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第56話:絵師(画師)・同人・なりきり

「ウマ娘」と絵(画)師、同人作品、なりきりは相性がいい。

ツイッター上で最も人気のある部類は絵(画)師、同人作品であると言ってもいい。

「ウマ娘」は可愛いを育てる文化が根にあるから、

「ウマ娘」を描くこと自体に魅力や価値が生まれる。

絵(画)師さんは自由に何を描くか、決める(設定する)ことが出来る。

同人作品(コマ漫画、小説、冊子)もそうである。

作品(元ネタ)に人気があれば、これらの分野にも新しいブームが芽生える。

何万、いや何十万とリツートやいいねがつく作品も決して珍しいことではない。

フォロワーさんも、1万、10万以上はたくさんいる世界。

中にはただ絵(画)師さんやコマ漫画をリツートするだけのアカウントも多く見かける。

また、ユーチューブ上のショート動画でも「ウマ娘」はたいへん人気だ。

これはスマホゲームの構造上の問題と、「ウマ娘」のシステム自体に価値があるからだ。

ガチャは引けなければ、その「ウマ娘」のキャラクターの性能や振る舞い、サブシナリオ(サイドストーリー)を読むことができない。

また、そのことを運営側も分かっており、あらゆる仕組みが採用されている。

例えば、「ウマ娘」はホーム画面にキャラクターを設定することができる。

この設定の下では、衣装違いの「ウマ娘」にも魅力が生まれる。

ホーム画面やその他の画面で「ウマ娘」たちは各々の個性を発揮するが、その要素もゲームが人気となった要因となっている。

それぞれの「ウマ娘」の個性は画面上のやりとり、育成モード、メインストーリー、サブストーリー、限定ストーリーで絶えず追加・補強され、

さらにキャラクターによる台詞は季節感を彩り豊かなものとし、プレイヤーの誕生日もイベント化す。

育成中のライブイベントや、ゲームを進めて行く過程の中で蓄積されるライブ(楽曲)モードでも常にキャラクターのポジションと衣装が意識される。

ライブモードでは順位の結果に関係なく、プレイヤー(トレーナー)が好きなようにライブイベントを組むことができる。

所持している「ウマ娘」があればボーカルも自由に設定することも可能なので、原曲とは異なる「推し」をセンターボーカルに変え、個人で楽しむこともできる。

また、ロード中に「4コマ漫画」が差し込まれ、これもキャラクターの個性を引き伸ばす。

この「4コマ漫画」も蓄積されていく。

それゆえ、

絵(画)師、同人作品の元ネタが豊富にあるのが本ゲームの1つの特徴となっている。

この仕組みにより、たとえ100人以上のウマ娘が居たとしても個性の使い分けを巧みに行うことが可能となる。

ちなみに、なりきりとは好きな「ウマ娘」になりきってSNSを使いこなすことをいう。

この分野は長い伝統を誇っている。

基本的にプレイヤーは「推し」(担当)を演じるが、「推し」が被った場合は配役を使い分けたり(小さなコミュニティやチーム内)、同担として共存しながら作品全体を盛り上げる。

乙女ゲーでは「鉄板のネタ」であるが、「ウマ娘」との相性も抜群にいい。

また、なりきりは二次元に限られず人間のアイドルでも活発に行われてきた。

人の作り出す想像と欲望の世界はとどまることを知らない。

(2023.1.06)

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