歯学部の公表するデータがおかしい

新しいデータ

秋になり、次第に歯学部が2023年春時点でのデータを公表しています。ここ2年ぐらいの間に新しく追加されたのが「歯学部歯学科における修学状況」というデータです。文科省はおそらく全ての大学に公開するように指示していると思われます。なぜなら普段ろくに情報を公開していない私立歯学部がこのデータだけはしっかり公開しているからです。それでも国公立大学では未公開の大学が結構あります。

歯学部歯学科における修学状況は1年生で入学した学生が留年や休学をせずに進級、卒業し、国家試験に合格する流れについてのデータとなっています、いや、いるはずです。なぜこう記載せざるを得ないかといいますと、どういう形式でデータを記載するか文科省が指示した内容を私が把握していないからです。私の表の見方が正しいとすると、1年のセルには入学者数が、そこから各学年のセルには徐々に減少していく人数が記載されるはずです。一度でも留年や休学、もしくは退学した学生分の人数が減少していくはずだからです。
このデータは各大学がどこら辺で学生を大量に落としているのかを明確に表します。特に1度も躓かずに来ている学生の転帰がわかりますから大学の状況を把握するのにかなり重要なデータです。

データがおかしい

しかし、各大学のデータをみてみると、データがおかしい大学が数校存在しています。一番多いのは、学年が上がった際に学生数が増加している大学です。以下に松本歯科大学のデータを示しますが、H29年度の3年→4年、5年→6年で人数が増えています。H30年度に関しても増加している学年があります。

松本歯科大学

その他には、神奈川歯科大学、北海道医療大学、明海大学などに同様の数字のミスを発見しました。明海大学に至っては、入学時よりも6年時の人数が多くなっており、正直この表の意味がわからずに製作したとしか思えません。北海道医療大学は昨年度のデータはおそらく正しいと思われますが、今年度に追加されたデータがおかしいです。

明海大学

また、さらに意味が分からないのが、昨年度の新潟大学です。数字が空欄になったりわけのわからない数字が書き込まれていたりしています。この表の書き方マニュアルがよほどいけてなかったんでしょうか・・・。

新潟大学

他のデータも疑ってしまう

こういった杜撰な表を出してこられると、大学側から公開している他の情報にもミスがあるのではないか、と考えてしまいます。誰にでもミスはあります。しかし、そのミスを公開前に修正するシステムがない大学なんだな、という印象を与えます。

この数字を文科省はそのまま使用してデータを作成すると思われますので、文科省のデータも信用できなくなってしまいます。今一度、数字をご確認いただき修正してアップして頂きたいと思う次第です。


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