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Spetsnaz サロン 第33夜


第33夜 PUSSY BAR ~愛、しりそめし頃に~

2020年年末。ホープフルSが堅く決まると、有馬と大賞典は2着に穴馬が突っ込んだ。大賞典は◎カジノフォンテンで馬連をぶち当てるも、ファイナル中央2日間の負債のヤバさの前でははっきり言って焼石に水。
望みを託したガールズGP、ヤングGPは共に3連単2番人気の安すぎて買わない例の現象が発生し私の逆鱗に触れ、残った競輪GPは9車中唯一無警戒とした和田が直線をまっすぐに走り鮮やかな1着、同様に私の逆鱗に触れた。
年末年始のお祭り気分は、財布の紐を緩める。ボーナスで気が大きくなっていたのも手伝って、まだ本気出してないだけモードに突入していた私は、年明けの1/1から地方競馬に競輪に踊り狂った。その結果をここに記す必要はないだろう。従って今年の金杯は超級豆での参加となる。私の本気は全て水沢名古屋川崎ばんえいに注いでしまった。京都金杯は周知の通りわが地元中京競馬場での開催で、中京にもついに金杯が来たぞと地元の旧友にLINEで歓喜の連絡をしたところ、こちらはコロナが大変でそれどころではないとの返信。金杯の中京開催に勝るコロナなんぞ、あろうはずもないのに。


遅ればせながら、明けましておめでとうございます。本年も当悪文をご愛顧いただけますと幸いです。

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Mr.Childrenが「タガタメ」で歌ったディカプリオの出世作は、ギルバート・グレイプのことであると桜井さんは後に語った。19歳にして初めてノミネートされたアカデミー賞助演男優賞にノミネートされたディカプリオは、以前の不遇から一転、この映画を機に様々な映画に出演することとなったため、大筋で「出世作」と評するのは妥当である。だが、一般的な方であればレオナルド・ディカプリオの出世作といえば、1912年に起きたあの海難事故映画を思い浮かべるだろう。アカデミー賞で11部門を受賞し、主題歌も世界的な爆売れを果たした興行収入世界第3位のモンスター映画「タイタニック」である。ギルバート・グレイプで市民権を得たディカプリオは、タイタニックで決定的な大スターとなった。その美貌と演技力は確かに群を抜いていたし、「兼ね揃えた男」としての資質は十分であった。故にタイタニックのヒットの後、ディカプリオの争奪戦が始まったのは当然のことである。こぞって集まったオファーは100件以上にも上ったとされる。そんな中、ディカプリオが次作に選んだのは「ザ・ビーチ」であった。タイタニック出演時点でクランクアップを果たしていた2本の映画は置いておいて、「ザ・ビーチ」はディカプリオが頂点を経験したのちに選んだオファーとしては、多くの関係者を驚かせるに十分な規模の映画だった。その「ザ・ビーチ」の舞台がここ、タイランドである。「ザ・ビーチ」の舞台は南部のピーピー島だが、タイには美しいビーチが他にもたくさんある。有名なプーケットをはじめそのほとんどが離島ビーチだが、陸続きビーチで最も有名、いやタイで最も有名なビーチが「パタヤビーチ」ではないだろうか。ベトナム戦争時の米軍保養地として開発されたパタヤは、人々の思いとは裏腹にビーチというよりむしろ娼婦街として世界に名を轟かせた。「ザ・ビーチ」同様にパタヤも映画「激殺! 邪道拳」の舞台となったが、そんなこと誰も知らないし、この映画の事も誰も知らない。

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※千葉真一主演「激殺! 邪道拳」は1977年公開の日本・香港・タイ3国の合作映画。画像左上のモビルスーツは高電流を流し、そのショックで手足が痙攣、その痙攣で打撃や蹴撃を鍛えるという則巻千兵衛が考えそうな画期的スーツである。海外公開時は「Soul of Chiba(千葉魂)」というタイトルで公開された(なんでやねん)


話が大きくそれてしまった。禁オナ二が高じて逆に性欲を失うという、コロナ収束を願い人であふれる初詣に向かう人もびっくりな本末転倒を経た私がたどり着いた先が、この性の街パタヤ。生身の女性に触れればさすがに性欲が戻ると期待し、いかにもエロそうなバービア『PUSSY CLUB』の暖簾をくぐったのだ。

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※「PUSSY CLUB」に着席。オーダーしたコーラはストローも使わずに一気飲みした。


誤解無きよう言っておくが、バービアはただお姉さんとお酒が飲める普通のバーである。キャバクラよりもはるかに安価ではるかに敷居が低いただのBARだ。ちょっと寄って一杯飲んで次、そんなレベルの普通のお店である。ドリンクも一杯150THB(約500円)くらいでナゴヤドームのビールの方が高い普通のお店。お姉さんが店内外にうじゃうじゃといるので、フラッと寄って好きな子と飲めばいいシステムの普通のお店。お姉さんは選ばなくても勝手に横に来て自分のドリンクを頼んでくる、ごく普通の店だ。何度も言うが、本当に普通のお店。ただお姉さんが半裸で、二階にヤリ部屋があり1000THB(約3500円)も払えば一夜の情事が可能だという点を除いて全くの普通の店だ。

もちろん一人で行ったわけではない。気遣いの鬼の異名を持つ私は一緒にいたツレ3人にお姉さんを先に選ばせたわけだが、すると残ったお姉さんは漏れなく人外しかいなかった。私は泣く泣くロシア神話に出てくるバーバ・ヤーガ(鉄の歯を持っており人間の肉をバリバリと貪り食うロシアの森に住む人喰い婆。臼にまたがり、杵を櫂にして空を飛ぶ。)のようなお姉さんを隣に悲しい酒(むしろコーラ)を2時間ほど飲まされるハメとなったわけだが、それはもう思い出したくも話したくもない過去の話。バーバ・ヤーガの名誉のために伝えると、バーバはその夜、私をその気にさせるために八方手を尽くしてくれた。タトゥーにまみれた尻を振り、タトゥーにまみれた乳を触らせ、動くことのない私の男根をやさしく(そしてしつこく)撫でたが、申し訳ない、その場ではピクリともしなかった私の男根はあなたがバーバ・ヤーガだからとかそういうことではない。何卒ご理解賜りますようお願いしたい。その後、バービアでの出来事をああだこうだと屋台でラーメンを食しながら談合して帰宅すると、午前は3:00を回っていた。深夜だし、寝たら起きれないなと思った私は、手持無沙汰のまま普通にシコった。赤裸々に言うがネタはバーバ・ヤーガのタトゥーではなく鈴村あいり。いつの世も性には愛が必要だ。愛なき性に正義は無い。禁オナニ33日目の出来事であった。

《了》

※現在パタヤのある地域は新型コロナウイルス感染症の拡大を防ぐ緊急措置として準ロックダウンに近い規制がされております。本文中の話はタイ国内でのコロナ感染拡大が発覚する前の昨年12月の出来事です。




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