見出し画像

Spetsnaz サロン 第40夜

第40夜 エスカレートするドしろーと娘

木々の葉の甘いにおいと爽やかな花の香りがほのかにしみこんでいる、爽やかな夏の朝、私はいつものようにFANZAにアクセスし鈴村あいりの今月の新作をチェックしたのだが、何故か検索に引っかからなかった。スマホの画面を搔きむしるように、『すずむらあいり』とか『鈴 あいり』とかなどの思いつく限りの別ワードで半狂乱しながら検索を繰り返すも、出てくるのはクソみたいなイメージビデオの類だけで、本丸のAVは新作どころか過去の作品までもが全く出てこない。一体どうなっているのだ。私は一度深呼吸をし、風も絶えた夏の夜の闇が重く蒸し暑くたれこめる昨夜に繰り広げた、あのドラマチックなオナニを思い出した。FANZAにて購入したダウンロード済の過去作品は昨夜、間違いなく視聴できていたはずだ。それはつまり、新たな購入への扉が閉ざされたということだろうか。夏はたけなわである。烈しい太陽光線にはほとんど憤怒があった。何かの間違いだろうとプレステージの他作品を探すと、プレステージ作品そのものがFANZAから一切合切消失していた。熱い空気がじっとりと汗ばんだ全身を包んでいた。目を閉じると、まぶたの裏が赤かった。陽に焼けていく______

「エスカレートするドしろーと娘」や「ちゅーぼーいえで体験記」という知性溢れるタイトルを立て続けに世に放ち、鮮烈で衝撃的な産声を上げたプレステージは、後にGパンセックスの代名詞となる「Tokyo流儀」シリーズにて完全に市民権を得た後、女子高生モノで業界を席巻した「REC」シリーズにおいてAVとしては爆発的な売り上げを達成し、まるでそうなることが当たり前だったかのようにAVメーカーとして確固たる地位を確立した。ギャル系に特化した他の追従を許さないハイクオリティな作品群は、ギャルというカテゴリにそれまで全く性欲を感じなかった私のような輩までもを虜にし、単体女優のヌルい絡みに暗黒期の到来を予感させていたAV業界に新たな風を送り込んだのは、30代から40代の男性ならば誰もが知る所であろう。そんなパイオニアであるプレステージがAV販売最大手のFANZAから撤退するとはただ事ではない。そう、これはただ事ではないのだ。むし暑く夏霞なつがすみのたなびいた空が、息をひそめたように、家々の上をおおいかぶさった。

そして、シンプルにオナニがしたいだけの私は、プレステージがFANZAを撤退して結果的に独占販売となったMGS動画への会員登録を迅速に済ませ、「スズムラ無双 ノンストップ10P乱交&究極の1対1SEX」(鈴村あいり7月度新作。なお8月度の新作は「なまめかしい」オイルまみれ3本番で8/13発売。乞うご期待。)のHD動画を割安で購入。無事射精に至ることができた後は、プレステージのFANZA撤退など、大した問題ではないことに安堵するともに、資本主義に感謝するのであった。


皆さんごきげんよう。久々にnoteを書いたのは、なにも私のオナニライフを赤裸々に語るためではない。先月、私にとって非常に大きな出来事があったからである。もちろんそれはプレステージのFANZA撤退というミジンコのように小さい出来事ではない。私が長年暮らしてきた国Thailandからの本帰国が、正式に決定したのである。30代をまるっと過ごした国からの卒業であるという点、ほとんど帰国など半ば諦めていた点などを踏まえると、私にとってこの決定には言葉に尽くし難いほど感慨深いものがあった。そしてその数日後に、正式帰国案件が正式にキャンセルされたのである。とにかく弊社は正式という言葉の重みを知る必要があると、私はそう考えている。私はオナニライフについて語りたかったわけではないのは先述の通りであるが、とにもかくにもこの素っ頓狂な珍人事が繰り広げられてしまった経緯を説明するには、まず私の異常な性癖から語らねばならない。40夜という記念を迎えた本回より数回に渡り、ここ数週間の私に起きた卑猥で残酷な出来事をしたためていこうと思う。

\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\

私はかねてより「鈴村あいり」という逸材について、ごく近しい者にはしつこいくらいに語ってきた。2013年2月、彼女のデビュー時、ぱいおつのフォルムだけが売りではあったものの、当時のプレステージの看板を背負い、飛ぶ鳥を落とす勢いでイケイケだったあやみ旬果をして「あの子はホンモノ」と言わしめたほど、鈴村あいりはその外見からはおよそ想像がつかないくらい本質的なエロさを携えていた。そんな彼女の才能に早々に気付いていたのは、その頃はまだ世界で私とあやみ旬果だけだったであろう。2013年2月、それは私がタイに来て4か月ほど経った頃である。

《続く》

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?