見出し画像

佐渡金山の話

ふと佐渡金山のことを思い出したから、12月11日は佐渡ヶ島記念日。私が俵万智だ!

みなさんは新潟県の佐渡ヶ島に行ったことはありますか?かつて江戸時代には有名な島流しの最果てとして、それ以降は巨大な金脈を抱える金山を有する場所として名を馳せた佐渡ヶ島。私も3回ほど佐渡ヶ島を訪れたことがあります。

佐渡ヶ島といえば有名なものは何でしょうか。たらい舟?トキの繁殖?海鮮?ジェットフォイル?それもいいけどやはり最大のランドマークは佐渡金山でしょう。

私は小学3年生のときに両親に連れられて初めて佐渡金山に行ったんですが、佐渡金山ってのは半分資料館のような形式になっていて、洞窟の中でちょっと不気味な人形たちが当時の鉱夫の営みを再現してるんですね。

その中で印象的だったのが、ボロボロの服を着た鉱夫。一人が辛そうに斧を振りながら「早く故郷(クニ)に帰りてえ。馴染みの女に会いてぇなァ……」って喋るんですよ。これがまたチープな哀愁さと滑稽さが凄くて、謎のツボにハマった小学三年生の私は帰ったあとも、事あるごとに意味もわからぬまま学校で「クニに帰りてえ……馴染みの女に会いてぇなァ……」のセリフを連発して多方面の大人たちを困惑させました。小3で馴染みの女もクソもねえだろ、とんだマセガキだな。

※探したらマジであったわ。当時から何も変わってない。感動した

それから時空の歪みがあって25年後。2023年に生きる私は何故か長野の農村を出て、大阪の大都会のビルで謎の多国籍企業に籍を置いてMacbookのキーボードを叩きつけていました。私思うんですよ、外資系企業ってほぼ鉱山なんじゃないかって。そもそもこんなハードな環境、リスク背負って金脈を狙いに来てる人らしか来ないわけで、平穏な日常を置いてビジネスに没頭するための能動的島流し、言うなれば私たちは鉱夫。斧を振るって毎日金脈探しの日々を送っているわけですな。

そして第3四半期の終わり頃、今年の9月末には2案件の追い込み契約で死にものぐるいで働いていたんですが、そこで私、23時半に契約書案の最終化とプレゼン資料の推敲をしながら突然あのセリフが出たんですよ。「はやく帰りてえ、馴染みの女に会いてぇなァ……」って……。

早く仕事が終わる日みたいに、ミナミの馴染みの店に行って「はいはい、りんごうるさいよ」と軽くあしらわれながら酒を飲みたい。キタの同伴でいつもの牛タンを食べてから、スナックでカラオケデュエットして褒められたい。マジか、やっぱり私はあの時の佐渡金山の鉱夫だったんだ……。まさか時空を超えてあの佐渡金山の人形たちに心を通わせる日が来るなんて。あの時は茶化してごめん、私もあなた達と同じ、金山の住人の一人だよ……

てなわけで今めちゃくちゃ佐渡金山に行きたいです。砂金取って、久保田の純米大吟醸飲んで、温泉入ってお腹いっぱいカニと海鮮鍋を食べようよ。スキーもボードも行こう。バス1台借りて大阪発の新潟・佐渡ヶ島ツアー組みたい。

今日はいつにも増して意味不明なブログを書けて満足です。乱筆乱文ご容赦を。

かしこ


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?