ホームレス大富豪

実を言うと今わたしホームレスなんですよね。友達んち転々と泊まらせてもらったり、日中には行きもしない学校に泊まったり、景気がいいとスーパー銭湯に泊まったり。

そう言うと大体みんな笑ってくれるけど結構きつい時も実際あって、友達にはどうしても気を遣わせちゃってるし、この時期の札幌はやっぱ学校で泊まるには寒すぎるし、スーパー銭湯は単純に今のおれには高すぎる。

そんな状況でも、シケモク拾って吸ったことないやつ吸えたり、溜まってる銭湯のポイントカードの使い時を考えるのにウキウキしたり、それなりに楽しさも感じられている分、もしかしてこれ貴重な経験なんじゃないかと思ったりもする。

でもこれって多分真理で、貴重じゃない経験ってないんやと思う。こればっかりはさすがに間違いない。ホームレスするのも、2留するのも、そういう状況だからこそ感じたり考えることってあるじゃないですか。だからどんな経験もアイデンティティーを形成する重大な要素になってるってのは疑いようもない。

ただ、ホームレスして”なかった”からこそ感じることや、2留して”なかった”からこそ考えることももちろん同じボリュームであったはず。つまり何が大事かと言うと、今ホームレスしてて養われたものがちゃんとホームレスするほどの価値があったのかってこと。

要はコスパ良く経験しよってことなんやけど、ちょっとこれじゃ合理的すぎておもんないから、さらにもうちょっと加えたい。

どんな経験も同様に大事なもんやけど、やっぱホームレスって経験のポテンシャルはすごい気がする。ホームレスしてるって言うだけで笑ってくれる人がいるってことはそういうことな可能性は十分ある。そういうポテンシャルが高い経験はかなり積んできたと思ってるけど、多分おれ全然引き出せてないな。見出しが面白いからそれなりにみんな楽しんでくれるけど、予想以上に面白かった!ほどの成果は未だない。絶対もっと面白い経験なはずなのに。

おれってばせっかく手札にジョーカーいっぱいあるってのに単体で使ってたんだね!7とか10と一緒に使わなきゃね!そんなんじゃいつかスペ3返しされるぞって!

ホームレスの話なのに大富豪で例えてごめんなさいね全く。

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