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6年生の現役歯科医師国家試験合格率  私立大学2024年進級ver


現役で歯科医師国家試験に合格するためには留年休学はどれだけリスクになるか?

6年ストレートで進級してきた学生と、どこかで留年や休学をしながら6年まで来た学生では国家試験の合格率に差があるだろう、というのは当たり前に考えることです。では、どれだけ差があるのでしょうか?

本noteはその疑問を解決するためのものです。以前は秋頃に公開していましたが、進級時期に公開した方がよいだろうということで今回は3月に書きました。

このnoteの意義

1度でも留年や休学してしまうと現役での国家試験合格率が尋常ではなく下がってしまう大学があります。また、浪人の合格率は多くの大学が50%以下であり、しかも浪人すればするほど合格率は劇的に下がっていきます。つまり低学年で1回留年しただけで、国試浪人多浪の可能性が大幅に上昇する可能性があります。

そのため、このnoteは低学年で留年した場合、歯学部に見切りをつけるのか残るのか?4年で留年した場合ではどうか?といった判断を学生や保護者が行うための材料となることを目的としています。

この資料は6年生に勿論読んで頂きたいですが、それ以外の低学年の学生にも是非読んで頂きたいです。留年休学することがどれだけ歯科医師になるためのリスクになるか理解できると思います。
もう留年休学してしまっている学生さんには、今からどのような勉強をすればよいか考える機会になれば幸いです。

対象としている読者:私立歯学部に在籍している学生、またはその保護者
対象としている大学:私立歯学部(いくつかの大学に関しては注意点参照)

算出方法

以下の算出方法を使用しました。

ストレート合格率と非ストレート合格率ストレート合格率
文科省が発表している留年休学者率とストレート合格者数を使用し、6年生まで1回も留年や休学を経験せずに来た学生が、そのまま現役で国試に合格した確率をストレート合格率、1回以上留年や休学を経験しながらも6年生まで上がってきた学生が、卒業したその年に現役で国家試験に合格した確率を非ストレート合格率として算出しました。

歯学部歯学科における修学状況

大学が2年前より発表するようになった「歯学部歯学科における修学状況」という資料でより精度が高い解析が可能になりました。ただし、この資料の数字が明らかに間違っている大学もあります。
115、116に関しては歯学部歯学科における修学状況が公開されている大学についてそのデータを使用し、見つけることができなかった、データが欠落、誤っている大学については110~114と同じ方法で算出しています。

注意点

・歯学部歯学科における修学状況のデータが最も正確ですので、そのデータを利用できる大学は信頼度が高くなります。
・6年生の実数が非公表の大学データは私が個人的に収集していますので、数字の信頼度が下がります。その場合、6年生実数が赤字で提示されています。特に日本歯科大学の6年生の実数に関してはデータが欠落していること、数字の解釈が難しいことから直近3年分のデータ解析のみ行っています。
・大学によって文科省に報告したデータの整合性に疑問符がつく箇所があります。これはもうどうしようもありませんので、怪しい数字の箇所に注釈をいれています。明海大学の数値は110~113までは参考値となります。
編入生が多い大学(奥羽大学など)の数字には注意が必要です。
・卒業保留を採用している、していた大学の場合、留年休学経験者の合格率が低くなります。これは留年休学経験者は成績下位層が多く、卒業保留で国試を未受験で浪人となる場合が多いからです。朝日大学、日本大学松戸歯学部、大阪歯科大学、明海大学などが該当します。
・あくまで過去から現在のデータですので、これより未来を保証するものではございません。

お願い

この合格率を算出するためには、6年生時点での正確な学生数が必要です。しかし、明海大学、日本歯科大学、日本歯科大学新潟、日大、朝日大学、昭和大学などは各学年の学生数を公開していません。そのため、毎年この大学の6年生の実数を募集しております。特に、2023年度の日本歯科大学新潟の6年生の実数がまだ入手できておりません。ご協力よろしくお願い申し上げます。XのDMかspee.dentalblogアットマークgmail.comまで

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