レンタル頭のおかしい人


CASE1:「彼氏とのデートに着ていくコーディネートにアドバイスしてほしい」

依頼者:20代女性
依頼詳細:
SNSで知り合った男性と付き合うことになり、来週初めてのデートがある。
初対面なのでコーディネートにこだわりたいのだが、男性目線のアドバイスがほしい。
オーダー:同年代で、ある程度ファッション知識がある男性。
場所:自宅
日時:○月○日 14:00

当日:
約束の時間の5分前から依頼人の自宅マンションの周辺に控えていた担当スタッフ。
ジャ○ーズ系のイケメンで、アパレルショップでの勤務経験からファッション知識も
豊富な24歳。

14:00きっかりに依頼人宅のインターホンを鳴らす。
「こんにちは。RAO(Rental Atama Okasiihito)の(仮名:A)です」
「あ、ありがとうございます。今日はよろしくお願いします。」

そう言って数秒後、依頼人が玄関ドアを開けるやいなや

「イヒヒィ」という甲高い奇声と共に四つん這いで部屋に乱入する。

フローリングと部屋の四隅に体を激しく擦り付け匂いをしっかりつけたのち、
「アヒヒィ」と叫びながらベランダの窓を突き破って(地上14階)着地し、そのまま遠くへ走り去っていく。

評価:
恐らく帰社しようという理性がないので一生帰ってこない。

CASE2:「買い物に付き合ってほしい」

依頼者:30代女性
依頼詳細:
かねてより行きたいと思っていた高級百貨店で買い物がしたいが、1人だと心細いので荷物持ちも兼ねて頼り甲斐のある男性についてきてほしい。
オーダー:体力があって、多少振り回されても気にしない大人な男性。
場所:都内某高級百貨店前 交差点にて待ち合わせ
日時:○月○日 13:30

当日:
担当するのは、大学時代ラグビーチームに所属していた体格の良い32歳男性スタッフ。
プライベートでは二児のパパで、子煩悩な一面もある頼れる男。

約束の8時間前に指定された場所で全身タイツを上半身に巻き付けタンクトップを下半身に履いていたところを警察に連行され依頼人と合流できず。

評価:
服装は(仮名:A)にあらかじめ指定してもらったものを身に付けるよう指導する。
彼が帰ってくればの話だが。



CASE3:「一緒に釣りをしてほしい」

依頼者:30代男性
依頼詳細:
釣りが趣味なのだが、付き合ってくれる友人がいないので誰かついてきてほしい。
オーダー:最低限の釣り知識がある人なら誰でも。
場所:某所堤防
日時:○月○日 5:00


当日:
早朝5:00、指定された海岸の堤防にて依頼人と合流。
派遣されたのは学生の頃から釣りサークルに参加していたスタッフ(仮名:B)。今でも休日には船を借りて沖に出ることもあるほどの釣り好き。

狙いはアジだったが、(仮名:B)の類稀なる釣りセンスにより50センチ級のクロダイが釣れる大釣果。

その後3時間で10匹を超える大漁。

依頼人が満足し帰ろうかと腰を上げた瞬間、(仮名:B)が懐に潜ませていたイングリッシュマフィンを自らの顔面に叩きつけ、竿もろとも海へダイブ。

その後の消息は不明。

評価:
人の心は分からないものだ。

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